さてさて…………………
【成相寺】を出発した我々は、残りふたつの目的地のうち、【道の駅 海の京都 宮津】で親切なおじさんに拝観予約をして頂いた場所だ。
遅くなっては失礼になると、順番を変えて先に来たのだ
【浦嶋神社(うらしまじんじゃ)】
京都府与謝郡伊根町本庄浜141
浦島太郎と乙姫かな
『浦島太郎』と云えば、助けた亀に連れられて竜宮城へ行く話が一般的だが、伊根町の【浦島神社】に伝わる話は、釣り上げた亀が乙姫になって、一緒に龍宮城へ行くことになるという
その時、ミラクルな事が起こったのだ
我々に近づいてきた、白い軽自動車……………
んっ
運転席から聞き覚えのある声が聞こえた
『兄ちゃんたち、もう参拝は終わったの』
『あっ道の駅のおじさんじゃないですか今、ちょうど到着して今から参拝するところです』
『そっか。じゃ、わしが案内するよ。』
【三島一声(みしまいっせい)之碑】
三島一世(1889年ー1974年)
京都府与謝郡伊根町出身の民謡歌手
義弟(妹の夫)は、男性史上世界最高齢記録保持者の木村次郎右衛門であるという
木村次郎右衛門は、2012年12月17日より死去するまで存命人物のうた男女を含めた世界最高齢者であった。また、同年12月28日にはクリスチャン・モーテンセンの115歳252日の記録を抜いて、死去した人物も含めて歴代最高齢記録の男性となった。
死去した時点での年齢は116歳54日(42,422日)で、男性では歴代最高記録となっている
昭和8年(1933年)に小唄勝太郎と吹き込んだ『東京音頭』が爆発的なヒットを記録した。
そして【道の駅】のおじさんは、【浦嶋神社】の宮司さんを呼びに行き、まずは【宝物資料室】へと案内してくれた。
【浦嶋神社】の正式名称は『宇良神社』で、浦島太郎のルーツは『浦嶋子』という人物だと言う
浦嶋子が浦島太郎になったのは、室町時代になって『御伽草子』に記されてから一般民衆に広まったもので、亀が子供にいじめられているのを助けた話は、明治になり昔話を動物愛護や道徳教育の一環として、話の内容を変えて教科書に載せたのが始まりという。
特に小学校の唱歌として『昔昔〜浦島は〜助けた亀に連れられて〜竜宮城へ』と歌われたのが国民の心に沁みついている。
丹後の浦島伝説が日本最古のルーツとされる根拠としては、日本最古の正史『日本書紀』や『丹後国風土記』に記されたものによる。
その内容を現代語風に訳すと……………
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雄略天皇の御代、487年7月秋。丹後国与謝郡筒川に水江の浦嶋子という人がいた。
舟に乗り釣りをしていると、大きな亀を釣った。
亀は美しい女性になり、浦嶋子はこの女性を妻とした。
海に漕ぎ出した二人は蓬莱山に至った。
そこは仙人たちが暮らす世界だった。
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この話が元になり現在の「昔話・浦島太郎」になったと考えられる。
ちなみに、丹後国とは古くは丹後・但馬・丹波を含めた大きな勢力を持った国のこと。また筒川は本庄浜へ注ぐ川の名前でもある様に、【浦嶋神社】のある伊根町本庄は、古くから筒川と呼ばれていた。
そんな【浦嶋神社】には、古から伝わる「浦嶋明神縁起絵巻」と「玉手箱(亀甲紋玉櫛笥)」がある
これらも【宝物資料室】にて、宮司の解説とともに見せて頂きました