遺族の川北 宇夫タカオ氏が、アント
ヌッチ氏に連絡を取り交わした
記録。 その壱


川北氏
 96年8月の上野村でのシンポ
ジウムに招待したいがどうか?

 アントヌッチ氏
 招待は光栄だが「職業的責務」
のため出席はできない。だが、
自分の体験に関する以下の説
明を行事にて発表され利用さ
れても結構。

 私の体験の記事を日本人が目に
するとは予想していなかった。 
 私は救援措置で何かが間違って
いたという確信を持っている。
 当時私が報告した現場位置測定
が不正確だったという記事を読ん
だが、今でも誤差1マイル以下で
正しかったと確信している。 
 一点だけ私の誤りを訂正したい。
当時自分が電波誘導したヘリは厚木
基地の海兵隊ヘリではなく、キャン
プ座間の米陸軍ヘリの間違いだった。
 現場は急峻な地形で救援活動に危
険を伴うことは認めるが、それでも
救援隊の現場降下があれほど遅れた
ことには疑問を感じる。 
 本件における救援努力とそのあと
の出来事は緊張状態を増す結果にの
み終わり、今も私の心を乱している。

 川北氏
我々の目的は緊張状態をますことでは
なく、肉親の死の真相解明と将来の墜
落事故における生存率向上への寄与で
あることを理解して欲しい。
その上で以下の質問に答えて欲しい。 

横田の米軍ヘリに夜間現場に降下する
能力はあったか? 

 アントヌッチ氏
ヘリの装備については断言できないが、
横田のヘリはサーチライトを装備していた。