以前、ダメージ品の蒸気機関車模型をリメイクした話を書きましたが、今度はかなり古い製品の『マイテ49』2両を安く手に入れてリメイクしました。

マイテ49は【つばめ】【はと】など昭和初期の国鉄優等列車に連結された、展望デッキ付きの豪華客車です。
京都鉄道博物館に貴重な1両が保存されており、その優美な外観や豪華な車内を現在でも見ることができます。


下の写真は昔々、宮原機関区での撮影会で展示された時のマイテ49

この日はあいにくの雨降りで、綺麗な写真を撮れなかったのが残念でした。。


古い製品は展望デッキのテールマークやテールランプが点灯しません。
花形列車の最後尾を飾る車輌としては、ここが点灯してないと様にならないので、点灯化を含めたリメイクをしました。
点灯には極小LED や光ファイバーを使う方法がありますが、費用と面倒な電気配線を減らしたかったので、直接点灯するのではなく『点灯しているように見せる』方法を試してみました。
室内灯の光と展望デッキの天井照明の光を透過させる方法で、つまり、裏側から明るい光が当たればテールマークとテールランプが点灯しているように見えないか……と考えたのです。

まず、展望デッキの細い支柱を折らないように、細心の注意を払いながら分解します。


テールランプはピンバイスで穴を開け、他の客車の赤いテールランプパーツを短く切断してはめ込みます。
テールマーク部分はピンバイスで穴を開けた後、キリで穴を広げ、先の尖った鉄ヤスリで綺麗な円形になるように穴を成形しながら広げて行きます。

テールマークはKATO のスハ44系客車セットに入っている透明のシールを入手できたので、それを透明のプラ板に貼って丸くカットしてデッキに貼り付けました。


穴開け加工後


完成後


直接点灯させないので、テールマークとテールランプの加工はこれだけです。
展望デッキに電気配線が無いので加工も楽で、見た目もスッキリしています。


次に車輌の屋根裏にLED を通す穴を開け、そこに電球色の極小LED を差し込んで展望デッキ上に出し、配線を屋根づたいにテープで固定します。
この客車には、配線に付いている『抵抗』を隠すのに最適な場所(通路)がありました。(黄色のテープ部分)


展望デッキの天井にはLED の光が漏れる穴を開けます。
ライトカバーは適当なものが見つからず自作も考えましたが、無い方が明るいし、目立つ部分じゃないのであえてそのままにしています。
1輌目の加工を終えたところで、室内灯の明るさだけで十分だったので、2輌目の「はと」は展望デッキの照明を省略しました。

照明を点灯したところ、室内の光が透過してテールマークとテールランプが点灯しているように見えました。


点灯加工はこれで完了ですが、室内灯を点灯すると車内がよく見えます。
模型の車内は白一色で作られていたのでこれも見映え良くしたいと思い、実車の内装を参考に簡単な塗装をしました。
床はウッドブラウン、座席はダルレッド、座席のひじ掛けは白く塗装、背もたれにはカットした白のラインテープを貼って、それぞれ白いカバーが付けられている状態を表現してあります。

塗装前


塗装後


アップに耐えられませんが、点灯時に外から見た客車の雰囲気が格段に良くなりました。



更に展望デッキ側の連結器周辺に他の客車の床下パーツを付け、反対側の妻板に梯子、車体側面に【行き先案内板】【列車愛称名】【号車札】のシールを貼って細密感を出して完成。


このマイテ49も以前作った鉄道公園ジオラマの展示車輌のひとつとして、全体をクリア塗装してピカピカに手入れされた状態にしています。

その架空の鉄道公園ジオラマは新たなエリアの拡張工事中で、固定の展示線と営業路線からの引き込み線が合わさったエリアにしています。

まだ製作途中ですが並べてみました。

ライトが点灯できるように電気配線もしています。

 

また拡張エリアが完成したらお披露目したいと思います。