澤穂希さんなど「なでしこジャパン」を排出した名門「INAC神戸」が、身売りされた。本拠地もチーム名も変わらないそうだが、横浜ベイスタースが大洋漁業からTBSへ身売りされて以降、Denaが引取るまで、チームは崩壊状態になったのを見ると「早晩そうなるだろうな」と予想はする。

 

 

「どうしても、このチームを経営したい」とチームの株式争奪戦となるなら、資本主義の健全なる活動と、前向きに受け止められるが、今回は「INAC神戸」の親会社のクビが回らなくなって、縋る思いで引き取って貰ったそうだ。

 

このところスポーツチーム経営を巡って、様々な憶測が飛んでいる。Jリーグは1~3部とチーム数が拡大する中で、スポンサー探し・チケットの販売など思うように行かないチームも少なくない。

 

中にはJ3ツエーゲン金沢やJ2Vファーレン長崎の様に新スタジアムを立ち上げるチームもあるが、例外中の例外。今後「INAC神戸」の様に、親会社の投げ売りという事も「ない話ではなくなる」。

 

Jリーグが呼び水になり、バスケ・卓球までもがプロ化し、スポンサーのロゴが付いたユニホームを活からせながら、スポンサーの広告塔として縦横無尽に動き回って来た。

 

しかし、企業経営という点から考えると「費用対効果」を求めるのが世の常だ。Jリーグに群がった数多くのスポンサーが、次々姿を消した。「流行りもの」に群がるという日本人の悪い癖。

 

「文化を創る」「市民社会へ利益を還元する」など日本企業には発想が無い。「INAC神戸」に起きた事は、今後どのプロスポーツチームに起きておかしくない。ℕPBでは既にいくつか騒動が起きているが、Jリーグは数が多いだけに、今後「INAC神戸」身売りの影響や波紋が心配される。