今日は最近ニュースで初めて知った”福田村事件”についてご紹介します。この事件は関東大震災の混乱が続く1923年9月6日に千葉県葛飾郡福田村(=千葉県野田市三堀付近)で根拠の無い流言蜚語により、香川県から来た薬の行商人15名の内9名が地元自警団により殺害された事件です。驚いたのは事件が起きた場所が自宅に近い事と慰霊碑の建立が80年も経過した2003年だった事です。関東大震災と言えばまずは映像に残る東京都内の被害や事件を思い浮かべますがその影響は関東一円に及んでいたのです。この事件にはいろんな偶然が重なっていました。①当時の行商人の多くが部落出身者だった事、②地元の自警団員は香川県人の言葉(讃岐弁?)をほとんど理解できなかった事、③従ってこの行商人は無政府主義者か朝鮮人ではないかと勝手に妄想してしまった事、その結果パニック状態に陥って凶行に及んだようです。なお慰霊碑には碑文が無い為に個人のお墓扱いとなり、情報保護の観点から撮影禁止となっていました。という訳で今日のスナップショットは慰霊碑のある真言宗円福寺の様子です。

入口の注意書きにもありますが墓地内に立ち入る際は事務所のお声掛けが必要です。この先の利根川河川敷にゴルフコースがあって何度も通っている道なのでまさに”灯台下暗し”でした。

事務所のある建物です。ここで法事も執り行われるのか随分と立派な造りです。

由来など説明はできませんが事務所近くにあった観音菩薩像です。

おしまい。