昨日(9月10日)、SLT(レーザー線維柱帯形成術)を受けました。


先延ばしにしてもメリットが無いため、直ぐに予約を入れて手術をしていただきました。


所要時間は術前、術後の処置を含めて2時間。


それこそレーザーを当てる時間は2〜3分程度。さほど痛みも感じず、あっという間に終わりました。


SLT(レーザー線維柱帯形成術)について、主治医からの説明をかい摘んでお伝えすれば・・・


SLTとは、端的に言えば、房水の出口(線維柱帯)にレーザーを当てて房水の流れを改善し、眼外への房水排出を促して眼圧を下げる治療(手術)で、


その効果は、点眼薬を1剤使用したレベル、1割から2割程度の眼圧降下が期待出来るというもの。


合併症としては、稀に一過性の眼圧上昇と結膜充血があるものの何れもコントロール可能であり、


メスを入れないため感染リスクが低いという特徴があります。


私の場合、左眼は緑内障中期と末期の境界線上にあり、点眼治療でも期待したほど眼圧が下がらないため、何らかの手術が必要な段階に来ていました。


今回SLTを選択したのは、一定の効果が期待出来るなか、免疫抑制剤を服用していることによる感染リスクを最小化出来るというのが最大の理由です。


術後、視野欠損の拡大スピード、眼圧の推移などを見ながら、再度SLTを行うか、他の手術を検討していくかの説明が主治医より改めてありました。


免疫抑制剤の問題が、常に付きまとうことになりそうですが・・・


前回のブログ記事にも書かせていただきましたが、緑内障の視野欠損は不可逆的に進行して回復することが無いため、今後は積極的に手術を受けたいと考えています。(宗旨変えをしました。)


以前は、「左眼の視野が極端に狭くなれば複視を認識しなくなるのでは?」とのケシカラン考えが頭を過ぎるほどの、どちらかと言えば不真面目な緑内障患者でした。


『右眼の網膜全体が左眼同様、既に薄くなっており、左眼を追いかけるようにして右眼の欠損が拡大して行くのは時間の問題でしかない。』との再三に渡る主治医の洗脳が、上手く刷り込まれたということなのでしょう。


左眼の視野が失われたり、極端に視野が狭くなった場合など、緑内障の進行如何では重症筋無力症の症状バロメーターである複視が確認出来なくなるため、


重症筋無力症と脳脊髄液減少症の治療後に外眼筋の付け替え手術をするという、大学病院(眼科)が定めた治療方針が崩れることになりかねません。


全てが繋がっていると、緑内障治療を放置すれば全てがご破算になりかねないということにも、遅まきながら気付いた次第です。




余談ですが、主治医がこれからレーザーを当てようとしている時(こちらの緊張もピークの時)、


唐突に、『左眼と右眼の隅角の広さがかなり違います。左眼の隅角が異常に広く、まるで怪我をした跡のようです。』との指摘が主治医からありました。

(⬆️画像はお借りしました。)


結論から申し上げれば、6年前に階段を転落時した際の受傷痕跡だろうとのことになりましたが、手術中のことでもあり、対応には少々慌てました。(詳細は、下に記載の受診記録をご覧ください。)


では、以下に受診記録を記します。ご興味のある方はご覧ください。




15時に病院へ入る。


ほどなくして診察室に呼ばれ、アプラで眼圧測定後に主治医からSLTの説明を受ける。


『眼圧は左16、右15です。』


⬆️術前に左眼の方が眼圧が高いのは、幸先良い?


