夫と私が日本で暮らしていた2005年、

その年の6月下旬に北海道に行った。

 

いつかは行ってみたいと思いながら

なかなか叶うことがなかったので、

初めての北海道に私は興奮気味だった。

 

初日は札幌から層雲峡まで

JALのバスツアーを利用して移動した。

 

フロントガラスから見える風景を

楽しみたいからと、

バスの一番前の座席を取り、

夫と私が座った位置は運転士のすぐ後ろ。

 

自然の景色、珍しい植物に

目を奪われる私はひたすら

窓の外の景色に集中し、

写真を撮り続けた。

 

途中で富良野に寄る予定だったので

ラベンダー畑が見られると期待した。

 

しかし、6月下旬はまだ

時期が早かったようで、ラベンダーは

ようやく若い蕾をつけ始めたところで、

見頃は7月だと言われたと思う。

代わりにアイリスなどの他の花を鑑賞した。

 

 

 

普段は見ることのできない

雄大な景色に感動し、

広々とした土地に

長く真っ直ぐ伸びる道路

というだけの景色も、

特別なものに見えた。

 

私が夫に語りかけるも、

夫は窓と座席の背もたれの間に

顔を埋めるようにして、

丸めた背中をこちらに向けて、

バスに乗っている間は

ほとんど眠っていた。

 

たまに目が覚めては

チラッと外の様子を見て再び就寝。

しっかり起きるのは休憩所で

おやつを食べる時だけ・・・。

 

丸々とした体型の夫が

このような格好でいると、

まるで熊のようだった。

 

ガイドさんは若い女性で、

私の夫が目の前で

グーグー眠り続けていたかと思うと、

目を覚すたびにガイドさんにニコッと

笑顔を向ける夫が可笑しかったらしい。

 

時々、夫をチラッと見ては堪えきれず、

吹き出しそうになっていた。

 

 

当時の北海道の写真。

 

 

 

 

アメリカ東海岸で見られる景色はこんな感じである。

 

 

↑ 北海道の風景に似ているかも・・・

 

 

 

↑ こちらも・・・

 

 

 

 

こちらの都市部を離れて

郊外を運転していると、

こんな景色があちこちにある。

 

夫が北海道旅行のバスツアーで

寝てばかりだったのは、

車窓の景色が彼の故郷とよく似ていて

珍しさが無かったからだろう。

 

唯一違う点は、滝。

北海道では、車窓から

滝があちこちに見えたが

私が住んでいる街から

一番近い滝までは、

多分、車で2時間ほどかかると思う。