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Wild Child

「女が女らしさや人格を犠牲にしないで学問をつづけていくには、あるいは結婚だけを目標にしないで社会で生きていくには、いったいどうすればいいのか」(須賀敦子の著書より)

ブログ事始め。久々の更新。

昨日「AVATAR」を3Dで鑑賞。でも、その前に…。

今年初めの映画は先日観た「洲崎パラダイス 赤信号」。

なぜ古い日本映画を観ることになったのは、友人との久々の再会を兼ねて、そして好きな作品を数年ぶりにスクリーンで鑑賞する機会の魅力も手伝って、3連休のときに江東区シネマフェスティバルへ足を運びました。

着くと、なかなかの盛況ぶり。小津安二郎生誕の地でもある深川にちなんだイベントや展示も開催されていて、近所に小津家があったとは気付かず驚き!私の祖母も深川生まれ。もっと街探検してみたくなりました。再会した友人はまさに街探検の達人で、一時よく彼女に案内されて東京のレトロなものを探しに歩きまわっていた思い出が。その時歩いていた界隈に今暮らしているわけだから、ちょっと感慨深いものがあります。

「洲崎パラダイス…」面白かった~!勝どき橋にたたずむ男女。洲崎神社にお参りする遊女たち。木場に神田…。映画の舞台になっている洲崎橋のたもとにある小さな飲み屋付近の街並みは、一緒にいた友人によると、まだ現存しているお店もあると教えてくれました。東京の今昔をかいま見られるロケ地がたくさん登場して、それだけで楽しめます。そのロケ地とスタジオセットでそれぞれ撮影したであろうカットが交互に出てくるのですが、それが実になめらかに繋がっていて、ただただ感心。お金もなく行く当てのない男女が飲み屋に強引に転がりこみ、そこに住んでいる女将とその子供たちと出会う。シリアスな状況の大人たちに対して、物語の進行に関係なく時々子供たちの無邪気な行動がシーンに入り込んできます。これが絶妙で、登場人物たちの心の流れを物語に乗せていく役割を果たしていて、セットとロケ、子供の使い方などが意図的に多く交互にシーンバックされていました。その脚本や演出の巧みさに触れて、面白く楽しく観られました。雨のシーンも印象的。


スエーデンの城-洲崎5

スエーデンの城-洲崎1

スエーデンの城-洲崎4

今度この舞台になった辺りを歩いてみたいな。