今月も引き続き海をジャケットデザインに取り入れたアルバム曲をご紹介しています。今日はマルタの”スパークリング”(1987年)です。このアルバムは第1回日本ゴールドディスク大賞(ジャズ・フュージョン部門)を受賞しています。ジャケットは海と空の青さが際立ちますが収録曲はこれとは別に多彩に展開しています。

マルタ(本名=丸太良昭)は1949年鳥取県の倉吉市の出身で1973年に東京芸術大学を卒業、その後はジャズ演奏家の登竜門、ボストンのバークリー音楽院にも学んでいます。高校野球ではありませんが彼は鳥取県勢としては初めての東京芸大進学者のようです。およそ自分の知る限りジャズの演奏家で芸大卒は元クレージーキャッツの安田伸とマルタの二人だけです。米国でライオネル・ハンプトン楽団のコンサートマスターを経て1983年にソロデビューしました。

自分がライブに行った回数で一番多いのがマルタです。彼はMCも務めますがこれがまた面白くて楽しくて・・でもさすがにテクニックは抜群でライブでもまるでCDの演奏を聞いているようでした。また自分は以前マルタにワンポイントレッスンを受けた事もあるんです。そんな思い出多いマルタですが現在でも銀座スウィングで定期的にライブを行っています。ここはステージと客席がとても近いので臨場感は抜群ですよ。

それでは早速アルバムの中から聞いていきましょう。まずは"Sexy Galaxy"ですがこの曲は以前のTBS系番組”うわさの東京マガジン”のオープニング曲として流れていました。

次は”Summer Wave"です。この曲はタイトルどおりアルバムジャケットの雰囲気に一番近いです。

続いては”Moon Flower”です。ここではソプラノサックスを吹いていますがアルトとはまた違った味わいになりますね。

最後は”Over the rainbow"(虹の彼方に)です。ご存じ映画”オズの魔法使い”の挿入歌として世界中で愛されている曲です。自分は冒頭のカデンツァが大好きで何回も挑戦していますが未だに上手くいきません(笑)。

と言う訳で本日はサックス奏者、マルタの“スパークリング”をご紹介しました。おしまい。