亜人 #18 クロちゃん、お願い

☆前のお話は→ 第14話 「なんかめんどくさくなってきた」
第15話 「どいつもこいつもバカばっかりだ」
第16話 「俺はいつだって怖い」
第17話 「反吐が出ますね」
★1期はこちら→ 亜人1期全話あらすじ

圭たちは実地訓練に入る。

圭:「ゴム弾ですか」
平沢:「実地訓練とはいえ実弾を使うわけにはいかん。我々は死んだら終わりだからな」
真鍋:「それでも当たると相当いてえぞ」
圭:「痛みには慣れてますよ」

平沢がチーム分けを話す。攻はテレビに見入っていた。


(ニュース)
くり返しお伝えしています。先ほど、松浪化学の田所良一氏と遠藤耕作氏が殺害されました...佐藤の凶行に遭ったとみられ、警察の相次ぐ失態に警備体制の見直しも叫ばれています。

圭:「まだ他のターゲットを気にしているのか」
攻:「悪いかよ」
圭:「下手な正義感にとらわれている余裕はない。こっちがとれる作戦は...」
攻:「戸崎さんが大臣の動きを調べて佐藤を待ち伏せする。だろう」
圭:「覚悟はできているようだな」
攻:「ていうか、泉さんは? 訓練なら同じチームがいいんだけど」
圭:「戸崎さんと研究所だよ。アメリカの役人に呼び出されたらしい」

研究所に呼び出された戸崎。アルメイダが質問をする。


アル:「では、オグラ博士とは...」
戸崎:「会ったのはモニタールームだけですね。永井圭の逃亡を知ってすぐに帰られたので」
アル:「その後、博士は亜人襲撃の最中にもかかわらず隔壁の外へ。地下の車に戻る途中で何者かに殺されたと」
戸崎:「私も詳しい状況までは知りませんが、犯行にはIBMが使われたと聞きました」
マイヤーズが、そのように報告をうけています。遺体の歯の治療痕も一致していますと言った。ただ...言いかけたのをアルメイダが遮り、ただ、気になる点がいくつかあると言った。たとえば?と戸崎。
アル:「たとえば、なぜ殺害時の監視カメラの映像が消えているのか」
戸崎:「確かに妙ですが佐藤の起こした爆発の衝撃が原因かもしれません」
アル:「博士とボディーガードの遺体が別の場所で発見されているのも不自然です」
戸崎:「逃げる途中でバラバラになっただけでは?」
アル:「当日、施設にいたはずの研究員が行方不明になっているとの話もあります」
戸崎:「それは初耳ですね。職員リストじゃそんな事実は確認されていないはずですが」
アル:「あなたはオグラ博士がモニタールームを出たあと隔壁の外へ出ていますね」
戸崎:「まさか私を疑っているんですか」
アルメイダは、もし仮に佐藤ではなく内部の者の犯行だとすると、状況的に博士を殺害できるのは戸崎だけだと言った。私がなぜそんなことをする必要があるんですと言う戸崎に、私にわかるのは亜人襲撃の真っ最中にもかかわらず、あなたが1時間近くも外に出ていたということだけですと言った。
アル:「なぜ、そんな危険な真似を?」
戸崎:「実は...永井の逃亡を知った上司に電話でひどく責められましてね。居ても立ってもいられなかったんです。役人の辛さはあなた方もご存じでしょう」

戸崎が帰った後、状況証拠は極めて乏しいです。やはりあの男は博士殺害とは関係ないのではとマイヤーズが言うと、君の意見は聞いていないとアルメイダ。時間の無駄だった。遺留品を回収して帰国するから申請を出しておけと言った。





(ニュース)
速報です。本日、昼すぎ、東陽レイロード産業本社ビルにて爆破事件が起きました。この事件で同社会長の湯谷氏と他3人の死亡が確認されています。死亡した4名はいずれも亜人、佐藤の殺害リストの対象者であり、強硬姿勢を示した政府に対する佐藤の応酬ではとの声もあがっています。連続する佐藤の凶行に官庁周辺ではデモ行為が続いています。
入院中の慧理子は看護師が話しているのを聞いた。
「亜人のニュース見た? 」
「ええ、怖いわよね」
「例の病室の子、お兄さんが永井圭なのよ」
「それ、この前話題になった亜人でしょ。屋上から人突き落して施設から逃げたっていう...」

