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シロとクロのブログ

ガンと戦うクロと18歳年下の妊娠中の妻、シロの日記。

30分で、シロを救出するはずのわたし.......なのだが



簡単なはずの点滴へといたるまでにも




難関は存在していた。




まるで ipod classic


$シロとクロのブログ-i pod classic




毛深い私は



まず腕毛を抗がん剤治療専用に四角く剃った。(ここで既にロスタイム.)





しかしながら




吐き気止めである(ポララミン、ガスドック、デカドロン、生理食塩水)の30分は





想像以上に早く過ぎた。





いよいよ抗がん剤(タキソール)だ!





『タキソールは、毛髪がぬけることになるかもしれませんねぇ..』と看護士さん




(今さら不安をあおるような..アドバイス?!)




でも、これを打てばシロの所へ行くことが出来る。




(もともと僕にはもう、あまり時間が無い)




『宜しく、お願いします。』と..わたし




(今、抜けるか抜けないかという髪の毛のことよりも...




シロが大丈夫なのかどうかが、何よりも大切)




これといった痛みも、違和感もなく




タキソールは僕の中へ流れ込んだ。




さて!!



『あの~妻を...』と立ち上がったその時




素晴らしいまでの看護士さんの段取り!




シロ発見☆



ねぼけまなこでフラフラと、こちらへ歩いて来た♪




クロ『大丈夫?お昼ごはんを食べようよ!』



シロ『大丈夫?気分悪くない?』と、あいかわらず不安そう



クロ『ここ(病院)には、眺めの良いレストランが最上階にあるんだよ!さあ♪行こう!』




と!




足が地面から引き込まれるような感覚




(もうこれ以上シロを不安にすることは出来ない..)




不安...(きっと腹がへってるんだ




せいい一杯みえをはって




点滴を引きずって、




ぼくらは最上階のレストランへ





何もかもが初めての経験で、見るもの全てが怖くて、不安で!




何よりも空腹だった僕たちは~





スペシャルランチを食べた。





シッかり。と!







広く一面に広がる景色は、




とても晴れ渡り、




ポカポカとした陽気のように見え




遠くに東京タワーが見えた。




クロ『見て!シロ、東京タワーだよ。』




クロ『ヤッパリ、このホテルいいね~』 『あっ、病院....ね..』





シロが笑った。




シロは顔色も良くなって、少し落ち着いたようだった。





クロ『ほらね、シロはおなかが減っていたんだよ。』





シロ『そうだね♪』(笑





。。。





シロ『ねえ、クロ??やっぱりここ、ホテルみたいだね』




今日は、クロ、3回目の化学療法の日。




わたしも、病院に来てのんびりカフェにいます。




実は、きのう。









クロが、お酒を呑んで、おまけにタバコのにおいがして帰ってきました。




いつもなら一緒に仕事について行って、一緒に帰るんだけれど、

昨日は私が出稼ぎの日(週に1回のお仕事)で、

疲れて、クロのところに寄らずに、先に家に帰っていました。





まてどもまてども、クロは帰ってこず。






忙しいのは分かっていたから、帰ってきてから晩ご飯を作ろうと思ってたんだけどね...







(明日、治療だからはやく休まなきゃ行けないのに。)








おまけにだんだん頭痛がしてきて。



(妊婦特有の頭痛なのかな)




とりあえず先にお風呂に入って寝る事に。







しばらくすると、クロ帰宅。





私は妊婦なのでにおいには敏感です。





『クロ、タバコすった??』





『ちょっとだけね』





『ちょっとって何?吸ったの?』










ボッカーーーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!








私はもう激怒。






ここからはただの夫婦喧嘩なのでやめておきますね。






もっと自分の体を大事にしてほしい。





せっかく、今、助かったいのちなのに。




そして、新しい命が、あなたといる時間を1秒でも長くいられるように...









わかってくれてるのかなぁ...




1人じゃないのにね。



自分では、


まだ受け止めきれなかった



化学療法なのだが、シロの一言で



いとも簡単に始めることになってしまった。



『それでは、看護婦さんの所へ行って下さい。



何か分からないことがあったら聞いて下さいね。』と先生



(シロの様子も変だし...このまま進めるのか?! せもて、シロのごはんを食べさせて...)





そうこうするうちに看護婦さんがやって来て





誘導されるまま、二人は奥のスペースへ




僕たちは、ガクゼンとした。



真っ白な部屋の中、たくさんの老人達が



点滴につながれたまま眠っている。



ある者は椅子に腰掛けたまま、また、ある者はベッドへ横たわって



とても大勢だったのも、とても驚いた。



(とても良く似た光景を、最近映画の中で見たような...そんな光景だった)



僕らは、一台のベッドへ腰掛けると説明を待った。



と、シロが急にぽろりぽろりと涙を流し



泣き出してしまった...



シロのぽろりぽろりは止まる事もなく。



と言って、治療を受けている人も



好んで受けているわけもなく...



目の前で女の子に泣かれると、泣きたいのは自分の方だと...



『シロ、ここで泣いちゃいけないヨ』と!



看護婦さんに声をかけると、ロビーへシロを連れ出した。



ロビーの長椅子に腰掛けるシロ



(とてもビックリした様子で、さっきまであんなにハッキリ先生に言い切っていたのに


気分が悪そう。)



『きっと、大丈夫だよ!』『看護士さんにベットを用意できるか、聞いてくるね』



『すぐ戻るから、少し待っててね。』と、処置室へ



何とかしなきゃ!!



看護士さんがやって来た。




クロ『あのー妻が妊娠していて、少し気分が悪いようで』




クロ『ベッドをお借り出来ませんか?!』




看護士『分かりました。奥さんはどちら?』




クロ『外のロビーなんですが...』と、シロの様子を見に治療室から出ようとしたとき




看護士さんが、奥様は私たちが対応しますから




あなたは、治療に専念して下さいね。と説明の続きが始まった。




説明を受けるものの




シロの事が気になって、何一つ頭に入って来ない。




分かったことは、どうやら5つの点滴をこれからするということ。




そして、3時間以上かかるということ。




3時間は困る。いったいシロはどうなっているのだろう?!




そこで、看護士さんにこう尋ねた。




『もうお昼時なので、妻と食事をしてから点滴を始めても良いですか?』




(我ながら名案だった。これで、シロの様子もうかがえるし



食事をすると、シロはきっと元気になる。)







ところが看護士さんのアイディアは、少し違っていた。




5つの点滴とは、




吐き気止め(ポララミン、ガスドック、デカドロン、生理食塩水)

30分位


抗がん剤(タキソール60mg、生理食塩水)

1.5時間位


吐き気止め2(カイトリル)

30分位


抗がん剤(ジムザール、生理食塩水)

30分位


(生理食塩水)

5~10分位





そこで、最初の吐き気止め30分を終わらせ




最初の抗がん剤タキソールへ、そこからは1時間30かかるので




点滴をうったまま、ゆっくり二人で食事をとる。というものだった





(僕は一瞬、クリスマスの夜を思い出した.....)





もう時間がない。心配でしようがない





クロ『では、始めましょう!!』(まっててくれよ、シロ!30分)と....






ぼくの、初めての化学療法は始まった。