1月17日は2ヶ月振りの眼科受診日でした。


昨年来の視界不良の状況と経過を整理すると・・・


昨年3月の白内障手術後から徐々に視界が晴れて行くのに伴い、元々あった視野欠損(緑内障)と変視症(網膜変性症)が目立つようになり、


追い打ちをかけるようにして、昨年春より複視(重症筋無力症)が悪化し続けたことで、


視野欠損、変視症と複視の三重奏が、ストレッサーとして益々存在感を放つようになりました。


改めて三重奏による視界不良をご説明すれば・・・


左眼のみで見ると、外回旋斜視(複視の原因の一つ)による視界全体の右への傾き、緑内障による視野欠損と変視症による歪み・霞みをハッキリ認識するようになりました。


そのため自虐的な罰ゲームでしか活用出来そうにありませんが、左眼のみで見続けると吐き気を催してしまうという副作用?を獲得してしまいました。


今度は両眼で見ると、複視が加担して視野欠損や変視症による左眼の歪み・霞みが微妙にズレて右眼の視界に入り込むのが、これまたハッキリ認識することに。


上下左右のズレの補正が難しい手元距離の視界が最悪で、左眼に抑制がかからない時は、左眼を瞑り右眼のみで見て凌いでいます。


特にマス目や規則的に並んだものを見た時が顕著。仕事中、スプレッドシートで表計算作業をする際は右眼のみで見るのが鉄則となりました。


⬇️左眼でマス目を見た時の中心視野のイメージ図。回旋斜視による全体的な右への傾き、右下の視野欠損、あちこちの歪みと霞みを表現したつもりです。


ちなみに複視はというと(私の場合)、両眼の外回旋斜視と、左眼の下斜視と外斜視が複雑に組み合わさって、日内・日差変動を繰り返しています。


外回旋斜視と下斜視はMG発症当時からの古参で、今ではほぼ状態化してしまいましたが、新参者の左眼の外斜視は、出たり出なかったりと神出鬼没。


仮に出たとしても気合を入れれば一瞬ながら正面を向けるほど軟弱なレベルなため、今は状態化しないことを祈るばかりです。


両眼視をした際、複視があるがために欠損や歪みなどが脳内で補正されません。複視が時には主役として、時には脇役として、あちこちで演じているのは本当に困ったものです。


⬇️右眼を効目として鏡で見た時の複視がフルセット状態の図を描いてみました。矢印が両眼の外回旋斜視を、左眼が下斜視により下にズレて、外斜視によりあっちを向いているのを表現したつもりです。



⬇️複視の世界(使い回しの画像でスミマセン)

 
 

下手な自作画像を入れるなどして、前フリが長くなってしまいました。

 


肝心の受診結果をかい摘んでご報告すれば、先ずドライアイは、冬場の乾燥期にもかかわらず角膜の傷も無く、良好とのことでした。



どうでも良いことですが、ドライアイの点眼薬はジクアスから、有効時間が2倍のジクアスLXに変わりました。



1日6回から3回に点眼が減り、外出時に失念することが多かったためとても助かります。(単価も2倍なためコストは同じですが・・・)



⬇️右が新しい点眼薬、ジクアスLX



 


視力は、裸眼、矯正とも白内障手術後の好調を維持していました。

 

