夫婦における比較優位論と離婚率 | ひより

夫婦における比較優位論と離婚率


ちょっと難しそうなタイトルですが、中身は簡単。




ぜひ、身構えずに目を通してもらいたいものです。





では、まず比較優位論とはなにかを、簡単に説明いたします。




例えば日本は工業は苦手で、サービス業が得意分野だとしましょう。



それに対し、タイは工業が得意でサービス業が苦手だとします。




その両国がFTA(二国間協定)を結んだとします。いわゆる国家間の結婚ですね。




それにより、日本は得意なサービス業だけに専念でき、タイもまた得意な工業だけに専念することで、



それぞれが苦手分野を抱えているときよりも、生産性が上がる。というのが、比較優位の法則です。



しかし、これは互いの国が絶対に別れないという前提で無い限り、危険でもあります。




それは苦手分野を相手国に依存してしまっているので、万が一、仲違いをした場合、一気に国力が低下するからです。




しかし、それ故に、一度そういった協定を結んだ国同士は、多少仲が悪くなっても、なかなか別れる事ができません。








では、これを個人の結婚で考えてみるとしましょう。





例えば、仕事が得意な男性と、家事子育てが得意な女性が結婚したとしましょう。



そして、互いに得意の分野のみをやったとします。



そうすると、比較優位論の法則から、トータルの生産性はあがります(収入だけではなく教育、生活の質も含めて)





と同時に互いに依存度が増しますから、少しくらい喧嘩をした程度では別れる事はまずないででしょう。




しかし、近年共働き率が日本でも増えてきました。

$愛すべき家具たちに囲まれて



その率は1980年の35%~2008年の55%と、1.6倍に増えています。




これは、苦手な分野を相手に依存することなく、(女性なら仕事、男性なら育児や家事)平等にやっている、比較優位論とは真逆な方法です。



これによって、相手への依存度が減りますから、当然、別れるハードルも低くなります(一人でも生きていけますから)




そして次に、離婚率のグラフです。



$愛すべき家具たちに囲まれて




1980年の離婚率が18%に対し、2010年は37%まで上がっています。


(この場合の離婚率は、その年に結婚した人の数と、離婚した人の数の比較%であり、一般的には人口千人あたりの割合を出しますが、わかりづらいのでこの方法を取りました)





この二つのデータを重ね合わせると、



専業主婦の多かった時代は、まさに比較優位論に乗っ取った結婚(夫婦共生)をしてることで、離婚がしづらく、




逆に今は、比較優位論とは真逆な(個人重視)結婚をしている人が多いことで、離婚がしやすくなっていることがわかります。




ちなみに、離婚率が最も高いロシアは、共働き率も90%以上と、やはり、離婚率と共働き率は比例線が引ける事がわかります(韓国のような例外国もありますが)






これは家族をどう捉えるか、個人をどう考えるか、そういう問題だと私は思うのです。





たとえ生産性が落ちるとしても、相手への依存度を下げて、自分の好きなように生きるか、




または生産性を上げるために、依存度を上げ、家族夫婦共生をして生きるのか、






そういう選択とも言えるのです。




もちろん、そんなニ極論で片付けられるほど、簡単な問題ではなく、また多様性があるのが男女の関係ですから、一概にも私の言っていることが当てはまらないこともあるでしょう。





しかし、根源的な部分では、こういった側面があるのは否めません。




そして、なにより私が言いたい事は、




家族が崩壊することで一番犠牲になるのは、弱い立場(選択出来ない)である子供達だということです。




子を持つというのは、「この世に誕生させてしまった責任」が親には生じるわけです。




そのために、私は相手に依存しろ!とは言いませんが、それぞれ親が真剣に家族というものを考えなければならない時代に突入したのだな、と実感しているわけです。