3月16日(入院3日目)


朝一番で家族からPCR陰性の連絡を受け、無事白内障手術を受けることが決定。


一時期は手術を受けずに退院することも想定していたが、とにかく前に進むことが出来た。


病院には多大なご迷惑を掛けたが・・・


リセットして手術に集中することにする。


先ずは術前点眼を15分毎に差すことから開始。


散瞳点眼薬と抗炎症点眼薬の2種類。



10時30分(5回目)の点眼をしたところで、ナースコールから『手術が近いためトイレを済ませるように』との指示あり。


ほどなくして看護師さんが向かいに来られ、歩いて手術室へ向かう。


いくつかの入室の儀式?、手続きを済ませて手術台に横になる。


子供の頃に手術を受けた際の記憶にあった、丸い沢山のライトが付いた大きな照明は無く、顔全体を照らすほどの歯科のライトを少し大きくしたものが面前に位置している。


主治医が執刀医。


先ず右眼を洗浄した後、目だけが露出した布?を顔に被せられる。


次に点眼の麻酔を右眼に何度か入れ、目を見開く装置を付けられると目をカバーする曇ったゴムのような膜が貼られる。


その後も何度かジャブジャブ点眼され、一部が涙道から喉に流れるため少し気持ちが悪くなる。(ここは我慢)


『手術中は正面に見える3つの光を見続けてください。では始めます』との医師の掛け声とともに手術開始。


『押される感覚がありますよ』との医師の声が聞こえたかと思うと眼球が押されるのが判る。


痛みは全く感じない。


その後も何か処置をする度、何らかの医師からの声がけがあり、心の準備が出来るため助かる。


何回目かの眼球が押される感覚の時、突然見えていた3つの光が見えなくなる。


水晶体が粉砕されて吸い出されたようだ。


『眼内レンズを入れます』との掛け声で眼球がそれまでより強く押される。


その後も眼内レンズの位置を調整しているのかグリグリ押されるが、ここでまた少し気分が悪くなる。


迷走神経反射で、血圧が下がっているようだ。


胸がムカムカ、気が遠くなりながらも我慢。なかなか眼内レンズの位置が定まらないらしく、更にグリグリするものだから正気を保つのが大変。


『よし、いいか』との医師の呟きで手術が終了したのが判る。手術の所要時間は手術台に乗って降りるまでで20分程度。


青ざめた覇気のない表情で医師とスタッフにお礼を言いつつ手術室を退出。


車椅子で病室に戻る際、看護師さんに迷走神経反射で気分が悪くなったと報告。


病室に戻る頃には吐き気もほぼ治まり、血圧を計っていただくと上が106、下が69まで回復しており一安心。


ただ、SpO2はそうもいかず座位で96〜97、横臥姿勢になるとみるみる95を下回るため看護師さんが慌てている。


そこに上司と思われる威厳のある看護師さんが通りかかるとあれこれ指示を出し、面倒なことになりそうな気配を察したため、


重症筋無力症の影響から呼吸筋が弱く、普段から横臥姿勢になるとSpO2(動脈血酸素飽和度)が92〜94程度に下がるが、


いつものことで慣れているため大丈夫だと説明するも、それでも心配な様子。


体症状を事細かく説明すると、今度は病室に軟禁状態になりかねないため、ほどほどの説明に留めつつ更に説得?を試みると、


とりあえずその場は様子見となり事なきを得る。


その後、血圧は元に戻り、横臥姿勢でのSpO2も低位安定。(たぶん)


手術を受けた右眼は、麻酔が切れた後も痛みが無く快適。


今は明日、眼帯を外した後が楽しみなところ。





小学1年生の時に盲腸の手術を受けたときは、どこだか忘れましたが、とある部屋に来るようにとの館内放送で呼び出されて、薄暗い病院の廊下を一人でトボトボ歩いて手術室に向かった記憶があります。


入るな否や『今から手術をします』と伝えられ、パジャマを脱がされたかと思うと脊髄に麻酔を打たれ、開腹手術を受けました。


後で聞いた話しでは、手術を予告すれば動揺するだろうとの病院の判断で、理由も告げずに館内放送で呼び出したそうです。


昔のことなので局所麻酔でした。(どれだけの昔?)


医師の声、手術器具の音、医師がお腹の中に手を入れて盲腸を探す感覚(と、その際の音)がハッキリ判るという貴重な経験がありながら、今回は不覚にも迷走神経反射を起こしてしまいました。


金曜日の左眼は、一度経験済みため大丈夫でしょう。


では、皆様もどうぞご自愛ください。