今日で沖縄戦から79年の歳月が立った。6月23日は毎年「沖縄慰霊の日」とされている。

慰霊碑の前で合掌する戦没者遺族
沖縄に侵攻する米軍「はだしのゲン」第一巻

 沖縄戦は太平洋戦争の1局面で旧日本軍の戦局が悪化する中1945年3月26日に連合国の米軍が沖縄本島に上陸して始まった。米軍と旧日本軍の激しい戦闘により県民の4人に1人が命を落とした。米軍と旧日本軍はそれぞれ市民を楯に使い多数の市民が戦闘に巻き込まれ命を落としたと言われている。
沖縄の泥道を侵攻する米軍戦車隊

 また旧日本軍の主要部らは沖縄市民に「名誉ある死」いわゆる自死を強要し、旧日本軍は本来守るべき沖縄市民を死に追いやった。米軍に捕まれば殺されるというデマを日本軍部は意図してながした。米軍も洞窟に逃げ込んだ沖縄市民を火炎放射戦車で殺戮した。今でも沖縄のガマ(洞窟)内からは無数の人骨が発見される。
火炎放射戦車でガマ(洞窟)内の市民を殺戮する米軍

 戦闘は激化したものの物量でまさる米軍が最終的に優位となり5月31日には県都首里を米軍が占領し6月13日には旧日本海軍が事実上壊滅した。そして6月23日に米軍によって沖縄全土が事実上占領された。 

 しかし沖縄県民は米軍の占領を受け入れず各地で抵抗運動を起こした。しかし米軍の圧倒的戦力によりねじ伏せられ第23代沖縄県知事である島田叡氏含め多くの市民が犠牲となった。
第23代沖縄県知事 島田叡氏

 沖縄県民にとってこの6月23日は平和を尊ぶ日である。旧日本軍の市民弾圧と沖縄戦後の米軍の占領を経験した沖縄県民は沖縄を戦後平和勢力の総本山として守り抜いてきた。

 
 しかし近年は周辺国の脅威を理由に在日米軍の駐留存続や自衛隊基地の設置などを主張する勢力がここ沖縄県でも台頭している。

 先日の沖縄県議会選挙では平和主義者玉城デニー県知事を支える共産党などからなる県政与党「ティーダ平和ネット」が大敗米軍基地駐留存続や自衛隊基地の設置拡大を主張する県政最大野党の「沖縄自民党(自民党の別働隊)」と県政第2野党の「公明党」が大勝した。デニー知事は少数与党となり苦しい県政運営となる。

 沖縄自民党や自民党、公明党は外国の侵略から市民を自衛隊と在日米軍が守るといっている。しかし本当に自衛隊や在日米軍が市民の為に戦うだろうか?沖縄戦での旧日本軍と米軍の行動を見ればそれが詭弁だと言うことが分かる。

 玉城デニー知事と県政与党「ティーダ平和ネット」にはこれからも米軍基地と自衛隊基地の撤退を呼びかけ続けて欲しい。
玉城デニー知事