朝から各メディアが「これでもか!」と取り上げる3.11。

 

忘れたい人が少なくない中で、繰り返し報道される「被災地の復興ぶり」。だが、本当にそれが被災者の復興に繋がっているのだろうか?。

 

今年元旦に能登半島・北陸一円を襲った「能登・北陸大震災」。今なお1万人あまりの人達が、自分の住む家へ帰れない状態である。

 

3.11では、1.17の時同様公営集団住宅へ集団転居させられたケースが少なくない。だが、いわゆる「孤独死」の問題が後を絶たない。今朝のℕHKニュースは、2022~23年に掛けて、東北四県で300人余りのいわゆる「孤独死」が起きたと伝えた。1.17の3倍のペースである。

 

フクイチの問題など「復興には遥かに程遠い被災地」。一体「復興」とは、どういう事を指すのだろうか?。

 

1.17の時にも取材に応じてくれた、来年で阪神淡路被災者支援事業を閉じる代表の亀田さん(仮名)に、もう一度伺った。「亀田さん達が考える『復興』って何?」

 

~そやなぁ。めっちゃ簡単に言えば「原状回復」って事かなぁ。潰れたウチが元通りに建てられて、なじみの商店街もまた行けるようになる。隣近所のGさんやBAさんらと無駄口叩きながら、一日が暮れていくようなどこにでもある普段の日常。

 

能登へ応援に言った仲間が言っとったけど「1.17の時から、何にも変わってへんわ。」やって。装備はエラい立派になって、仮設の風呂や発電機も、ごっつう置かれる様になったようやで。でも相変わらずも、役所のヲッサンどもは「ミスターニエット」。

 

昔ソ連の外務大臣にグロムイコってのがおったけど、国際会議で「ニエット(ロシア語でNOと言う意味)」連発しとったけど、あれと同じ。

 

「家に住めないのに、なんで『半壊認定』やねん?」って役所に詰め寄っても、「いやぁ、規定は規定でんねん」とバッサリ。帰って来たメンバーが、知り合いの神戸の建築士に見せて評価してもろたら「こんなもん全壊や」って言われたって。

 

でその神戸の建築士が言ったそうな。「3.11の時もそうだったけど、一般の住宅再建ぁは全部後回し。要するに金になって、大手ゼネコン喜ぶ案件から優先的にカネが回る。法顕でカネがあっても『人手不足』云々言われて相手にされない。津波で被害受けた人達なんか、山奥の二束三文の様な僻地に『ウチ建てろ』って言われて泣き寝入りしたそうな。そんなもんが、なんで『復興』なんやろ。」ってね。

 

フクイチの排水のおかげで、中国やロシアの日本産海産物の禁輸措置はまだ続いている。東北の漁師さんたち、平均で40%近く収入が減ってるって。「食べて応援」なんてチャンチャラ阿保らしい。国会や地方議会の食堂からは、表むき「東北産海産物」使用って書いてあるけど、バックヤードに回ったら全部西日本産やったって密告も出てきている。

 

要するに「復興」ってんのは「日常を取り戻す・・・原状回復」ってことやね~

 

もはや「原状回復」など絶望に等しいフクイチの問題など、3.11被災地には春すら来ることはない。

 

合掌