完結編 後編 最終章 あの丘の木に向かって

☆前のお話は
「完結編 後編 第四章 長い夢」
「完結編 後編 第三章 天と地の戦い」
★完結編 前編
「完結編 前編 第一章 地鳴らし」
「完結編 前編 第二章 罪人たち」
★Part 2 → 「The Final Season 第76話~第87話 あらすじまとめ」
★Part 1 → 「The Final Season 第60話~第75話 あらすじまとめ」
★1期 → 「進撃の巨人 第 1話~第25話」
★2期 → 「進撃の巨人 第26話~第37話」
★3期 → 「進撃の巨人 第38話~第59話」


「進撃の巨人の力で見た未来のためだってことはわかってるけどさ...どうしても僕をボコボコにしなきゃいけなかった理由って...何 ? ひざ蹴り入れる必要あった ?」
「お前を突き放すことに必死で...自分でもちょっと何やってんだろうって思いながら...勢いと流れに任せて...ほんとに悪かった...」
「それは僕じゃなくミカサに言うべきだよ。あんなデタラメ言って傷つけて」

「ああ...そうだよな」
「すべては突き放した僕らを...エレンを討ち取り人類を滅亡から救った英雄に仕立て上げるため ?」
「そうだ。お前たちは生き残った人類すべての恩人になるだろう。島の悪魔でありながらパラディ島に背き人道を貫いた。この世で最も敬意を表される存在になるはずだ」
「それじゃあ巨人大戦後のタイバー家みたいに壁外人類の報復からパラディ島を守れって言うの ? ...僕たちが英雄になれるわけないだろ...残念だけど僕もみんなも君の思い通りに英雄を演じるつもりはないよ」

「どこに...」
「俺たちが行きたかったところだ。歩きながら話そう。始祖ユミルの話を...」

「あ...」
「これが炎の水ってやつか...」
「本当に...川みたいに流れてる...」

「...どこまで話したっけ ?」
「え ? 始祖ユミルが二千年間フリッツ王に従い続けているから巨人の力が今も存在するって...」
「そう...故郷を焼かれ親を殺され舌を抜かれた相手に神に等しい力を手にした後も従順であり続けた」
「一体何が彼女をそうさせたのかな...」
「道で彼女に触れて感じたことがある...信じられなかったけど...」

「始祖ユミルは...フリッツ王を愛していた」
「え ? 」
「それが二千年経ってもユミルを縛り付けていたものの正体だ」

「始祖ユミルの心の奥深くまで理解することはできない。でも...彼女が苦しんでいたことは確かだ」

「二千年間ずっと苦しみから解放してくれる誰かを求め続け...ついに現れた。それがミカサだ」
「...え ! ? ミカサって言った ! ?」

「言ったよ。やっぱり聞いてなかったか...」
「聞いてたって ! 何で..ミカサなの ? 」
「そりゃあ...始祖ユミルにしかわからねぇよ...」
「俺もまだミカサが何をするのかはわからない...俺が確実にわかっていたことはミカサがもたらした結果...すべてその結果に行き着くためだけに俺は進み続けた...人類を虐殺して...パラディ島で殺し合いをさせてみんなを...俺の大切な仲間を...生き残れるかどうかもわからないまま戦いに巻き込んだ」
「それが勲章授与式で見た未来...」
「アルミン...俺は頭がめちゃくちゃになっちまった...始祖の力がもたらす影響には過去も未来もない。同時に存在する...だから...仕方がなかったんだよ...」

「あの日...あの時...ベルトルトはまだ死ぬべきじゃなかった...だから...見逃して...かあさんに向かわせたのは...」

「行こう。エレン」
「...ああ」

「それで...どう思ってたのさ ? 」
「何が ? 」
「ミカサのことだよ。エレンのことを忘れて誰かと幸せに生きていけると思う ? 君が望んだとおりに」
「さあ。わかんねぇ」

「わかんねぇじゃないだろ !! 僕は許した覚えはないぞ !! 」

「ミカサの恋心を無下にしたことはどう思ってるんだ !? 命がけでずっとエレンだけを見てきたミカサに ! 俺のことは忘れろで済まされると思っているのか !?」

「少なくてもミカサはこんな女泣かせのことは忘れて幸せになるべきだね ! まぁ案外すぐにいいひと見つけて、あっさりくっつく気もするなぁ ! 」
*ゲスミンw

「いやだ...」
「え ? 」
「そんなの嫌だ ! ミカサに男ができるなんて ! 一生俺だけを想っててほしい ! ...俺が死んだ後もしばらく...10年以上は引きずっててほしい ! 」
( *´艸`)
「ああ...そう...そこまでカッコ悪いことをことを言うとは...」」
「今のはミカサには言わないでくれ...幸せになってほしいんだ...本当に...でも...ああ...やっぱ...くそっ ! 死にたくねぇ...ミカサと...みんなと一緒にいたい...」