【裸眼視力の推移(右端が今回)】

 左眼 0.08 ⇒ 0.10 ⇒ 0.08 ⇒ 0.08

 右眼 0.12 ⇒ 0.15 ⇒ 0.20 ⇒ 0.15


【矯正視力の推移(右端が今回)】

 左眼 1.20 ⇒ 1.20 ⇒ 1.50 ⇒ 1.50

 右眼 1.20 ⇒ 1.20 ⇒ 1.50 ⇒ 1.50





眼圧は、白内障手術後に期待したほど下がっていせんが、今は網膜変性症などで眼球にストレスを掛けられないため、当面このレベルで経過を見ていくとのことでした。


【直近5回の眼圧(右端が今回)】

 左眼 15 ⇒ 14 ⇒ 14 ⇒ 13 ⇒ 14

 右眼 14 ⇒ 14 ⇒ 14 ⇒ 14 ⇒ 14





前回受診時に診断が付いた網膜変性症について、「歪みなどの症状が進行しているような気がする」と主治医に伝えると、



『弱い光を認識出来ない網膜の感度の低さと、変視症は関係していると思います。』



『特に左眼は白内障の手術後でも中心視野の感度がほとんど回復しませんでした。結構酷い白内障だったので感度の回復も期待していたのですが・・・』



『かと言って、中心視野全体に及ぶ感度不良は緑内障では説明が付きません。』



『強度近視で眼球が前後に伸長して眼底の一部が歪に突出しているため網膜が物理的に変性しています。やはり変視症や中心視野の感度不良は、強度近視による網膜変性症が原因と考えます。前回も伝えたように治療法はありません。』と、主治医。





さらに、OCT(光干渉断層撮影)の画像を見ながらの主治医との会話の中で再確認したのは以下の2点。



①視界不良の原因は緑内障と網膜変性症の合併症によるものであること。(MGの複視も加担していますが・・・)


②以前より原因が判らなかった薄暗い所での見づらさと、黒っぽい物の色の濃淡や表面の起伏が良く分からないのは中心視野の感度が落ちたことによるもの、網膜変性症が原因だということ。



また、網膜変性症は、強度近視により網膜が物理的に変性したのが原因のため治療法が無いこと、



右眼の5倍のスピードで欠損拡大中の緑内障末期の左眼への治療も、網膜変性症の合併症があるため慎重にならざるを得ず、性急な手術はリスクばかりでメリットに乏しいことを改めて理解しました。



重症筋無力症、脳脊髄液減少症と脊柱菅狭窄症との関係同様、合併症は本当に厄介なものです。



まあ、そう簡単には失明しないでしょう。



前回の記事でも触れましたが、成るように成るさの精神で、慌てず騒がず向き合って行こうと思います。



今回は視野検査も無く蛋白な受診内容だったため、後段の悠長になりがちな受診記録は割愛させていただきました。(ここまでも十分悠長ですが・・・)


 

では、皆様もどうぞご自愛ください

 

 

経緯 ※緑文字は緑内障関連


2015年10月 人間ドックにて緑内障(疑い)の指摘

2015年12月 複視を自覚

2015年12月 緑内障診断(左眼:中期、右眼:初期)

 ※ラタノプロスト処方(両眼)

2016年  1月 ドライアイ診断、ジクアス処方

2017年  1月 複視が悪化 ⇒ MG治療へ

2017年  2月 シェーグレン症候群(疑い)の診断

2017年  6月 左眼欠損拡大によりエイゾプト処方

 ※左眼 : ラタノプロスト・エイゾプトの計2剤

 ※右眼 : ラタノプロストの1剤

 

2019年  2月 後部硝子体剥離(左眼)の兆候

2019年  6月 左眼欠損拡大によりアゾルガ処方

 ※左眼 : ラタノプロスト・アゾルガ(配合剤)の計3剤

 ※右眼 : ラタノプロストの1剤

2020年  3月 後部硝子体剥離(左眼)

2021年  1月 後部硝子体剥離(右眼)

2021年  5月 緑内障末期一歩手前(左眼)の診断

2021年  7月 変視症を自覚(両眼)

2021年  9月 左眼にSLT(レーザー線維柱帯形成術)

2022年  3月 眼圧低下も期待して白内障手術(両眼)

2022年  4月 緑内障末期(左眼)、中期(右眼)の診断

 ※白内障手術後に眼圧下がらずアゾルガ(両眼)復活

2022年  7月 眼圧下がらずラタノプロスト復活

 ※左眼 : ラタノプロスト・アゾルガ(配合剤)の計3剤

 ※右眼 : ラタノプロスト・アゾルガ(配合剤)の計3剤

2022年11月 変視症は網膜変性症が原因との診断

2023年  1月 ジクアスをジクアスLXに変更