今週は自分が音楽を始めた1970年代の中頃に活躍したデオダート紹介したい。デオダートはブラジル生まれのキーボード奏者でクラシックの楽曲をジャズやフュージョン系にアレンジした作品が多い。”牧神の午後への前奏曲”や”亡き王女のためのパヴァーヌ”あるいはガーシュインの”ラプソディ・イン・ブルー”なども手掛けている。彼の特徴は演奏する楽器がエレクトリックピアノのみ、しかも自分の知る限りはフェンダーのローズしか弾いていない。まずはアルバム”Deodato"よりドビュッシーの”牧神の午後への前奏曲”。テーマを演奏後はそれぞれの楽器によるソロ演奏が続き、このあたりはジャズの手法を採用している。フュージョンの世界でクラシックの曲を取り上げるのは珍しく、自分はデオダート以外は知らない。

次にアルバム"Deodato 2"からラヴェルの”亡き王女のためのパヴァーヌ”。原曲の雰囲気を大切にしながら自身の新たな解釈で練り上げた作品でこれはもうジャズとかフュージョンとかの枠に収まらない。

同じくアルバム”Deodato2"よりガーシュイン作曲の”ラプソディインブルー”。ガーシュインがこの曲を発表した当時はジャズとクラシックの融合と称されたがこれをさらにデオダートが現代風にアレンジを加えた作品。

彼のアルバムに収められているオリジナル曲も結構人気があり、まずはアルバム”Deodato"から”Carly & Carole”。テンポがそんなに速くなく、フレーズが分かりやすいのも人気の理由だと思う。

同じアルバムから"Spirit Of Summer”。これはフルートやストリングスをうまく使ったアレンジで当時はとても斬新だった。

おしまい。