大円寺の詳細は不明ですが、1600年代初め、悦叔宗最禅師が開山した臨済宗南禅寺派の寺院です。寺院自体はそんなに広かったり名が売れている訳ではありませんが、実際に訪れてみると美しい楼門形式の山門や、名鐘ゆえに戦時中にも供出を免れた鐘などに癒される、静謐で穏やかなお寺さんです。

↓入り口全景。標柱には「大圓寺」と旧字体で正式寺名が刻まれており、参道に沿って進んで行きます。


↓入り口に置かれている歌碑。「まいる身の 心もまろきだいえん寺 神鍋山にひびくかねの音」と刻まれています。


↓参道右側に二つ、ほかに右端に小さなお堂があります。左から子安地蔵さま、聖如意輪観音さま、霊魂供養地蔵さまが祀られていました。


↓小さな寺院と思って進んで行くと、ハッとするほど美しい山門(楼門)が現れました。唐様を基調にした楼門で、安永7年(1778年)に建造されたものです。


↓本堂。広々とした感じの屋根の広がりと反りが美しく、左手には白砂と石を配した禅風の庭が輝いて見えます。


↓鐘楼。「弘誓鐘」と掲額があります。鐘は香取秀真(かとりほつま)作で、戦時中の供出を免れたほどの名鐘です。大正15年(1926年)に造られました。


↓本堂右側の白壁が美しい建物です。掲額がありますが浅学ゆえに字が読めません。


↓鐘を制作した香取秀真の句碑です。これも浅学ゆえ字が読めません。


↓脇門でしょうか、悦叔門と名がついています。


↓境内ではありませんが、大円寺近くのスキー民宿です。この辺りは有名な神鍋スキー場があるので、このような民宿が多いようです。