昨日の早朝ラジオでは6月23日は沖縄戦終結の日と伝えていました。今でも何故全国の米軍施設の約七割が沖縄に集中するのかを考える上で面白い地図を発見しましたので本日はそのご紹介です。なお内容的には軍事関連の備忘録投稿なので興味の無い方はどうぞスルーして下さい。まずは北を上にした普通の東シナ海周辺地域です。

これを東方向を上にしてみると中国から見た太平洋方面の景色に変わります。中国進出に対する日米の防衛ラインとして沖縄本島は東シナ海と太平洋間のど真ん中に位置していますので朝鮮半島、台湾、さらに南シナ海方面への備えとしてこれほどの場所は他にはありません。沖縄に軍事施設が集中するのはこれはもう悲しいほど防衛に適したその場所に起因するんです。

その一方で中国側が想定する第1列島線とは台湾有事の際の作戦水域、第2列島線は同じく台湾有事の際のアメリカ海軍の増援を阻止・妨害する海域のようです。いずれの列島線においても沖縄は極めて重要な位置にあることは明白です。

沖縄が琉球王国だった頃には東南アジアと北東アジアを結ぶ貿易の中継地点として大いに繁栄していましたが明治新政府による琉球処分(1879年)という形で日本に併合されました。それにしても処分って何という上から目線でしょうか、この潜在意識が沖縄戦において島民に多数の犠牲者を出す結果を引き起こしました。

ロシアのウクライナ侵攻が思いのほか手間取っていて中国は侵攻を逡巡しているようですが習近平政権の狙いは清国当時の領土回復ですから台湾有事のリスクが無くなることはありません。

おしまい。