喫煙所で圭とオグラ。
オグラ:「亜人も生きづらい世の中になったな。愛煙家と同じだ」
圭:「佐藤さんを止めれば以前の日常に戻りますよ」
圭:「亜人はタバコと違って他人に害はない」
オグラ:「だといいがな」

佐藤のアジトでは、

奥山:「秘密兵器かぁ。こういうの作ってみたかったんだよな」

(総理大臣 記者会見)
「我々はテロに屈することなく、国民の安全を脅かす亜人の組織を壊滅するため、新たな法整備をとる次第です...」

すごいことになってきて亜人の立場は悪くなるばかりだと話す高橋とゲン。田中が不満なのかと聞くと、まさか、でも今のやり方で大丈夫なのかなと言った。だったら他にどんな方法があると田中。確かに亜人への風当たりは強くなったが悪いことばっかじゃねえだろと言った。

田中:「ここには今、日本中の亜人が集まってきてる。前に厚労省に来たやつらや、お前らのつてを頼ってきたグループもいる。警察もクチコミは防ぎようがねえからな。みんな亜人の未来のために立ち上がったんだ。いまさら後には引けねえよ」
まとめ役の男に、とりあえず、みんなには爆弾作りを手伝ってもらっているが他に何かやることはと聞かれた田中は、掃除とか? と答えた。が、男の名前も知らず、さすがは田中さんだと言われた。
肝心の佐藤さんの姿がちょっと前から見えないけどと聞かれた田中は、そりゃあ決まってんだろと答えた。

戸崎:「名阪医療センターの柏木氏が殺された。走行中の新幹線で犯行に遭ったようだ」
圭:「出番ですよ、戸崎さん」
次のターゲットとなる大臣は今、合同庁舎の危機管理室に籠っている。だが関連企業が相次いで被害に遭い新たな法案も可決される。大臣も関係省庁の対応に追われ内閣次官と会って口裏を合わせるようだ。

すでに密談の場所は割り出した。各国の要人が使う施設だと戸崎。襲撃されるのは厚労省か自宅もしくは料亭だったはずではと聞く圭に言った。
戸崎:「あくまでも予想と言ったはずだ。それに、永井、お前なら多少の変更にも対応できるだろう」
圭:「まあ、作戦はたえず応用するのが基本ですからね」

戸崎は、詳細なスケジュールを入手するので、平沢に建築図面を手に入れ人員配置を検討するようにと指示した。残りの者は訓練の精度をあげろの言葉に攻が「よぉし」と声を上げた。

圭:「戸崎さん、ここからは一分一秒を争います。失敗は許されませんよ」
戸崎:「誰に向かって言っている」

戸崎は大臣を訪ねた。
大臣:「佐藤を捕獲できないばかりかスポンサーは壊滅。失態続きの貴様がよく顔を出せたな」
戸崎:「申しわけありません。しかし大臣にもしものことがないようにと...」
大臣:「ここは核シェルターみたいなもんだ。いくら亜人だろうと手は出せん」
戸崎:「とはいえ外出されることがあれば話は別です。念のためにスケジュールを...」
大臣:「笑わせるな、すぐ除名する無能な部下に何を相談しろと?」
大臣:「それに他人の心配をする暇などあるまい。曽我部によれば国防総省の連中がいろいろと探っているそうじゃないか」
戸崎:「すでに聴取も終わりましたし私に疑われるようなことは何もありませんよ」

曽我部:「オグラ博士の遺留品は警察の鑑識を経てこちらに移管されました。移管時の照合リストは先にお渡しした通りです」


マイヤーズが遺留品はすべて揃っていて問題ないと言うと、相変わらず観察力はゼロだなとアルメイダ。リストを確認して、やはりな、ここにあるはずのものが、なぜかなくなっていると言った。

こんな状況でどうやってスケジュールをと聞く下村に、心配はいらん。大臣から聞き出せないなら近い人間を狙うだけだと戸崎。大臣秘書が新法案の資料を精査中で私も報告書を出すことになっているから、その隙にスケジュールを奪うと言った。
戸崎:「メモリーの認識とデータ移動の自動実行に約10秒。その間だけ気づかれるな」
下村:「それって...」
戸崎:「IBMが出せる君の仕事だ」

