あれーおかしいな、今頃大陸であくせく働いてくれているはずなのにどうしてこの人は僕の目の前にいるんだろー。とか思っていますと、
「なんだその髪、これ使え」
と、最近枕を変えてからやたら寝癖がつくようになった僕の頭部を指して何やらプラスチック製の容器を放り投げて寄こしました。
GATSBY〜森土派〜
ああ、、怪しき代物、、。
横浜産まれ横浜育ちの父が着々と中国の文化に染まりつつあることを身をもって体感した瞬間だったのです。
その日はすっかり深夜を回っていたので深緑色のワックスをかたした後に真っ直ぐ床につきました。
翌朝5時。
せっかくの休日を満喫すべく気持ちよく眠りについていた僕は父に叩き起こされました。
老人は朝が早いとは聞きますが、父にはまだ老人という言葉は早いはず。
上海ではこうも時の流れが早いのだろうか。
思案に耽る僕を車に乗せて父は車を走らせたのです。
車内にて、男子校だろうが高校で彼女ができないのは男として三流だとか聞き慣れた話を何度も聞かされた挙げ句、結局たどり着いたのは自宅のガレージ。
……………………。
……………。
……。
ああ、ただドライブをしたかっただけなのか。
母に隠れて車をレンタカー屋に返しに行く父を置いて、僕は再び床に付きました。
結局その日はやる気も起きず日中を寝て過ごし、少し身を起こしては寿司を食べ、夜を迎え布団に入り翌朝目が覚めた頃にはすでに父の姿はありませんでした。
もう少しゆっくりしていけばいいものを、
〜hit upon 父にもらった GATSBY
付けたらつけたで 漂う中華〜
