日経平均株価が、昨日の取引時間中、24年ぶりに3万8千円台を付けた。

 

病的な日本の現状を考えて、どう考えても「バブル」だ。

 

多くの証券業関係者は「24年前と違い、日本企業の高い収益性と国際的な企業展開が評価された結果」と大手メディアに語っているが、本当にそうと思う日本国民は殆どいない。

 

日野自動車・ダイハツ工業など名門自動車企業で相次いだ製造不正と、その後の混乱。介護企業や運営医療法人の相次ぐ倒産。個人所時は、いわゆる物価高騰に押しつぶされ、マイナス2.5%となっている。そんな「崩壊ニッポン」で、何故株価だけが異常な吊り上がりを見せているのか?。

 

日本の株式市場を席巻するのは海外の投資家だが、その最大の狙いは「内部留保金」・・・いわゆる裏金だ。企業経営者が、コロナ禍などで従業員の給与を保証云々など美名に託けて、社員から小銭を巻き上げたもの。今や日本企業全体で30兆円に膨れ上がっていると言う。外国人投資家の狙いは「内部留保金の強奪」だと言われている。

 

株式の買い増しで企業の経営権を奪うと、いわゆる「内部留保金」を「不正蓄財」と指摘の上「社員に公平に分配する」との名目に居本国の親会社へ持ち去ると言う手口。名門大手私鉄の西武鉄道も、堤一族の内部留保金・約1兆円が持ち去られた。

 

いま、株式の非上場化が日本企業のトレンドと化している。何も知らず、株式上場で売名と資金調達と喜々とする経営者がいる一方で、株式の自社買いを進め「非上場化」への道を辿る大手企業が少なくない。言い換えれば、上記で述べてきた「内部留保金」を、海外の「ハゲタカ」から守ろうとする動きだ・・・いる意味せこい話だが。

 

自国の経済市場で、外国人の動きが活発化するとは、裏返して言えば「何らかオイシイ話が無ければ、ここには居ない。」という事だ。バブル期、日本人が世界中に出向き、その国の「オイシイ話」に群がった事は記憶に新しい。

 

日本の富が「バブル」と言う目くらましにより、海外へ持ち去られようとしている。本来なら、日銀がこうした事態を察知し、海外の「ハゲタカ」の動きを封じるため、最低でも0.5%以上の公定歩合の大規模な引き上げへ動きべきであるのに「アベノミクス」により大量の民間不良債権を抱え込んだ日銀自体が、身動きが付かない事態だ。

 

私の記憶が正しければ、前回の「バブル崩壊」は確か夏頃から騒ぎだされた。今回の「バブル」も、春に起きた。という事は。