今日は最近図書館で借りた本で意外に面白かった”享徳の乱”のご紹介です。戦国時代は応仁の乱から始まるという説が一般的ですが実は”享徳の乱”という関東で起きた30年戦争こそが戦国時代の始まりだ!という内容の本です。室町幕府発足当初は鎌倉府が治めていた関東地方ですがやがて関東管領の上杉氏との対立が顕在化します。その結果として室町幕府と鎌倉府という権力の二重構造による矛盾が露呈し、途中から上杉氏内部の混乱が紛争に輪をかける結果となりました。やがて鎌倉公方が古河(以降は古河公方)に移って利根川を境界線として上杉氏と対峙し、30年近くに亘って戦乱が続きました。最終的に室町幕府と古河公方は和睦しますがこの出来事を歴史上は都鄙和睦(とひわぼく)、あるいは都鄙合体と表現するようです。当時は都=京都、鄙=関東ということで関東は鄙びた地方だったんですね。
なおこの乱に関して概要を上手く説明している動画がありますのでご興味ある方はどうぞご覧ください。
おしまい。