キャピタルゲイン税の是正を | ひより

キャピタルゲイン税の是正を


1997年のアジア通貨危機、そして2007年のリーマンショック、そして2012年のユーロ危機、様々な金融危機の原因を作っているのは、間違いなく、グローバル化と各国政府が行ってきた、金融市場の規制緩和だろう。




我が国もその例外ではなく、株式市場のおよそ6割の取引が外国人という異常さと脆弱性を持っていると言わざるをえない。




当然、彼らは短期的な投機(それこそ秒単位)で利幅(キャピタルゲイン)を狙う投資家たちであって、我が国の企業の発展を望んでいるわけではないからだ。




そんな短期の利幅抜きとグローバル化が、実体経済にどれだけ悪影響を及ぼしているかは、あえてここでは語らないが、このような金融市場の規制緩和が、実体経済と社会を不安定化させ、また経済、金融の不確実性を増やしたことは疑いようがない。




そこで、私は政府による金融市場の規制強化こそ、実体経済を安定化させる上では極めて重要ではないか、そう考えるのである。



そしてその有効手段として考えられるのがキャピタルゲイン税の是正だ。



我が国のキャピタルゲイン税は、現在20%だが、これを短期筋では大幅に引き上げる。



例えば1年未満の売買であれば60%、1年以上3年未満であれば30%、3年以上であれば5%と、逆累進的な税制規制を行うことで、短期で投資をするよりも長期で投資をした方が得になるシステムにするのだ。



そうすることで、企業は長期的に資金を調達でき、安定的かつ長期展望のもと、企業活動が行えるようになる。




そうなれば、今のように、目先の株価と決算内容に一喜一憂した経営をせず、長期的な投資や研究が行われるようになるだろう。



また、給与の一部を株で支払うストックオプションにも、ある一定の規制が必要かもしれない。



現在は、経営陣が、自社株が上がる=給与が増えるという構図になり、自己の所得を増やすために、株価が上がるような短期的経営を行っているのだ。




そこに規制をかければ、彼らは短期的には損をするかもしれないが、長期的には、安定的経営が出来、メリットは生まれるはずである。




少なくとも、金融市場に関わらず、現在政府がやっているような規制緩和ではなく、規制強化の方向にベクトルを向かせるべきだと私は思う。




また、そのような規制強化が計画経済化やブロック経済化すると批判の対象になってきたが、適度なブロック(保護)こそ、今、世界で求められるべき政策であると私は確信しているし、ロシアのプーチン大統領のように、いち早く、そのような反グローバリズム政策を打ち出している国もあるのだ。




「実体経済は、適度に保護政策を取り、供給制限を掛け、一方で財政出動で需要を喚起させる」


「そして金融市場は、キャピタルゲイン税の変更によって、長期的投資を有利とさせる」




この二つがグローバル不安から日本を守り、内需主導の経済復活の鍵となるのではないだろうか。