「エレン ! 諦めずに探そう ! 他の道がないか...」
「ダメだ ! ...俺と同じでみんな死にたくなかったはずだ...なのに...俺は...」

「8割だ」
「え ? 」
「人類の8割を踏み殺した...」
「...なんて...ことを...」

「エレン ! 何で ! 」
「俺は文字どおり壁外人類の根絶を完遂しようとしてお前たちに阻止される。その結果が8割...壁外世界はパラディ島と同等の文明レベルに陥ることになる。つまり...一方的な報復戦争にはならないだろうが...この争いは終わらない」
「何なんだよそれは...僕たちがやったことは無駄だって言いたいのか !? いいから !! まだ起きていない虐殺を止めるんだ !! 」
「できない...お前たちが救える人類は2割までだ。もう...決まっている...」
「決まっている... ? 自分で決めて自分で殺したんだろ ? 」
「もう何度も...何度も試みては失望したが...未来の記憶は寸分違わぬまま起こることは変わらなかった...アルミン...お前が言ったとおり...俺は...自由の奴隷だ」

「なんて...バカなことを ! もう...取り返しがつかないのか !? ありえない ! こんなの ! こんなのは解決じゃない ! ...人がいなきゃ戦争は起きないだと !? こんな冗談を真に受けるやつがあるか ! エレン...確かにこの戦いは終わりが見えないし僕たちが体験した地獄は何度も何度も繰り返されたよ...きっと...それでも...いつか...いつの日にかきっと...わかり合えるって...そんな...ささやかな願いさえもう...誰も信じない...」

「残された教訓は...殺すか殺されるか...それだけだよ...すべては僕たちのためにやったって言うのか...」
「いいや...違う...俺は...平らにしたかったんだ...この景色が見たかった...」
「...何で ? 」
「何でかわからねぇけど...やりたかったんだ...どうしても...すべてはお前らを守るためだって思ってた...だが...サシャもハンジさんも俺のせいで死んで...フロックたちと殺し合いまでさせることになった...どうして...どうしてこうなったのか...やっとわかった...バカだからだ。どこにでもいるありふれたバカが力を持っちまった...だからこんな結末を迎えることしかできなかった...そういうことだろ ? 」
「わかるよ。この世から人を消し去ってしまいたいと思ったことなら僕にもある」
「嘘つけ...お前がそんなことを思うわけ...」
「誰も思わないだろうね。人類の2割を救った英雄だから」

「でもエレンに外の世界の本を見せてたのは僕だ。誰もいない自由な世界をエレンに想像させたのは...僕だ」
「それは ? 」
「やっと気づいてくれたのか...いつでも足元にあったのに...いつも遠くばかり見てるから..」

「ありがとうエレン。僕に壁の向こう側を...この景色を見せてくれて...これは僕らがやったことだ。だから...これからはずっと...一緒だね」
「これから... ? どこで... ? 」
「あればだけど...地獄で。8割の人類を殺した罪を受けて苦しむんだ。2人で」

「アルミン...時間だ。ここで過ごした記憶は消すが、すべてが終わった時にまた思い出すだろう...」

「ああ...次は殺し合いだね...そしてその次に会う時は...」

「ああ...先に待ってる...地獄で...」
「うん...ずっと一緒だ...」

「もうケガは治ったの ?」
「あれ...? アニ ? うん...時間があったから...」

アルミン「思い出した...これは...」
ミカサ 「アルミン」



「アルミンも記憶が戻ったんでしょ ? エレンが私たちに会いに来てた時の...」
「ああ...聞いたよ...ミカサがもたらした選択の結果が...巨人の力をこの世から消し去ることになるって...」

ジャン「思い出したぞ...律儀なクソバカ野郎め」
ライナー「エレン...お前ってやつは...」
コニー 「エレンがよ...母ちゃんも人に戻るって言ってたんだ...」

アニ 「あいつが...私たちに...長生きしろって...あんたは... ? 余計なお世話なんだよ...死に急ぎ野郎...」
ピーク「そう...私もお話したかったなぁ...」

「おかえりなさい...」
「ただいま...父さん」

「よぉ...お前ら。見ていてくれたか ? これが結末らしい...お前らが捧げた...心臓の...」



「あ...」

「サシャ...」

「ガビー !! ガビー !! 」
「ファルコ ! 」
*でこの後ファルコはガビに見事に投げ飛ばされておりますw

「母さん...俺...もう...鎧の巨人じゃないみたいなんだ...」
「本当かい ! それはよかった...ずっと...ごめんね...ライナー...これ以上、何もいらなかったんだよ...」

