賃上げが続々と発表される。実にいいことだ。特に初任給アップは既存社員の賃金改善の呼び水にもなるから、良いことずくめだ。賃上げできない企業はやがて淘汰される。

 

さて、ある中小企業の社長から愚痴みたいな話を聞いた。

若い社員が経済的に困窮していて、食うに困っていると言うらしい。賃上げもしたし、家賃補助やら光熱費補助やら手厚い手当を支給しているにもかかわらず。

 

理由を尋ねてみたところ、多かったのは、奨学金の返済、実家への仕送り、弟妹の教育費。これらは家庭の経済事情に寄るわけで、彼らに非はない。

 

で、もう一つ多かったのは、オンラインゲームへの課金。月間何万円にまで嵩んでいて、生活費を圧迫している。金融リテラシーどころの話ではなく、基本的なおカネの管理ができていない。キャッシュレスの時代、お小遣い帳つけたことないのかな?現金化は非現実的だから、ネットバンキングで金額を見える化してあげれば理解してくれるのかしら?

 

そもそも親の教育の問題であって、企業が指導する話ではない筈だが、ランチで毎日カップ麺をすすっているのを見ると、企業として放っておけなくなる、と社長の弁。

 

ところで、働く人のランチを紹介するテレビ番組がある。「新入社員に昼が来た」。東京銀座で1500円だか1800円だかのランチを食べるという新入社員のグループが登場した。彼らはいいところの生まれ育ちだろう。極めて例外的な、恵まれた環境にあるわけで、一般人から反感持たれるだけ。受信料・交付金で賄う電波に乗せるのは如何かと思う。