『後宮小説』のことを書いたら、懐かしくなって再読してしまったので、更にレビューを。

なるべくネタバレなく、読んでみたいと思われたら、嬉しいです。


【あらすじ】

皇帝が崩御した、ある中国風の国では、次期皇帝の新たな後宮(≠大奥)造りのため、各地で宮女を募集することに。

主人公の、田舎の百姓娘・銀河は、『宮女になれば三食昼寝付き』という他愛ない噂話に惹かれ、この募集に志願する。

とは言え、いきなり後宮に入れる訳ではなく、まずは女大学(養成学校)で、宮女や女性のなんたるかを学ぶことになる。

そこには各地から集められた、あらゆる身分、民族の女性たちが、さながら女学校の様相を呈していたが、同時にふるい落としも兼ねていた。

養成学校を卒業し、一介の田舎の百姓娘ながら、第一妃である『正妃』に選ばれてしまった銀河。

実は、この国も古今の例に漏れることなく、権力を巡っての政争があり、元々、百姓娘の銀河は、そうしたことに縁遠いために、例えば毒殺などを考えたこともなさそうな人柄のため、皇帝に近い立場になることが出来たと言えた。

国家の二大悪である、宦官と外戚は、抑制は出来ても、根絶は不可能と言われている。

しかし、宮女募集→ふるい落としは、有力者の一族でも平等であるため、外戚権力を抑制出来た、希有な例である。

新皇帝の周辺も落ち着きは見せ始めてはいたが、歴史に時折現れる気紛れにより、遂には亡国となってしまう。

いわゆる局地的反乱に過ぎない賊の蜂起が、朝廷の政争も加わって、次から次へと悪い方に転がっていってしまったため、この国の命運は尽きる。

一方で、銀河たちは、これを食い止めようと、必死に画策するが…


ちょっと雰囲気は違いますが、こんな感じで、少し不思議な歴史物語が楽しめるかと。