『SLTは、房水の出口にレーザーを当て、房水の流れを改善して眼外に排出を促し、眼圧の降下を狙う治療です。眼圧を1割から2割ほど下げる効果が期待できます。リスクは・・・』と、主治医。

⬆️今回も同じ画像をお借りしました。)


主治医からの説明後に処置室へ移り、角膜など眼球表面の画像撮影。


その後ロビーへ戻り、縮瞳薬の点眼を受けることに。瞳孔を縮小させてレーザーを当てやすくするのが目的とのこと。


合計3回の点眼。しっかり縮瞳したのを確認し、いざ処置室へ。


今度は麻酔薬を点眼。


主治医に促されて装置に顔を付けるやいなや看護師さんがバンドで頭を固定する。更に術中、看護師さんが両手で私の頭をガッチリ掴み、装置へ押し付けるほどの念の入れよう。


⬆️日本ルミナスさんのHPから画像を借用させていただきました。手前が医師側で、患者は奥側に座り装置に頭を固定します。


『では、コンタクトレンズを左眼に付けてからレーザーを当てます。処置は数分で終わります。頭、眼球を動かさないよう、しばらく我慢してください。』と、主治医。


コンタクトレンズらしきものが左眼に触れたかと思うと、主治医がグイグイ押し付けてくる。麻酔薬の影響か、痛みは感じない。


『左眼と右眼の隅角の広さがかなり違います。左眼の隅角が異常に広く、まるで怪我をした跡のようです。』と、主治医。


レーザーが照射される直前のタイミングで、こちらの緊張も最高潮。


必死に心を落ち着けつつ記憶を辿って行くと・・・


複視が重症筋無力症か脳脊髄液減少症のどちらが由来かの鑑別診断を受けた際、


左眼には眼位のズレなど、階段転落時に受傷した痕跡のようなものがあるやのことを、大学病院の眼科医が言っていたのを都合よく思い出す。


言い付け通りに可能な限り頭を動かさないよう、「6年前に階段から転落した際、左眼を強打したのかもしれません。」と主治医に伝えたところ、主治医もその可能性が高いとの反応。


主治医によると、強度近視で眼球が変形している場合も隅角が広くなるとのことだが、


両眼が強度近視でありながら、右眼が正常で、左眼だけが異常に広く、左右が非対称になるのは説明が付かないらしく、結果、怪我の可能性が高いとの判断になったとのこと。


思わぬところで情報と情報が繋がり、何だか得した気分。


脱線した。肝心の治療(手術)はというと・・・


コンタクトレンズの影響か、左眼の視界全体がすりガラスのようになり、何も見えない。


突然左眼の視界全体に光が広がり、レーザー照射が開始されたのが判る。たまに鈍い痛みを感じるが、気になるほどのものではない。


20回ほどのレーザー照射で、呆気なくミッション終了。抗炎症薬の点眼を受け、ロビーにて待機の指示。


更に抗炎症薬の点眼をロビーで2回受け、診察室にて眼圧測定した後、主治医から術後の状況、今後の方針についての説明を受ける。


『SLTによる一時的な眼圧上昇も、結膜充血などの合併症は今のところありません。炎症を抑える点眼薬を処方するので向こう1週間、1日2回点眼してください。それでも酷い炎症が生じたら、受診してください。』



『今後、視野欠損の拡大スピード、眼圧の推移などを見ながら再度SLTを行うか、他の手術を行った方が良いのか検討します。様子を見ましょう。では、お大事に。』と、主治医。


2時間の拘束に加え、初めての経験で疲れていたこともあり、特に会話をすることなく次回の予約を入れ、そそくさと診察室を退出することにする。




従来からの緑内障(視野欠損)、白内障、ドライアイ、眼底出血、硝子体剥離に加え、最近、眼球が歪だの、そのため直線が歪んで見えるだの、隅角が異常に広いだのの新参者が加わりましたが、流石に少々のことでは驚かなくなりました。


複視も常にあり、眼が一番のポンコツのようです。もう少しだけ頑張ってもらおうと思います。




話は変わって、先日、2回目の新型コロナワクチンの接種を受けました。


副反応は、打ったところの若干の痛みと、翌日朝に微熱が出たのみで終わりました。


1回目に接種を受けた2日後に酷い目眩を経験したため今回は身構えていましたが、何だか肩透かしにあったようです。


今回も長文、駄文になってしまいました。申し訳ありません。


では、皆様もどうぞご自愛ください。