ご質問有難うございます!!

私は社会人2年目で受けました。

当時の職場では、新人2年目で必ず受験することが決まっていまして・・・。

 

二級試験は、筆記試験と実技試験がありますが、

筆記試験は病理全般が範囲ですので、染色についても勉強をしてくださいね。

 

重要なのは実技ですが、今も変わらない内容であれば

①    包埋、薄切、HE染色をして標本を作製する試験

②    染色標本を鏡検して、臓器と染色を答える問題

③    固定された臓器を見て、臓器名を答える問題

などがあるかと思います。

筆記試験や鏡検試験は覚えるしかありませんが、実技はポイントをおさえておかないといけません。

標本作製では各工程でポイントがあります。

 

■包埋

包埋組織の大きさに対する包埋皿の大きさが適切かも重要です。

組織の大きさとぴったり合う包埋皿では、薄切の際の切りしろが無いので、包埋皿は組織より少し大きめのものを選びます。大きすぎるのは勿論NGです。

包埋時に、しっかり組織が包埋皿に押し付けられ、傾いて包埋されていないか?などが重要です。また、生検の包埋では、順番や生検間の間隔も正確にしてください。

生検の場合は、枝番号の順番通りに包埋してください。包埋時の冷却のタイミングやパラフィンの流し込む量、気泡が入ることによって、ブロックにヒビが入ったり、割れてしまうことがありますので、注意してください。

■薄切

薄切では、厚さを目的の染色に合わせて変えて切ります。多分、厚さは指定されると思います。子宮筋腫などの検体がある場合は、硬さがあるので薄切時に切る速度が変化し、切片に段差が生じやすいです。硬い組織を薄切する際は、均一の速度、力で切りきれるように練習しておいてください。

しっかり面出しをし、組織の全面の面が正確に出ていることを確認してください。

生検など複数個を1つのブロックにする際、すべての検体が正しく面が出ているかが重要ですので、包埋がうまく出来ていないといけません。すべて同じ深さに包埋しないといけません。

スライドガラスに切片をのせる際は方向に気をつけてください。また、位置もガラスの下すぎたり上過ぎたりしないように気をつけてください。

■染色

HE染色では、ヘマトキシリンが進行性なのか退行性なのかで、染色プロトコールを考えてくださいね。エオジンですが、酢酸が入っていない場合、酢酸を入れて調整をしてください。分別が必要な場合は、必ず顕微鏡で標本を確認してください。

染色中は染色かごのガシャガシャ音が立たないように、丁寧に染色しましょう。

封入の際は、カバーガラスのサイズの選択も正確にしてください。大きすぎるものや、小さすぎるものはNGです。

組織から数ミリ大きいサイズのガラスを選んでください。封入では空気が入っていないか確認してから提出してください。封入剤が硬すぎる場合は、キシレンを少し含ませて調整しましょう。封入は勿論、スライドガラス側に封入材をつけてください。封入剤の量も、多すぎないようにしてください。封入後は余分な封入剤は綺麗に拭き取り、綺麗な標本を作製してください。

スライドガラスに必要事項を記載することも忘れないでください。

勿論、ガラスは割らないように気を付けてくださいね。

 

まだまだポイントがあります。もし、試験を受ける予定で、身近に二級試験の経験者がいないのであれば、遠慮なく直接相談してきてください。もっと詳細をお教え出来ると思いますので。