【テーマ・しゃかい】
どんなことでもいい。
こわいな、と思うものが
身近に迫るのを感じたとします。
怖かったら逃げたらいい。
けれども逃げ道がなかったら。
こわくない、こわくない、と
自分に言い聞かせ
怖い気持ちを殺そうとします。
身に迫る恐怖の存在はそのままに
恐怖を感じるこころを閉ざそうとします。
いつか恐怖の存在は去ります。
殺された気持ちはどこにあるのでしょうか。
閉ざされたこころはまた開くのでしょうか。
気持ちの亡骸を誰が弔うのでしょうか。
こころの扉を誰が叩くのでしょうか。
地元で事件がありました。
逃走中の犯人を警戒して
子どもたちの通う学校にも警察から
注意を呼び掛けられたようです。
逃走中の犯人の風貌
車種や車のナンバー
連絡の印刷が間に合わなかったらしく
先生たちは口頭で子どもに伝えました。
娘は細かくメモをとって
わたしに伝えてくれました。
こわいね
気をつけようね
そう言いながらわたしは
連日どこかで起こっている
数々の犯罪や現象が
身に迫る恐怖としてあらわれ
気持ちを殺し
こころを閉ざすのを感じました。
まさかうちの子どもたちに
まさか自分自身に
恐ろしいことが起こるなんて
ないとは言えない恐怖。
言葉にできない不安が
わたしを覆い隠し
目の前の危険さえ
なかったことにしてしまう
それこそが危機。
だからわたしは
すでに逃走犯が再逮捕されたという
最新のニュースさえ知ることなく
ほかのことにすっかり気を盗られたまま
朝を迎えました。
登校前の娘は
走り書きのメモを清書して
一枚は自分が
もう一枚は弟に手渡し
ポケットに忍ばせて
学校へ続く通学路を
弟と連れだって歩いてゆきました。
わたしは恥ずかしかった。
恥ずかしかったけれども
確かに気絶した気持ちが生き返り
閉ざしたこころに隙間が開くのを
感じていました。
どんなことでもいい。
恐怖の存在はそこここにある。
逃げ隠れはできない。
ならば恐怖を見守ることが
わたしたちの身を守ると
教えてもらいました。
どんなことでもいい。
こわいな、と思うものが
身近に迫るのを感じたとします。
怖かったら逃げたらいい。
けれども逃げ道がなかったら。
こわくない、こわくない、と
自分に言い聞かせ
怖い気持ちを殺そうとします。
身に迫る恐怖の存在はそのままに
恐怖を感じるこころを閉ざそうとします。
いつか恐怖の存在は去ります。
殺された気持ちはどこにあるのでしょうか。
閉ざされたこころはまた開くのでしょうか。
気持ちの亡骸を誰が弔うのでしょうか。
こころの扉を誰が叩くのでしょうか。
地元で事件がありました。
逃走中の犯人を警戒して
子どもたちの通う学校にも警察から
注意を呼び掛けられたようです。
逃走中の犯人の風貌
車種や車のナンバー
連絡の印刷が間に合わなかったらしく
先生たちは口頭で子どもに伝えました。
娘は細かくメモをとって
わたしに伝えてくれました。
こわいね
気をつけようね
そう言いながらわたしは
連日どこかで起こっている
数々の犯罪や現象が
身に迫る恐怖としてあらわれ
気持ちを殺し
こころを閉ざすのを感じました。
まさかうちの子どもたちに
まさか自分自身に
恐ろしいことが起こるなんて
ないとは言えない恐怖。
言葉にできない不安が
わたしを覆い隠し
目の前の危険さえ
なかったことにしてしまう
それこそが危機。
だからわたしは
すでに逃走犯が再逮捕されたという
最新のニュースさえ知ることなく
ほかのことにすっかり気を盗られたまま
朝を迎えました。
登校前の娘は
走り書きのメモを清書して
一枚は自分が
もう一枚は弟に手渡し
ポケットに忍ばせて
学校へ続く通学路を
弟と連れだって歩いてゆきました。
わたしは恥ずかしかった。
恥ずかしかったけれども
確かに気絶した気持ちが生き返り
閉ざしたこころに隙間が開くのを
感じていました。
どんなことでもいい。
恐怖の存在はそこここにある。
逃げ隠れはできない。
ならば恐怖を見守ることが
わたしたちの身を守ると
教えてもらいました。