「もう...行くね」
「え...どこに ? 」
「このままここにいたら、きっとエレンはきちんと埋葬させてもらえない」
「そうだね...静かなところで眠らせてあげて...」
「エレンはいつもあそこで居眠りしてた」
「うん。いい場所だと思う」

「聞いてくれミュラー長官 ! エレン・イェーガーは死んだ ! 巨人の力もこの世から消えた... ! もう我々はただの人だ ! 」

「証明できるか ? 今ここで...」
「血液検査なら...」
「今ここでだ !! ...頼む...証明してくれ。人か...巨人か...」

アルミン「こちらがいまだ巨人の力を有しているなら力を使って抵抗するでしょう ! ですが銃口を向けられた今も無力なままであることは我々が人である何よりの証明です ! 」

「君は... ? 」
「パラディ島のエルディア人アルミン・アルレルト ! 進撃の巨人エレン・イェーガーを殺した者です ! 」

ミカサ「あなただったのね...ずっと私の頭の中をのぞいていたのは...あなたの愛は長い悪夢だったと思う...もう奪われた命は帰ってこない。それでも...あなたに生み出された命があるから私がいる」

ミカサ「おやすみなさい。ユミル」






ヒストリア『天と地の戦いと呼ばれたあの日から3年...途方もない数の命が奪われ』

『生き残った人々も癒えぬ傷跡に苦しまれていることでしょう』

『喪失の最中にある世界が危惧するとおりエルディア国はイェーガー派が取り仕切る軍を結成し日に日に力をつけています』

『海の向こう側で生き残った人類の報復を恐れて島は一丸となり声を上げます。勝てば生きる。負ければ死ぬ。戦わなければ勝てない。戦え。戦え。巨人がいなくなっても争いはなくならない』

*サシャの家族...
ヒストリア『エレンは知る限りの未来を私に伝えました。それ以上先の未来まで見ることができなくても、この未来だけは鮮明に見ることができました。きっとこの結果はエレンだけの選択ではありません。私たちの選択がもたらした結果がこの世界なのです』

『私たちは戦わなくてはなりません。これ以上、戦わないために。再び安寧とは無縁の日々を生きることになろうとも』

『彼が私たちに望んだ人生ではありませんが、彼が望もうと望むまいと私たちには託されました。残された猶予をどう生きるか...この...』

アルミン「巨人のいない世界を...」
ライナー「何度みてもヒストリアの筆跡は美しいな。いい匂いもする...」
ジャン「何度も言うが既婚者に劣情を抱くのはやめろ。気持ち悪い」

ピーク「そう言うジャンは頭の毛が気がかりで仕方ないみたいね。誰に見せるつもり ? 」
ジャン「歴史の教科書を読む女学生に」
ライナー「馬の図鑑と間違えてないか ? 」
ジャン「お前の寿命が延びて残念だよライナー」

アニ 「パラディ島が見えてきたよ...アルミン、本当に上手くいくと思う ? 壁を破壊して島を裏切ってエルディア国民が崇めるエレンを殺した連中が和平交渉の連合国大使を務めるなんて...」
ピーク「私はこの辺りで撃沈されてもビックリしないと思う」

ライナー「ああ...まだ船が浮いてるとはな...」
ジャン「あのバカ野郎が押しつけた世界の英雄の役がこれだ。何が長生きしてほしいだよ」
コニー 「なんだアニ。いまさら生きて帰れるつもりで船に乗ったのかよ ? 」
アニ 「まさか。でもあんたたちだってハナから自殺しに来たわけじゃないんでしょ ? 」

アルミン「またこうして地獄に向かってることが答えさ。調査兵団は夢見がちで諦めの悪い連中だから」
アニ 「私は憲兵だけど」
アルミン「とりあえず、まだ殺されないさ。パラディ島のみんなは知りたいはずだから。僕らの物語を」



アルミン「散々殺し合った者同士がどうしてパラディ島に現れ...平和を訴えるのか」


アルミン「僕たちが見てきた物語...」

アルミン「そのすべてを話そう」



ミカサ「エレン...もうすぐみんなが会いに来るよ」
*サイアイノ アナタ ココデトワノ イネムリニツク 八五四

「うれしいでしょ ? 」

「また...あなたに会いたい...」

「 ! 」


ミカサ「エレン...マフラーを巻いてくれてありがとう...」


*指輪...(相手はジャンかな...)







*ありがとうございました <(_ _)> タガメ



































































































































































