リスクの分析とプライオリティー
個々人であっても、企業であっても、国家であっても、つねに何かをするとき、また何かをしないときでさえも、リスクというのはつきまといます。
そのときに、私たちはまず何をするでしょうか?
そのリスクについて、デメリット、メリットを考え、その損得勘定においてそれを受け入れるか否かを決めるはずです。
もしも、そのときの分析が甘く、リスクを過小評価したらどうでしょうか?
また逆に過大評価したらどうでしょうか?
当然、この分析結果が、生きる上で受け入れなければならない様々なリスクに対処するためのプライオリティー(優先順位)を決定付けますから、ここで分析を間違えてしまうと、全てが狂ってしまいます。
もちろん、その見誤りは個人レベルでは、大した失敗にならないかもしれませんし、最悪その個人がその責任を全て負えば済むでしょう。
しかし、企業になればそうは行きません。従業員はもちろんのこと、その家族の将来設計にも大きな影響を与えてしまうからです。
さらに国家レベルになれば、それこそミスは許されなくなります。もしも、その分析を見誤り、プライオリティーを間違えてしまえば、国益を大きく損ない、場合によっては国家の存続すら危うくなるからです。
では、今の日本におけるリスクを書き出してみましょう。
1)東南海地震、首都直下型地震などの災害リスク
2)デフレの悪化による経済リスク
3)エネルギー自給率が低いリスク
4)世界的気候変動による食料不足のリスク
5)国家財政リスク
6)中国などの軍事的リスク
7)グローバリズムによる世界同時不況リスク
8)地方の衰退によるリスク
9)少子高齢化のリスク
10)民主主義のリスク
11)男女平等リスク
12)原発リスク
13)歴史伝統の崩壊リスク
ざっと上げただけでもこれだけの国益を大きく損なうようなリスクが我が国にはあります。

※細かな説明は中野剛志「日本防衛論」をお読みください。
現実的には、これらのリスクが複合的に絡み合い、よりリスク分析を複雑化させています。
また原発のように、どちらかを選べば、どちらかを失うというトレードオフの問題もあります。
さらにデフレ脱却や防災は、財政健全化とトレードオフの関係にあると言えるかもしれません。
このように、リスク同士でどちらかを選ばなければならない状況も多くあるわけです。
個人的見解は、中野剛志氏が著書で述べている通りであるので、あえてここでは申し上げませんが、現在の政府は戦後最大の、大変難しい舵取りを迫られていることは間違いありません(状況的には戦前以上ではないかとも思います)
ですから、このリスクの分析とプライオリティーが正確でなければ、それこそ、中野氏が言うような、大変な損害を被る事になるでしょう。
ちなみに、安倍政権の中でプライオリティーが高いのは、何でしょうか?
どんなリスク分析をして、どんプライオリティーで進んでいるでしょうか?
その設計図を想像すると、末恐ろしくなります、、、
まあ、それも民主主義リスクであることは否めないのですが。