なかなか語り尽くせないのがミスターの魅力ですが自分にとっての長嶋茂雄は理解不能の言葉を放つ不思議な人でした。やはり天才の言葉はぶっ飛んでますね(笑)全く独立した自分自身の世界が存在している感じです。メークドラマは同率で並んでいた中日との最終決戦に勝利して達成しました。1994年10月8日の出来事です。
初めて渡米した時の感想がこれですよ(笑)帰国後には日本語と英語を組み合わせて魚へんにブルー、失敗は成功のマザーなどの名言が創作されました。ルー・大柴のネタのルーツは長嶋なんでしょうか(笑)
よく燃える男と言われますが自分にはむしろ彼自身の世界の中で(打とうが打たまいが)淡々とプレーしていた印象です。またミスターの中には複数の還暦が存在していたようで初めての還暦という新たな概念?も生み出しました。
記録の王、記憶の長嶋は長嶋本人の言葉ではないようですがON時代を上手く表現してますね、記憶の長嶋とは言いますが首位打者6回は右打者最多(=落合は5回)ですし、入団した58年から引退した74年まで17年連続でベストナインなど残した記録も凄いです。
先日のNHKクローズアップ現代では松井秀喜を3年がかりで巨人の4番打者として育て上げるという一千日構想を紹介していました。長嶋曰く、素振りの音でスイングの良し悪しが分かるんだそうですが(笑)おそらく天才同士にしか分からない感覚なんでしょうね、この長嶋のバッティング理論を理解したのは結局松井ただ一人でした。
打撃技術の他にお客さんあってのプロ野球を徹底的に叩きこまれ、余程の事が無い限り試合を休むな!との厳命が下っていたようです。やがて松井はヤンキース入りしてミスターが成し得なかった夢を叶えました。くじ引きで松井を引き当てたのは偶然なのか運命なのか、人との出会いって本当に不思議です。
松井のミスターへのまなざしはいつも敬愛の念に溢れていますね。そう言えば所謂ひとつの~が口癖で野球の実況解説でよく聞きました。たまたま隣の席にいた元阪神の村山投手に対して”所謂一つの村山さん“と言ってしまって(笑)村山もさぞかし対応に困ったと思います。
心よりご冥福をお祈りいたします。おしまい。