今日は広島に原爆が投下されて78年目を迎えましたが今年は原爆投下を巡って日米両国で普段とは違う騒動が巻き起こっています。まず日本ですが広島市で平和教育の教材として使われてきた”はだしのゲン”が削除されるようです。これはNHKのクローズアップ現代で報じていましたが削除理由がイマイチよく分かりませんでした。この漫画では旧大日本帝国の体制批判も含まれており、この辺りを問題視する勢力は以前からあったとは聞きますがそれならばこの漫画が教材として採用された10年前当時の経緯を再点検すべきなのに担当者曰く”関連資料は残っていない”との事でした。公文書って割りとすぐに無くなるんですね(笑)。

削除を巡っては主に2つの点が指摘されているようです。まず最初は"生活を支える為に街中の通りで浪曲を歌って日銭を稼ぐシーンは現代にそぐわない”というものですが採用された10年前でも既にそぐわなかったはずで今さら何を?って感じです。

さらにもう1点、”栄養不足で体力が落ちている母の為に鯉を盗むシーンは教育上好ましくない"というものですがそもそも完全無欠な漫画の教材など何処に存在するのでしょうか?

続いてアメリカで起きている騒動ですがこれは映画配給会社のワーナー・ブラザースの映画”バービー”とユニバーサル・ピクチャーズの映画”オッペンハイマー”がアメリカで7月21日の同日公開となりました。ちなみにオッペンハイマーは日本に投下された原子爆弾の生みの親です。このまま公開されていれば何の問題もありませんでしたが・・・

ところがこの二作がたまたま同日公開の映画となった為かその後”バーベンハイマー”なるキャッチコピーが出回り、その後様々な合成画像も拡散したようです。その画像が被爆国の日本に配慮を欠く内容で騒動となりました。

米国の原爆投下に対する配慮の無さはこれまでも度々指摘されてきました。ただ彼らとっては戦争の早期終結の有効な手段だったとして正当化されていますし第二次世界大戦の勝利を否定するわけにもいかず、割りと軽く扱われる土壌があるようです。日本人にとってはとても残念ですが。

というわけで本日は原爆投下を巡る日米の騒動についてのご紹介でした。おしまい。