12月入りして”12月の雨”ではあまりにもベタな感じですが曇りがちでちょっと寒かった今日の朝がこの歌とピッタリだったのでご紹介します。この曲に限らずユーミンは雨を題材にした曲を多く書いています(特に荒井由実時代)。そこで今日は12月の雨の他に雨を題材にした曲もご紹介しますのでお聞きください。まずは”12月の雨”ですが彼女は元々美大生だったせいか歌詞もどこか絵画的でその情景がすぐに目に浮かんできます。”ストーブを付けたら曇ったガラス窓、手のひらでこするとぼんやり冬景色”って冬の朝の情景そのまんまです。

次は夏に戻って”天気雨”です。これはテレビ番組に旅先案内人として出演する際に書いた曲のようです。”ゴッデス”とか”相模線”あるいは”茅ヶ崎”などを歌詞に取り込んで湘南海岸の雰囲気を上手く表現しています。この頃のユーミンは”山手のドルフィン”とか”ゴッデス”とか店の名前がバンバン出てきますね、もちろん店からは何ももらっていないんでしょうが(笑)

続いて”雨の街を”です。冒頭はまさに絵画を想像させる”夜明けの雨はミルク色、静かな街に”という歌詞で始まります。またその後の歌い出しには”夜明けの空はブドウ色、街の灯りを”とまるで対句のような歌詞が出てきます。あんたいつからから詩人になったんや?という感じですが”夜明けの雨はミルク色”、”夜明けの空はブドウ色”って自分にはなかなか思いつきません。

引き続き”冷たい雨”ですがこれは山本潤子(元ハイファイセット)によるカバーです。彼女はユーミンのバックコーラスを担当していました。デビュー当時のユーミンのバックコーラスには彼女の他に山下達郎や吉田美奈子、尾崎亜美などがいて今から思えば随分と豪華なメンバーです。ちなみにこの歌は情景を歌うというよりは失恋ソングですね。

最後はハイファイセットによる”雨のステイション”です。ちなみに主旋律を歌っているのは山本潤子です。”6月”と言う単語が何度も出てきますので季節はまさに梅雨ですね。これも歌詞の内容からすると失恋ソングですがこうしてみると同じ雨を題材にした歌でも情景を中心に据える場合と雨と失恋を紐づけるパターンがあるようです。

おしまい。