《当たり前田の耳寄りテレビ番組紹介》

本日:1月13日(土)

日本テレビ「世界一受けたい授業」

▼『魔女の宅急便』作者が明かす物語の誕生秘話       『魔女の宅急便』作者の角野栄子先生が初授業!

キキととんぼの、映画にはない驚きの結末とは?!

角野栄子先生の人生にも迫ります。

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《当たり前田の耳寄りな記事》

角野栄子『魔女の宅急便』に関する、その他の記事

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「魔女の宅急便」原作者が語る創作秘話 宮崎映画版をどう見たのかも告白[ゴロウ・デラックス]

TBS「ゴロウ・デラックス」公式サイトより

 稲垣吾郎さん(44)が司会を務める読書バラエティー「ゴロウ・デラックス」(TBS系)に15日、児童文学作家の角野栄子さんが出演した。「魔女の宅急便」シリーズなど人気児童文学の創作の舞台裏が明かされた。

■「児童文学のノーベル賞」を受賞

 角野さんは「魔女の宅急便」や「小さなおばけシリーズ」など世代を超えて愛される作品を多数著している児童文学作家。長年子どもの本に貢献してきた功績が認められ、今年3月国際アンデルセン賞作家賞を受賞した。この賞は児童文学のノーベル賞とも言われ、日本人ではまど・みちおさんや上橋菜穂子さんに続き3人目の受賞。角野さんは「本当に取れると思っていなくて誰にも言わなかった。私もびっくりしました」と受賞時の驚きを語った。

■宮崎映画版をどう見たか

魔女の宅急便 角野栄子(1935-  )/林明子(1945- )価格:770円(税込)

 この日の課題図書『魔女の宅急便』(福音館書店)は児童文学の名作。これまで本編6冊と特別編2冊が刊行されている大人気シリーズだ。1989年宮崎駿監督によりアニメ映画化され国民的児童小説となった。

 角野さんは宮崎監督の映画を最初見たときの印象を「原作とだいぶ違い“おやおや”と思った」と告白。原作には映画ラストシーン付近で描かれる飛行船のエピソードはない。角野さんが映画化に際し注文を付けたのは「タイトルを変更しない」「キキという少女の世界観を変えないで欲しい」の2点だったということも明かされた。

■娘の絵から発想を得た「魔女の宅急便」

 番組でこの作品は、それまで魔女といえば恐ろしい老婆のイメージだったが、「幼くて可愛い魔女を描いたことが画期的だった」と解説された。角野さんは当時12歳の娘が描いた絵から発想を得たという。紹介された娘さんの絵にはほうきにラジオを引っ掛けて飛ぶ可愛い魔女の姿や、ほうきの穂が三つ編みになっているのが描かれており、「魔女の宅急便」の主人公キキの基となるアイデアが見て取れた。稲垣さんはその絵を「すっごい上手!」と絶賛。

 また稲垣さんに「創作の上でこだわっていることはありますか」と尋ねられた角野さんは、「何でも魔法で叶えられるのは嘘くさくなる」「キキの魔法は一つだけ。ほうきで空を飛ぶことだけに限定しようと思った」と解説。「魔法が一つであれば壊れることもあるし飛べなくなることもある。それを13歳の女の子がどうやって工夫して乗り越えていくか」それこそが物語が面白くなるポイントだと創作の秘訣を語った。それを聞いた稲垣さんは「スーパーウーマンだったらみんな憧れはあっても近くには感じられない。だから応援したくなったり、自分のお友達だと感じたり」と分析すると、角野さんは「まさにそうだと思う」と稲垣さんの見立てに同意をあらわした。

 最終巻となった6巻で主人公のキキは35歳。トンボと結婚し男の子と女の子の双子の母親となっている。角野さんは書き始めた当初から、男の子がなぜ魔女になれないのか考えていたという。その理由を書くためにキキの子供は男女の双子にしようと考えていたと明かした。

■「あさイチ」にも出演

 また番組では角野さんがたくさんの名作を生み出した仕事場へも潜入。たくさんの書籍やこだわりの眼鏡、物語の構想を練るための手帳の使い方、パソコンの使い方など、創作の秘密の一端がうかがい知れる放送となった。

 角野さんは15日朝に放送されたNHKの番組「あさイチ」のプレミアムトークのコーナーにも登場。こちらでも角野さんのこだわり溢れるおしゃれな自宅が紹介され、キャスターの近江友里恵アナウンサーは「家の中が絵本の世界みたい」と驚いていた。角野さんは自身のライフスタイルを綴った『「魔女の宅急便」が生まれた魔法のくらし 角野栄子の毎日いろいろ』(KADOKAWA)も出版している。

※「ゴロウ・デラックス」はTBSにて毎週木曜日深夜に放送中。次回の放送は6月21日。ゲストはジェーン・スーさん。課題図書は『生きるとか死ぬとか父親とか』(新潮社)。公式サイトでは予告動画を配信中。

http://www.tbs.co.jp/goro-dx/

2018年6月16日 掲載

※この記事の内容は掲載当時のものです。

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《角野栄子 ウィキペディアより》

『魔女の宅急便』(1985年)は、大学生の時に写真週刊誌の『Life』で見た、「鳥の目の高さから見たニューヨークの風景写真」と、娘のリオ(後の作家くぼしまりお)が中学生の時に描いた魔女のイラストに着想を得て執筆され、宮崎駿によりアニメ映画化された。この作品を書いた時は魔女について特に詳しかったわけではなかったが、映画の公開に伴い魔女についての質問が多く寄せられたのをきっかけに魔女について調べ始めた。魔女についてのエッセイも執筆している。

ただ、このタイトルが「ヤマト運輸の商標権に触れて問題になった」と一部で話題になった。その原因は「角野が第1作刊行時に宅急便はヤマト運輸の登録商標である事を知らなかったため」である。映画化に至って、このアニメをそのままヤマト運輸のCMにした物も作られている。なお同映画を元にした登録商標をスタジオジブリが取得している。

角野は『魔女の宅急便』の映画化に際し、当初は唯一の注文として「キキが旅立つ時にキキの故郷の木に付けられていた鈴を鳴らすこと」のみを求めていた。その後、制作が進むに連れ内容が大きく変わることに否定的になったが、宮崎駿監督と数回対談し解決された。その「魔女の宅急便」はジブリ版の公開から約25年を経た2014年3月1日に実写版が制作・公開され、原作者である角野栄子が自らナレーションを担当した。