下村:「戸崎さんが急ぎで確認してほしいと」
秘書:「亜人のせいでバカみたいな仕事ばっかり」

下村:「クロちゃん、お願い」




まあいいんじゃない、大臣に渡しておくわと秘書。データ移動が終了していない。下村は苦し紛れに秘書の腕時計を素敵ですね似合ってますと褒めた。あ~あ、わかっちゃった? これアンティークの一点物なのと秘書。スーツやヒールの自慢も始めた。

データ移動完了。よかったらショップを教えるけどという秘書に、ありがとうございます。また機会があればと言って下村が去ろうとすると、ちょっと待ってと呼び止められた。

秘書:「あなた、戸崎さんとデキてる?」
下村:「はあ?」
秘書:「いつも一緒にいるし彼の命令なら何でも聞くんでしょ」
下村:「私はただ自分の仕事を...」
秘書:「はっきり言って趣味悪いよ」

圭たちは実地訓練。
圭:『基本は幽霊を盾に後方射撃』
『作戦は佐藤さんの確保が最優先。見つけ次第、無力化を狙う』

俺の運動神経にめんなよと飛び出した佐藤役の攻を仕留めた。記録更新だと平沢が言った。
圭:「あとは戸崎さんの連絡を待つだけです」

クロちゃんが盗んだデータを見る下村。

下村:『えっ、これって...今夜』

戸崎が車の中で下村が戻ってくるのをイライラしながら待っていると、アルメイダとマイヤーズが来た。何の用です。もう聴取は終わったはずだと戸崎が車から出て言った。

アル:「実は最後にひとつ気になることがありまして。オグラ博士の遺留品にあるはずのものがなぜか見あたらないんです」

アル:「おそらく誰かが保管庫から回収したんでしょう。オグラ博士の車に残されていたはずのこれをね」
タバコを見せられて動揺した戸崎だが、なんのことか知らないが尋問なら正式な手続きを取ってもらいたいなと言った。確かにおっしゃる通りですねとアルメイダ。忙しいのでこれでと言う戸崎に薬を打った。

アル:「いいかげん日本式の面倒な手続きには飽きた。サッサと口を割らせてもらうよ」
車をまわせというアルメイダに、日本の公務員にこんな真似をして本当にいいんですかとマイヤーズ。君の意見は聞いていないと言ったはずだがとアルメイダは言った。
アル:「いざとなれば事故に遭ってもらうまでだ。ここは人の死に鈍感な連中ばかりだしな」

下村が駆け寄って来るのを見たアルメイダはしかたない拘束しろとマイヤーズに言った。「邪魔」と下村がクロちゃんを出すとマイヤーズもIBMを出しクロちゃんを押さえ、アルメイダに「この女、亜人です」と告げた。
さっき出したばかりのクロちゃんはマイヤーズのIBMに倒された。下村も腹にパンチをうけ倒れる。

マイ:「内蔵を破壊したから持って数分てところね。本体との意識の伝達が途絶えればIBMなんかただの人形。趣味の悪いオブジェにもならない」
アル:「あの男も隠れて亜人を飼ってたわけか。いい実験材料が増えたな」
マイ:『残念ね。普通に死ねたら幸せだったのに』

下村も拘束しようとすると、ちょうど研究員が車で駐車場に到着。アルメイダはマイヤーズの頬を打つと戸崎を締め上げるのが先だからサッサと車を出せと言った。

アル:「心配するな。あの女の分は後でお前に使ってやる。ミスの責任はきっちり取らないと」
戸崎を乗せた車が去る。


『君の仕事は何だ』
『私の仕事は、あなたを守ることです』
☆次回 「飼い犬は大変だな」
【感想】
あらら、佐藤てばサクサクと進めちゃってもう次は大臣ですか。いつのまにか仲間も増えているし。
クロちゃんはいい子だね。細かい作業もできるんだね。戸崎さんは圭に誰に向かって言っているとか言ってたのに捕まってしまうし。ミスばかりだな。乱暴な人に捕まっちゃって大丈夫だろうか。
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