小野田坂道は千葉県の総北高校の1年生。毎週ママチャリで秋葉原に通うアニメが大好きな気弱な少年が仲間と出会い自転車競技部に入部。試練を乗り越え才能を開花させていく......原作、渡辺航の自転車ロードレース漫画。
☆前のお話は→ 第1話「アキバにタダでいけるから」
第2話 「部員をふやすため」
「昨日おまえが、妙な歌を歌いながら登った裏門坂をもう一度走れ」

今泉はいきなり坂道に勝負だと言った。たまたま足を着かずに登っていた一瞬を見ただけのマグレだと思うが、それを確かめたいと。妙な歌じゃなくて、ラブヒメというアニメのオープニングテーマだと坂道。そんなことはどうでもいいと言われる。

坂道のママチャリは今泉のロードレーサーと比べると10kg以上重い。勝負はぶっちぎりで自分が勝つだろうが、どうやって裏門坂を登ったのか見たい。今泉は考えていた。

坂道はアニ研を復活させたいし、勝負などしたくないと思っていたが、坂道が作った、部員募集のチラシを見た今泉は、自分が負けたら入ってやると言う。アニ研復活に一歩近づくと喜んだ坂道は、自転車の修理が終わる4日後に勝負を約束する。

幹と今泉は幼なじみ。自分もマネージャーとして自転車競技部に入ると告げる幹。そのとき、今泉が持っていた坂道のチラシが落ちる。アニ研に入るのかと聞かれた今泉は、坂道との勝負に負けたらだと話す。

寒咲通司(かんざきとおじ) 幹の兄。自転車屋。自転車競技部の元主将。
幹は兄に聞いてみる。ママチャリとロードレーサーが勝負してママチャリが勝つことはあるのか、また裏門坂をママチャリで足を着かずに登れるのか。兄の答えはいずれも「無理だろう」だった。

坂道と今泉の勝負の時。コースは5km。今泉は15分後のスタート。と、なぜか女子生徒が集まっていた。レースには観客が必要と幹が集めたもの。誰にも言うなと言ったのに。今泉は困惑。坂道はすっかり萎縮していた。幹が、頑張ってと声をかけるが、人に注目されるとダメな坂道、何を頑張っていいやらと思うが、幹の、相手はイケメンでロードレーサー、これで勝ったら、超カッコイイの言葉に喜ぶ。

ここから秋葉原まで45km、自転車で行ったっていう話は本当だったんだねという幹の言葉に坂道は答える。
「はい、小学校4年の時から、アキバには毎週欠かさずに通っています」


今泉が坂道の自転車にサイクルコンピューターを着けた。レースのスタート。坂道が走り出す。
「よし、頑張れ、勝って、アニ研の部員をふやすんだ。めざせ、アニ研復活」

自転車の女子生徒を抜いた坂道に、「早い」の声が聞こえる。時速を見ると27キロ。スクーターと並走していた。早いかもしれない。まわりの風景とかスピードが何キロとか、今まで気にしたことなかったが、全力で走るとすごいペースなのかと考える。橋が見えた。その先は裏門坂。

時間を見ると、スタートしてから10分しか経っていなかった。今泉がスタートするのは5分後。すでに3km走り終えている。自分が予想より早すぎたようなので、少し待っていたほうがいいかと考えるが、アニ研復活のために、心を鬼にする。勝てば部員がひとりふえる。
「すみません、今泉君、ぼくは先にゴールします」

ハンデが多すぎると心配する女子たち。今泉が15分後スタートする。
「心配するな、すぐに追いつく」
時速60キロ近くで飛ばす今泉、そのころ坂道は裏門坂を登っていた。平坦な道を走るより、かなり時間がかかるが、今泉はさっきスタートしたばかりだから大丈夫だと考える。あわてたら、ろくなことがない。平常心で行けば先にゴールできる。坂道は自分に言い聞かせる。

後ろから音がした気がする坂道。今泉? いや風の音だ。今泉がスタートして10分も経ってないと自分を落ち着かせる坂道。しかし、やはり今泉は追いついていた。

幹は兄の車で今泉を追っていた。とまっている坂道を発見。車を止める。
「みなさん、すみません。抜かれました。一瞬でした。一生懸命こいだのですが」

うなだれる坂道に幹が近づき自転車を降りるように言い、サドルの高さを上げる。急がないと追いつけない。スタートのときから気になっていたのだと言う。サドルに座って膝を伸ばして、踵がペダルに乗る高さが一番力が入る。坂道はサドルの高さを自転車を買ってもらった小4のときから変えたことがなかった。
「まだ終わってないわよ。今度はおもいっきりこいでみて」
慣れない高さにふらつく坂道だが、ペダルを回すことだけに集中するように言われ走り出す。すると力を入れずに一瞬で進んだような感覚。サドルの高さでロスする力の量は60パーセント以上だといわれている。幹が綾に話す。

坂道を登る坂道。いままでより格段にラクだ。足がスルスルまわる感じ。膝も痛くない。ただサドルを上げるだけで、こんなに変わるなんて。すごい、自転車って意外に奥が深い。
「行こう、追いかけよう。レースはまだ終わってない」
☆次回 「僕は友達いないから」
【感想】
・坂道君は、自分の自転車が早いことも脚力があることも気づかずに乗っていたようですね。アキバに行きたいだけでw 小学校の時のままのサドルの高さで高校まで乗り続けたら、どんだけ乗りにくいだろうな、とか思います。私は無理やり、やたら高くしたかったものですが。自転車の奥深さにも気づいて一気に才能開花しちゃいそうかな。楽しみです。いっそ今泉君にアニ研に入ってもらえばwww あ、それじゃ違う話になってしまいますね。
・ところで、このアニメ、3クールという噂を聞いたんだけど、真偽のほどはどうなんでしょ。確かに話の進み方は早くはない感じはするけど。
☆前のお話は→ 第1話「アキバにタダでいけるから」
第2話 「部員をふやすため」
「昨日おまえが、妙な歌を歌いながら登った裏門坂をもう一度走れ」

