初めて触れたお父さんの記憶



私はずっと、こう聞かされてきました。


「あんたのお父さんは浮気して出てった」


…それだけ。

それ以外、何も知らなかった。




でも先日、お母さんの口から初めて違う言葉が出てきました。


「果のお父さんはね、宮崎から山口まで働きに行っていたのよ。

でも土日はちゃんと帰ってきて、すぐに抱き上げて

“このみ、このみ、このみ〜!”っていっぱい遊んでくれてたよ」


「一緒に寝てる時、癖までそっくりで

本当に親子だなぁって思ったんだよ」


…ねぇ、お母さん。


もっと早く言ってよ。

あ、すみません。

でも、もっと早く聞きたかったーーー!




気づいたんです。

「出てくる情報すら、私が作り出してる」ってこと。


お父さんの愛が“ある”としたら?って思えた瞬間、

お母さんの口から出てくる言葉が変わりました。




「お父さんはね、本当にこのみを大事にしてたよ」

「お腹にいる時から、ジェットコースターやゴーカートに乗って大はしゃぎしてね。

お母さんは“この子を守らなきゃ!”って必死だったけど、

お父さんはあなたを笑わせてくれてたんだよ」


「だからあんた、きゃっきゃ笑ってた」




…どうりで。


私のタイプが“面白い人”“一緒に笑える人”っていうのは、ここから来てたんだ。


お父さん。

ありがとう😭


初めて“お父さんの記憶”に触れた瞬間でした。




え?

じゃあ私って、めっちゃ勘違いしてたんじゃない???