本日は最近見たBS番組の備忘録です。スマートフォンや電気自動車のバッテリーの原料として需要が高まって世界的な獲得競争が起きているコバルトですが世界最大の産地はアフリカの中央に位置する赤道直下のコンゴ民主共和国です。

こちらはコバルトの結晶です。コバルトブルーという言葉どおりとても綺麗ですね、ただその資源の希少性が故に様々な国際紛争の原因になっているようです。

世界のコバルト生産の内の約7割をコンゴ民主共和国が占めています。圧倒的なシェアですが希少資源というのは何故か先進国では産出されませんよね、不思議です。

またコバルトを精製して市場に供給しているのは中国が約7割を占め、コバルトの産出と供給はこの二国の寡占状態となっています。

その一方で採掘は現地住民による手掘りで行われています。危険で劣悪な環境下で子供までもが駆り出され、落盤事故などで多くの命が失われているようです。

そもそも地下に向かうのにヘルメットを被ってませんね、鉱物資源は精製してしまえばどんな過程を経て産出されたのかが分からないという深刻な問題を内包しています。

中国依存からの脱却を目指す先進各国の需要に対応すべく、オーストラリアでは間もなく初のコバルト精製所の建設が始まるようです。

ただ電気自動車へのシフトは一長一短あり、今後の見通しがイマイチ不透明です。特に電池の重さと短い航続距離が致命的でここをクリアしないと本格的な普及は難しいと思います。果たしてどうなりますか。

おしまい。