先日、郵便局へ行った時のこと。

日本宛の郵便物を持って行くと、

 

「これを送ることは出来ません。」

と言われた。

 

理由は

宛先を英語で書いていないから

だって。

 

「でも、宛先の国名を

“JAPAN”って書いてあるので

それで良いのでは?」

 

と言い返すと、

 

「これじゃ郵便局員が

読めないじゃないですか。」

 

と来た。

 

日本にいる郵便局員が

アメリカのように英語で

やりとりしているとでも

言いたいのか。

 

まさかと思うが、

アメリカの配達員が

日本で配達するなんて

考えていないだろうな。

 

ま、それはないと思う。

 

 

 

ちなみにこんな感じで

宛先を書いてあった。

 

100−0001

東京都千代田区XXX町

       1−2−3

山田 XX 様

      JAPAN

 

そんなアメリカの郵便局の

この方に

 

「日本語で書いてある方が

日本の郵便局員にとっては

都合が良いんです。

今まで何回も送っていますが

問題があったことは無いですよ。」

 

と、余計な一言を添えて言い返すと、

ムッとしたらしく黙ってしまった。

 

 

普通に考えても、

配達をするのは宛先の国の人であり、

その人たちが理解できる言語で

書かれていれば問題はない。

 

この局員が懸念したのは、

アメリカを出国するまでの過程で、

この郵便物を扱う局員たちが

JAPAN以外の宛先を

全く読めないのは問題アリ

と考えたからのようだ。

 

おそらくこの郵便局員は

国際郵便物を扱ったことが

無いのかもしれない。

 

あったとしても、

宛先が全部アルファベットで

書かれたものだったのではないか。

 

漢字・アラビア文字など、

アメリカ人がパッと見て

理解できない文字だったら、

同じことを言ったのではないか

と思う。

 

この局員は私の言うことが

信用できなかったようで、

別の局員に確認した。

 

すると、その別の局員が

私と同じことを言った。

それでようやく納得するしか

なかったようだ。

 

しかしなぜか、

私が書いた日本の宛先について

「どれが郵便番号ですか?」

と、番地として書かれている数字を

局員が指して尋ねてきた。

 

それで一番上の数字、

100−0001の部分を指して見せた。

 

その番号を郵便番号として

入力していたようだが、

外国の郵便番号を入力したところで

機械が認識できるのかどうかは

私には分からない。

 

 

 

20年ほど前のことだが、

義母の葬儀後に参列者への

礼状を書いたことがある。

 

もともと文章を書くのが

あまり得意ではない義父は

憔悴していて

尚のこと礼状を書く気など

起きるはずがなかった。

 

心配した義父の姉と妹がやってきて、

手伝ってくれることになった。

 

葬儀には参列せず、夫の実家に

花を贈った私の日本の両親宛の礼状を

私が書くことになり

(英語だと両親が理解できないから)

宛先をJAPAN以外、日本語で書いたら、

義父の姉が、それじゃ届かないと言った。

理由は先ほどの郵便局員と同じだった。

 

(アメリカでは)宛先の国名さえ

英語で書いておけば良いこと、

そしてその理由を説明したのだが、

伯母はなかなか納得しなかった。

最後は伯母が折れる形でそのまま

郵送されることになったが、

無事に礼状は両親に届いた。

 

伯母も例の郵便局員も、

全世界で英語がまかり通っている

とは考えていないはずだが、

海外へ郵便物を送ったり、

自身が海外へ行く機会がない人は

こんなふうに考えるのかもしれない。