今年も夏の高校野球が始まり暑い中で熱戦が続いています。ところで阪神タイガーズの応援歌にも歌われる六甲おろしですがこれはあくまで冬の現象です。自分が学生時代を過ごした阪神地域では夏の期間に北方向からの冷たい風は吹きませんから涼しい日は殆どありませんでした。
夏の高校野球が行われる期間はそのほとんどが南方向(海側)からの浜風となります。甲子園の位置と浜風の関係を見るとライト方向への打球は向かい風、ライトからのバックホームは追い風となることが分かります。
1996年の松山商対熊本工の決勝戦で起きた奇跡のバックホームはこの浜風の中で生まれました。
浜風の影響で甲子園では左バッターが不利と言われています。ちなみに高校野球の歴代甲子園通算ホームラン数は1位が清原の13本、2位は.桑田、元木、中村の各6本と全て右バッターです。ただタイガースの元4番、掛布選手はこの風を上手く利用してレフト方向にもホームランを打っていました。このあたりはさすがにプロの技術ですね。
それにしてもタイガースの応援歌は”六甲おろしに~颯爽と~蒼天かける~日輪の~”と漢文調でなかなか格調高い歌詞ですね、おそらく子供達は意味も分からず歌っているのでしょうけど(笑)。なお作曲は古関裕而です。
高校野球大会で使われる”栄冠は君に輝く”も作曲は古関裕而です。2曲続けて聞くと何となくメロディーが似ているようにも聞こえます。甲子園に関わる曲が両方とも彼の作品ってすごい事です。なるほど朝ドラの主人公にもなりますね(笑)。
いうわけで今日は甲子園球場の六甲おろしと浜風についてのお話しでした。おしまい。