昨日(2月3日)、9週間振りに受診しました。

 

 

今回は趣向を変えて受診記録から・・・



眼科



眼症状(複視)は、予想通り悪化したままでした。



症状悪化は昨年4月からのプリズム量推移を見ても明らかで、半年程前から上下左右のズレが拡大して常時複視の状態にありました。



【手元距離でのプリズム量の推移(右端が今回)

 上下 7 ⇒ 12 ⇒ 12 ⇒ 12 ⇒ 16   ⇒ 16   ⇒ 18

 左右  14 ⇒ 14 ⇒ 14 ⇒ 16 ⇒ 20> ⇒ 20> ⇒ 20>

 

【5m先でのプリズム量の推移(右端が今回)

 上下 3 ⇒ 3 ⇒ 8 ⇒ 10 ⇒ 16 ⇒ 16 ⇒ 16

 ※1プリズム=1度のズレ



常時複視が影響したのか、今回初めて右眼の上斜視がほぼ固定化したと、眼科医から指摘されました。



両眼の回旋斜視は以前から固定化していたのですが、右眼も徐々に正常な位置に戻る力が弱くなるに連れて上斜視として固定化したそうです。



まだ意識すれば一瞬ながらも正常な位置に戻ることが出来る左眼の外斜視の固定化も時間の問題らしく、常時複視は侮れないと認識した次第です。



意外だったのが上下のズレの主役がいつの間にか左眼の下斜視から右眼の上斜視に変わっていたこと。



右眼は回旋斜視のみと思い込んでいましたが、今は左眼の下斜視が無く、右眼の上斜視が上下のズレを演出しているとのことでした。





『MG症状の安定が前提条件ながら、斜視治療は外眼筋の付け替え手術以外の方法ありません。』と、眼科医から従来同様の説明を受けたものの、



『そもそもMG症状の安定など困難では?』との脳神経内科の主治医の指摘もあることから、遠い将来の可能性の一つとして認識するに留めました。



過度な期待は禁物です。



一つ失敗したのは、アセチルコリン受容体が壊れてしまうのが原因なのか、症状が固定化して斜視となる機序を聞くのを忘れたこと。



次回受診時にでも確認したいと思います。



何れにしても変動が常の複視が、次第に症状が固定化して斜視となる過程を現在進行形で経験出来るのは患者冥利に尽きるというものです。(自虐的ですが・・・)



帰宅後に鏡を覗くと、眼科医の指摘通り、以下の(下手な)図のような斜視が自己主張していました。

 ⬆️鏡に映る図ではなく、正面から第三者が見た構図での再現図です。紛らわしくて申し訳ありません。





脳神経内科


 

次は脳神経内科の診察室に入り、いつも通り最近の症状の変化(以下の①〜④)を主治医に報告。



①朝から複視が酷く、左目を瞑るか眼帯をしてPC画面などを見ていること。(常時複視の状態)


②頭が重く、椅子に座った状態で上や下を見続けることが、頭を傾け続けることが出来なくなったこと。


③体幹と下肢の脱力・筋力低下で、歩行が益々おぼつかなくなったこと。


④食事(特に夕食時)は、腕が重く箸などを口元に運ぶのが辛く、食事後半には噛むのも面倒になるため早めに切り上げることが多くなったこと。



主治医による眼球運動チェックを受けた後、前回受診時に予告されていたステロイド減量を当方から切り出すと、



眼科のカルテで眼症状の悪化を踏まえつつも意外にもあっさり『O.K.』とのこと。



主治医としては、ステロイドミオパチーとステロイド抵抗性の検証に加え、



骨粗鬆症症、動脈硬化(私の虚血性心筋症を指して)などの予防や、



斜視、緑内障、母指CM関節症、脊柱菅狭窄症や胃ポリープなどの手術に備えるためにも(念のため)、ステロイドの減量を進めたいとのことでした。



当初の15㎎から4㎎減の11㎎で足踏みしていましたが、今回から1㎎減の10㎎となりました。



当面のゴール7.5㎎に向けて再スタートです。少々のQOL低下は覚悟の上で・・・


 

前回受診時に『ステロイドが効きにくい体質かもしれない(ステロイド抵抗性を獲得)』と主治医から伝えれており、



標準治療が合わない可能性もあるため、経過を見ながら治療方針を見直して行くことになりそうです。





今回の受診を終えた雑感



今回、常時複視が長く続くと斜視が固定化されてしまうことを初めて知りました。


全身の脱力、体症状もいずれ固定化するのではと危惧していますが、


私の場合、複数の疾病があるため治療強化による副作用や症状の相互作用にも配慮しなければならず、


QOLをどの状態で維持するかの判断と治療のさじ加減は本当に難しいものだと、眼科医と主治医との会話の中で今回改めて認識しました。


先ずはチャレンジングながら、ステロイドの減量に取り組んで行きます。無理は禁物、ストレスを避けながら・・・




脱力、筋力低下・筋萎縮、視野欠損、複視、変視、味覚障害、耳鳴り、ドライアイ、ドライマウス、脊柱菅狭窄症や母指CM関節症による痛み・・・


人間とは不思議なもので、普段は様々な症状がありながら特に気にすることもなく生活しています。


「どこまで症状が進むのか」「そもそも診断が違うのではないか」などと不安に苛まれることが無いと言えば嘘になりますが、


神経疾患の診断と治療の難しさを自分なりに理解して消化してからというもの「成るように成るさ」と考えるようになり、


診断を急ぐべくドクターショッピングが無くなり、自分から医師に対して治療強化を求めることも無くなりました。


2015年の複視の認識から始まりましたが、これも長年の諸症状とのお付き合いの賜物です。


今振り返れば、戒めとして付けたブログタイトル「あせらず・のんびり行きたい」が、数年掛けて自分の中に浸透したようです。

 