今泉はいきなり坂道に勝負だと言った。たまたま足を着かずに登っていた一瞬を見ただけのマグレだと思うが、それを確かめたいと。妙な歌じゃなくて、ラブヒメというアニメのオープニングテーマだと坂道。そんなことはどうでもいいと言われる。

坂道のママチャリは今泉のロードレーサーと比べると10kg以上重い。勝負はぶっちぎりで自分が勝つだろうが、どうやって裏門坂を登ったのか見たい。今泉は考えていた。

坂道はアニ研を復活させたいし、勝負などしたくないと思っていたが、坂道が作った、部員募集のチラシを見た今泉は、自分が負けたら入ってやると言う。アニ研復活に一歩近づくと喜んだ坂道は、自転車の修理が終わる4日後に勝負を約束する。

幹と今泉は幼なじみ。自分もマネージャーとして自転車競技部に入ると告げる幹。そのとき、今泉が持っていた坂道のチラシが落ちる。アニ研に入るのかと聞かれた今泉は、坂道との勝負に負けたらだと話す。

寒咲通司(かんざきとおじ) 幹の兄。自転車屋。自転車競技部の元主将。
幹は兄に聞いてみる。ママチャリとロードレーサーが勝負してママチャリが勝つことはあるのか、また裏門坂をママチャリで足を着かずに登れるのか。兄の答えはいずれも「無理だろう」だった。

坂道と今泉の勝負の時。コースは5km。今泉は15分後のスタート。と、なぜか女子生徒が集まっていた。レースには観客が必要と幹が集めたもの。誰にも言うなと言ったのに。今泉は困惑。坂道はすっかり萎縮していた。幹が、頑張ってと声をかけるが、人に注目されるとダメな坂道、何を頑張っていいやらと思うが、幹の、相手はイケメンでロードレーサー、これで勝ったら、超カッコイイの言葉に喜ぶ。

ここから秋葉原まで45km、自転車で行ったっていう話は本当だったんだねという幹の言葉に坂道は答える。
「はい、小学校4年の時から、アキバには毎週欠かさずに通っています」


今泉が坂道の自転車にサイクルコンピューターを着けた。レースのスタート。坂道が走り出す。
「よし、頑張れ、勝って、アニ研の部員をふやすんだ。めざせ、アニ研復活」

自転車の女子生徒を抜いた坂道に、「早い」の声が聞こえる。時速を見ると27キロ。スクーターと並走していた。早いかもしれない。まわりの風景とかスピードが何キロとか、今まで気にしたことなかったが、全力で走るとすごいペースなのかと考える。橋が見えた。その先は裏門坂。

時間を見ると、スタートしてから10分しか経っていなかった。今泉がスタートするのは5分後。すでに3km走り終えている。自分が予想より早すぎたようなので、少し待っていたほうがいいかと考えるが、アニ研復活のために、心を鬼にする。勝てば部員がひとりふえる。
「すみません、今泉君、ぼくは先にゴールします」

ハンデが多すぎると心配する女子たち。今泉が15分後スタートする。
「心配するな、すぐに追いつく」
時速60キロ近くで飛ばす今泉、そのころ坂道は裏門坂を登っていた。平坦な道を走るより、かなり時間がかかるが、今泉はさっきスタートしたばかりだから大丈夫だと考える。あわてたら、ろくなことがない。平常心で行けば先にゴールできる。坂道は自分に言い聞かせる。

後ろから音がした気がする坂道。今泉? いや風の音だ。今泉がスタートして10分も経ってないと自分を落ち着かせる坂道。しかし、やはり今泉は追いついていた。

幹は兄の車で今泉を追っていた。とまっている坂道を発見。車を止める。
「みなさん、すみません。抜かれました。一瞬でした。一生懸命こいだのですが」

うなだれる坂道に幹が近づき自転車を降りるように言い、サドルの高さを上げる。急がないと追いつけない。スタートのときから気になっていたのだと言う。サドルに座って膝を伸ばして、踵がペダルに乗る高さが一番力が入る。坂道はサドルの高さを自転車を買ってもらった小4のときから変えたことがなかった。
「まだ終わってないわよ。今度はおもいっきりこいでみて」
慣れない高さにふらつく坂道だが、ペダルを回すことだけに集中するように言われ走り出す。すると力を入れずに一瞬で進んだような感覚。サドルの高さでロスする力の量は60パーセント以上だといわれている。幹が綾に話す。

坂道を登る坂道。いままでより格段にラクだ。足がスルスルまわる感じ。膝も痛くない。ただサドルを上げるだけで、こんなに変わるなんて。すごい、自転車って意外に奥が深い。
「行こう、追いかけよう。レースはまだ終わってない」
☆次回 「僕は友達いないから」
【感想】
・坂道君は、自分の自転車が早いことも脚力があることも気づかずに乗っていたようですね。アキバに行きたいだけでw 小学校の時のままのサドルの高さで高校まで乗り続けたら、どんだけ乗りにくいだろうな、とか思います。私は無理やり、やたら高くしたかったものですが。自転車の奥深さにも気づいて一気に才能開花しちゃいそうかな。楽しみです。いっそ今泉君にアニ研に入ってもらえばwww あ、それじゃ違う話になってしまいますね。
・ところで、このアニメ、3クールという噂を聞いたんだけど、真偽のほどはどうなんでしょ。確かに話の進み方は早くはない感じはするけど。