海の向こう大韓民国で、1961(昭和36)年に軍事クーデターが起きた。

大韓民国に住む世界志民の間で「長い夜」と語り継がれている「軍事独裁政権」を指揮したのが、朴正熙(パクチョンヒ)氏である。後に娘のパククネ女史が、大統領となったのは、周知の事実である。

 

当時日本のメディアでは、韓国朝鮮の著名人名をハングル音で紹介せず、日本語読みで紹介していたため、朴正熙氏は「パクチョンヒ」でなく「ぼくしょうき」と呼ばれ、韓国の大統領のメディア内紹介に於いては「ぼく大統領」と呼ばれて来た。

 

それ故、身勝手な振る舞いする人間を指して「まるで韓国の大統領みたい」などと心無い揶揄があった。音が音だけに「ボク大統領!」ってことか。

 

そのパクチョンヒ元大統領が、クーデター首謀者として勝手な権力をかざし、国民による選挙を行わず大統領権限を掌握したのが、いまから70年前の明日3月24日である。

 

今も昔も「憎まれっ子世に憚る」と言う訳か。しかし好き放題に権力を弄んだパク大統領も、1979(昭和54)年、側近の銃撃によって露と消えた。

 

そして時は流れ、ユーラシアの大国・ロシアで「ボク大統領!」と、虚勢を張り現れたものが居る。先ごろの大統領選挙で、日本の不正選挙顔負けの大々的な国家的不正の果てに、支持率87%で再選された(とされる)ウラディミール・プーティン氏である。

 

どうすれば、こんな異常な支持率を出せるのか?。知人の政治学研究科に聞いたところ、

 

~如何に圧倒的な支持のある政治家が、選挙で審判を受けるとしても、30%近くは批判票が投じられる。それが安定した民主主義の状態。今回のロシアの大統領選挙は、間違いなく大規模な国家的不正があったと言わざるを得ない~

 

と語った。

 

現在国家安全保障会議・副議長を務め、政権与党「統一ロシア」党首も務めるドミートリ―・メドベージェフ氏と共に「プーティン・メドベージェフ王朝」を作り上げたと言われるプーティン氏の再選。

 

まっ、極東アジアのOsakaという場所でも、同じ様な事が起きているので、一概に批判ばかりは出来ないが、それにしても健全な民主主義を求める世界志民にとっては、耐え難い悲劇であると言えよう。

 

残念ながら「トランプの復活」に見る様に、利己主義者が地球上を席巻している中で、真の倫理心を以て社会に慈しみをも垂らそうと願う世界志民の受難は続く。