また悠長な内容になってしまいました。申し訳ありません。


 

では、皆様もどうぞご自愛ください。

 

 

 

 

経緯


(赤:MG・脳脊 青:諸症状 緑:緑内障 ピンク:整形)


2015年  4月 高血圧症の診断('20年5月完治)

2015年  5月 高尿酸血症の診断('20年5月完治)

2015年  5月 失神により自宅階段転落(胸椎骨折)

 ※以後、疼痛のため頻繁に鎮痛剤を服用

2015年12月 複視を自覚

2015年12月 緑内障の診断(左眼:中期、右眼:初期)

2015年12月 白内障の診断('22年4月・両眼手術)

2015年12月 食道裂孔ヘルニアの診断

2015年12月 逆流性食道炎の診断

 

2016年  1月 ドライアイの診断

2016年  3月 歩行障害、頭痛、耳鳴りを自覚 

2016年  9月 大腸ポリープ切除①(炎症性)

2016年10月 味覚障害を自覚

2016年12月 粉瘤切除

2016年12月 腰痛により鎮痛剤と筋弛緩剤を服用

 ※筋弛緩剤服用後に脱力、複視悪化

 

2017年  1月 重症筋無力症(MG)疑いの診断

 ※ステロイド10㎎/日服用するも躁状態になり断薬

2017年  2月 シェーグレン症候群疑いの診断

2017年  2月 母指CM関節症(左手)の診断

2017年  4月 腹筋痙攣・腓返り・上腕ピクつき

 ※徐々に脱力も進行しながら夏頃まで頻発

2017年  7月 A大学病院にてMG(眼筋型)確定診断

2017年  8月 脳脊髄液減少症(脳脊)の診断

2017年  9月 B大学病院にてMGと脳脊の鑑別診断

       (12月・併発との診断)

2017年12月 B大学病院にてMG(眼筋型)確定診断

 

2018年  5月 脂質異常症の診断('20 年5月完治)

2018年  9月 臀部と下肢の筋萎縮自覚(以後全身に)

2018年  9月 大腸ポリープ切除②(腺腫性)

 

2019年  5月 脾腫の診断

2019年  5月 虚血性心筋症の診断

2019年  5月 ダイエット開始

2019年  7月 目眩①にて救急搬送

 ※前庭神経炎疑いの診断

2019年  7月 便秘(脊柱菅狭窄症手術により改善)

2019年11月 ステロイド5㎎/日(服用開始)

2019年12月 ステロイドパルス(フル)

 

2020年  1月 ステロイド10㎎/日(5㎎増量)

2020年  3月 ステロイド15㎎/日(5㎎増量)

2020年  3月 後部硝子体剥離(左眼)

2020年  4月 ダイエット終了(1年間で13㎏減量)

 ※高血圧症・高尿酸血症・脂質異常症が完治

2020年  5月 目眩②

2020年  8月 脊柱管狭窄症(胸部)の診断

2020年  8月 椎間板ヘルニア(頸部胸部腰部)の診断

2020年  8月 側弯症の診断

2020年  9月 重症筋無力症(全身型)の確定診断

2020年  9月 ステロイド15㎎/日(同量)

2020年  9月 プログラフ2㎎/日(服用開始)

 

2021年  1月 ステロイド15㎎/日(同量)

2021年  1月 ネオーラル100㎎/日(種類変更)

2021年  1月 後部硝子体剥離(右眼)

2021年  5月 大腸ポリープ切除③(腺腫性)

2021年  6月 ステロイド12.5㎎/日(2.5㎎減量)

2021年  6月 ネオーラル100㎎/日(同量)

2021年  7月 変視症を自覚(両眼)

2021年  8月 ステロイド11.0㎎/日(1.5㎎減量)

2021年  8月 ネオーラル100㎎/日(同量)

2021年  9月 目眩③(新型コロナワクチン接種2日後)

2021年  9月 左眼にSLT(レーザー線維柱帯形成術)

2021年  9月 頻尿(脊柱菅狭窄症手術により改善)

 

2022年  3月 眼圧低下も期待して白内障手術(両眼)

2022年  4月 ステロイド10.0㎎/日(1.0㎎減量)

2022年  4月 ネオーラル100㎎/日(同量)

2022年  4月 緑内障末期(左眼)、中期(右眼)の診断

 ※SLT、白内障手術でも眼圧下がらず点眼治療再開

2022年  4月 脊柱菅狭窄症(腰部)手術⇒諸症状改善

2022年  5月 大腸ポリープ切除④(過形成性)

2022年  6月 ステロイド11.0㎎/日(1.0㎎増量)

2022年  6月 ネオーラル100㎎/日(同量)

 

2023年  2月 ステロイド10.0㎎/日(1.0㎎減量)

2023年  2月 ネオーラル100㎎/日(同量)