「日本人なら読んでおこう」でGW初日に読了。

 

2004年、芥川賞を綿矢りさ「蹴りたい背中」と同時受賞。

2008年、蜷川幸雄監督、吉高由里子、高良健吾、井浦新がメインキャストで映画化。

映画は観ていないが、ここまで身体張った演技を吉高由里子(ルイ役)がよくやったねと感心する。高良健吾が赤色モヒカン役(アマ)、井浦新がタトゥーだらけのオニイサン役(シバ)をやったことになるが、どんなだったのかしらん。

 

アマを殺したのはシバなのか、そう示唆する箇所はあるが、結論まで至らない。本編にあと10頁あれば違っただろうが、ルイは薄々感じている。その上で生きる気力を無くし、それでもシバと一緒に居る。ルイは自身の本当の気持ちが理解できないでいると思う。現代の若者気質なのか、私にはそう感じられた。

 

当時、芥川賞選考委員だった石原慎太郎が「今年は該当作無しでも良かったんじゃないか」と語ったらしい。これには頷けない。「太陽の季節」より絶対いいと思う。

 

アブノーマルな性とピアス・タトゥーの施術の描写は、付いていくのがやっとだった。ピアス穴のサイズが18G(0.1mm)から00G(10mm)まであって、大きくしたい場合は小→大と徐々に拡げるらしいね。で、舌を00Gにして、最後には・・・蛇みたいな割れた舌。うーん、見たくない。。。