直近のニュースで気になったのは奄美大島のマングース根絶宣言です。自分にとってマングースは専らハブやコブラとの死闘ですがいつの間にか害獣になっていたんですね、そこでその経緯を探ってみました。(以下は環境省のサイトから一部抜粋)マングースは元々南アジアに広く生息する哺乳類ですが1910年にハブの駆除を目的として遥かガンジス川の河口(現在のバングラデシュ)から沖縄島に導入され、奄美大島には1979年に沖縄島から運ばれた数十頭が放されたようです。

ところがハブは夜行性、マングースは昼行性で当初の想定とは異なってハブの天敵とはならず、代わりにアマミノクロウサギやアマミイシカワガエルなど奄美大島に生息する固有種を捕食することになってしまいました。この度奄美大島では根絶となりましたが最初に導入された沖縄本島にはまだ生息しており、こちらは島の北部地域を中心に駆除の最中ということです。

奄美大島のマングースは分布域を広げてピーク時には10,000頭まで増えたと推定されています。2000年以降に駆除事業が本格化し、2005年には奄美マングースバスターズなる専門チームも発足しました。2019年以降は捕獲数=0が続いて今回の根絶宣言となったようです。

最初はハブ駆除の為に鳴り物入りで?奄美大島にやってきたマングースですが今回の根絶宣言にいたる経緯で何度も登場するのは多くの固有種の存在です。最初に導入したのは人間なのに固有種を捕食するから害獣?ってある意味で勝手な線引きですよね、とんだ災難を被ったマングースですがこんなことならガンジス川河口にいたほうがよかったです。

今回のマングースの根絶宣言は色々と考えさせてくれるニュースでした。おしまい。