第3243回 昭和五年 陸軍の高梁川渡河演習写真を鑑賞する。
2024年5月4日土曜日の投稿です。
古写真の部屋 第21話
時代が昭和から平成へ、そして令和の時代となり、
古い写真を見て、どこの場所で撮影されたのか、
写真の人物が誰なのかを説明文を書ける人が少なくなって
います。
後々の時代の為に、わかる範囲で解説文を添えておきます。
昭和五年こと、1930年11月15日土曜日に東京府
から岡山県浅口郡金光町に天皇陛下が行幸され、陸軍の
演習を統監されることになり、八重山の西軍の陣地で
玉島方向をご覧になられました。
兵庫県 姫路第十師団 師団長 本庄 繁 陸軍中将
率いる東軍は、岡山県倉敷市萬壽小学校に師団司令部を
構え、高梁川の東土手に布陣しました。
対する、広島県 広島第五師団 師団長 寺内 寿一 陸軍中将
率いる西軍は、天皇陛下の統監場所の金光町 八重山に
司令部を置いて、高梁川の西に布陣しました。
この写真は、西軍渡河作戦の演習と言うタイトルの写真で、
後ろの川が、高梁川、地平線が、倉敷市の阿知の川土手と
思います。
当時の船と、1と言う番号と、錨にも1がペイントしてあります。
ボートの大きさに比べて、鉄の大きなアンカーです。
この写真は、西軍 夜間渡河演習の様子と言うタイトルの写真です。
6月から7月と違って、11月は水位が低いので
船で渡河訓練するのには良かったようです。
【次回に続く。】