【テーマ・どうとく】
誰のなかにも
悪しき心があります
道徳における善悪は
とても一言で片付かないどころか
ひとがその一生を掛けても
人類がその全歴史をもってしても
確固たる定義もできなければ
理性ある抑制もできないという
なんとも恐ろしいものです
そんな恐ろしいものに
わたしたち個人は
日々向き合わされ
日夜付き合わされ
逃れることも
納得することも
許されないわけで
身のうちに巣食う
怒り憎しみの感情を
悪として裁き個性を正義に保つか
善として翻し個性に取り込むか
ゆらゆら揺れながら
人生の大半を
グレーゾーンで過ごすわけです
食事のすべてが
生命の犠牲であることから
戦闘のほとんどが
生命の奪取であることまで
全部が悪だと思えば
それは日々無事に生きることが
いかにも罪であるように
感じても無理はないです
しかしながら
少なくともわたし個人は
そんな大それた責任や罪を
生まれながらに背負いながら
人生のすべてを
償いに費やせるほど
覚悟のある生き方は
してこなかったし
これからも
はっきり言って
できる気がいたしません
だからと言って
生きることが
必要悪だと開き直っても
他人に迷惑な生き方に
なるでしょうし
生きることが
罪だといって懺悔に生きても
誰かと幸福を共有できる
生き方にはならない
ような気がしています
それでだいたいが
ゆらゆら揺れながら
一見優柔不断な
灰色な生き方考え方で
人生を辿っていくわけです
見方によっては
善悪を判断する然るべき時に備え
常にスタンバイ状態を維持しているとも
言えるかもしれないけど
他人からどう見られるかを
気にしながら生きる生活において
白黒つかない状態を
あえて維持することは
非常にしんどいことです
あるときはあるひとに
ニッコリ笑いながら
それは善いことだと言い
あるときはあるひとに
眉間に皺を寄せながら
それは酷いことだと言い
自分のなかでは
白黒つかない
曖昧で未熟な状態を
キープさせるわけだから
自分で自分が情けなくなったり
自分が信じられなくなったり
うっかり他人に染まったり
うっかり投げやりになったり
してしまうんですね
そうして
あれこれ考えているうちに
すっかり面倒くさくなって
それまで懸命にこねくり回していた
考え方や生き方が
手垢で汚れたくだらないものに
見えてきてしまって
思わず放り出してしまう
けれどもされども
人生は続いていくので
半ば惰性的に開き直るか
半ば絶望的に死を急ぐか
白か黒かでしか
生きられなく
なってしまう
長生きしたければ
灰色な生き方に
耐えねばなりません
身のうちに生まれながらに潜む
悪しきと思われるあらゆるものに
思考を挑まねばなりません
なぜそれは悪なのか
なぜそれを悪とするのか
悪を悪たらしめているのは
なんなのか
なにを面倒くさいことを…
と思うでしょうが
誰でもみんな
毎日やっていることです
きっと
毎日やっていることです
この自問自答なしには
ひとは生きてはゆけないと
言っても過言ではないと
わたしは考えています
誰のなかにも
悪しき心があります
道徳における善悪は
とても一言で片付かないどころか
ひとがその一生を掛けても
人類がその全歴史をもってしても
確固たる定義もできなければ
理性ある抑制もできないという
なんとも恐ろしいものです
そんな恐ろしいものに
わたしたち個人は
日々向き合わされ
日夜付き合わされ
逃れることも
納得することも
許されないわけで
身のうちに巣食う
怒り憎しみの感情を
悪として裁き個性を正義に保つか
善として翻し個性に取り込むか
ゆらゆら揺れながら
人生の大半を
グレーゾーンで過ごすわけです
食事のすべてが
生命の犠牲であることから
戦闘のほとんどが
生命の奪取であることまで
全部が悪だと思えば
それは日々無事に生きることが
いかにも罪であるように
感じても無理はないです
しかしながら
少なくともわたし個人は
そんな大それた責任や罪を
生まれながらに背負いながら
人生のすべてを
償いに費やせるほど
覚悟のある生き方は
してこなかったし
これからも
はっきり言って
できる気がいたしません
だからと言って
生きることが
必要悪だと開き直っても
他人に迷惑な生き方に
なるでしょうし
生きることが
罪だといって懺悔に生きても
誰かと幸福を共有できる
生き方にはならない
ような気がしています
それでだいたいが
ゆらゆら揺れながら
一見優柔不断な
灰色な生き方考え方で
人生を辿っていくわけです
見方によっては
善悪を判断する然るべき時に備え
常にスタンバイ状態を維持しているとも
言えるかもしれないけど
他人からどう見られるかを
気にしながら生きる生活において
白黒つかない状態を
あえて維持することは
非常にしんどいことです
あるときはあるひとに
ニッコリ笑いながら
それは善いことだと言い
あるときはあるひとに
眉間に皺を寄せながら
それは酷いことだと言い
自分のなかでは
白黒つかない
曖昧で未熟な状態を
キープさせるわけだから
自分で自分が情けなくなったり
自分が信じられなくなったり
うっかり他人に染まったり
うっかり投げやりになったり
してしまうんですね
そうして
あれこれ考えているうちに
すっかり面倒くさくなって
それまで懸命にこねくり回していた
考え方や生き方が
手垢で汚れたくだらないものに
見えてきてしまって
思わず放り出してしまう
けれどもされども
人生は続いていくので
半ば惰性的に開き直るか
半ば絶望的に死を急ぐか
白か黒かでしか
生きられなく
なってしまう
長生きしたければ
灰色な生き方に
耐えねばなりません
身のうちに生まれながらに潜む
悪しきと思われるあらゆるものに
思考を挑まねばなりません
なぜそれは悪なのか
なぜそれを悪とするのか
悪を悪たらしめているのは
なんなのか
なにを面倒くさいことを…
と思うでしょうが
誰でもみんな
毎日やっていることです
きっと
毎日やっていることです
この自問自答なしには
ひとは生きてはゆけないと
言っても過言ではないと
わたしは考えています