今週月曜日にNHK映像の世紀ビートルズ特集”青の時代”を見ましたが少しがっかりの内容でした。この特集は先週の”赤の時代”、今週の”青の時代”と合わせて2回放映されました。先週の”赤の時代”はまずまずの内容でした。彼らの歌はその生い立ち(労働者階級出身)から階級社会や人種差別の撤廃、あるいは反戦の代弁者として若者に受け入れられていった経緯を描いていました。当時の英国は依然として階級社会だったようですし、1964年のアメリカ公演の際にはマイアミまで行って人種差別撤廃とベトナム反戦を訴えていたモハメド・アリを訪れています。
ところが今回の”青の時代”になると何故かビートルズが社会主義国の崩壊に与えた影響を主体に内容が展開されていきました。ソ連や旧東欧諸国の崩壊は様々な条件が複雑に重なりあっての出来事ですからその中でビートルズの影響を過大視して関連づけるのはちょっと無理筋だと思います。ビートルズはあくまで音楽バンドですから自分としてはこの時代に作成されたアルバム内容をもっと掘り下げてほしかったなという思いです。
”赤の時代”、”青の時代”は1973年に同時発売された2枚のベスト盤アルバムのジャケットの色分けがその由来です。通称、前期が赤盤、後期が青盤と呼ばれています。
自分はどちらかというと青盤の曲が好きでアルバムで言えば"Sgt.Pepper's Lonely Hearts Club Band"や”Abbey Road”の収録曲で時代的には活動後期にあたります。それにしてもビートルズってバンドとしての活動は僅か8年なんですね、それでもその影響たるや凄まじいものがあります。
衿なしスーツで決めているビートルズ初期の写真ですがこうやって見るとジョンとポール(左利きなので)が左右対称のように見えますね、二人がマイク1本で歌うのが彼らの特徴でもあります。あとこの二人とジョージとの微妙な距離感が将来を暗示しているようで面白いです。
と言う訳で本日はNHK映像の世紀のビートルズ特集を振り返りました。おしまい。