今日の講義の前半は明治大学の学生が騙された詐欺の手口についてであった。120万円払えば年間で何千万も稼ぐ社長にしてくれる研修があるという手口だ。まぁそんな美味しい話があるわけもなくこの手口は詐欺だという知識がある状態で講義は進められた。社長になるための研修はなにも120万だけを払えば良いってものでもなく、社長が着るのにふさわしい背広や鞄などで50万、会社を軌道に乗せるコンサル料、無理な量の仕事を押しつけたうえでの違約金など、学生ではとても払えないような金額を請求されるという。幸いと言うべきか、その話に出てきた学生は先生が詐欺だと気付き、対策を取った為にその詐欺からは抜け出せたという。しかしこのような詐欺は学生側もその時は納得してお金を払ってしまうために裁判などで有利に事を運ぶということは極めて困難らしい。しかしお金を払えば社長になれるわけではない。講義の後半は起業にとって必要なことについてだった。まず売れる商品やサービスがなければ話にならない。あとはその売れるものを持続的に製造、調達する「人、物、金」であったり、それらを管理し処理する組織や人脈、資金など、起業必要なものは数多く存在する。最後に先生は学生のうちは起業はリスクが大きすぎるのでやめたほうがいいと忠告し、会社で少なくとも10年は経験を積み、周囲から尊敬されることが社長になるための最低条件だと言っていた。
私は別に社長になりたいわけではないが社長になる最低条件というのは大いに関心がある。人が生きていく中で全ての人が満足する結果というのは存在しない。そうなるとどこかで自分の欲を優先させてしまったり周りを見れない人が出てきてしまう。そういった人には誰もついては来ない。なにも自分の欲を捨てて聖人になれと言っているわけではなく、成功して多くの人に尊敬されるような人は格というか徳というかそういったものを感じる。なかなかそれは一朝一夕では身につかないものではあると思うが、私も社長にはならなくても人として尊敬されるような人間になりたい。