今週は昨年他界してしまったチック・コリアの紹介です。彼の代表曲でもある"La Fiesta"や"Spain"などからするとスペイン系ではないかと思いきや元を辿っていくとどうやらイタリア系のようです。1960年代後半からハービーハンコックに代わってマイルスのバンドに参加しますがちょうどその頃はマイルスがエレクトリック系の音楽に脱皮する時期と重なるんですね。マイルスバンドを退団後は独立し、ECMやポリドールなどのレーベルでジャズ史に残るオリジナル作品を発表することになります。自分はこの頃が一番好きなので今日は当時の代表曲をご紹介します。まず最初は"La Fiesta"です。何処か闘牛士のテーマを彷彿とさせるマイナー調の部分とメジャーキーに移行した明るい部分との掛け合いが見事です。

次は現在でも様々な形でアレンジされて演奏される"Spain"です。出だしはアランフェス協奏曲のメロディーを引用し、途中から手拍子と共にユニゾンで演奏するメロディラインが出現しますが自分も含めてアマチュアはたいていこの部分で挫折してしまいます(笑)。フェンダーのローズピアノが独特の雰囲気を醸し出しています。

最後は70年代後半のアルバム"The Mad Hatter"から"Humpty Dumpty"です。この頃になるとスペイン風ではなく普通のジャズに戻っています。

なお"Humpty Dumpty"はイギリスの童謡の中で登場するキャラクターで卵の形で擬人化されることが多いようです。(ウィキより)

おしまい。