本館は右矢印 音譜【楽天ブログ】縄文人☆たがめ☆の格安、弾丸? 海外旅行音譜 です

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『ひとりの少女が唐突に殺された』

『ある日、魔法使いの姫君が樽に詰められ島流しにされた』

★そして、ある日、復讐と魔法をめぐる、時間と空間を超えた戦いが始まった


・前のお話は→ 第1話~第11話 あらすじまとめ

・シェイクスピアのテンペストのあらすじは→ テンペスト


第12話 「しばし天の祝福より遠ざかり」

葉風は供物を探し続けていた。

『私は、はじまりの樹の完全覚醒の時を決める役割を担わされている。私がしかるべき時期と意思のもと、一定の手続きを踏まない限りはじまりの樹の完全覚醒はない。だから左門は私を封じ完全覚醒を遅らせようとした。
私は人の代表としてその時を判断する役割を与えられた。そんなはじまりの樹が現在の文明を食いつくし現存生物を死滅させるといった無慈悲な存在であるはずがない』

   絶園のテンペスト12-1

真広は左門に、

「絶園の魔法使いが犯人なら、そいつがはじまりの樹に操られて愛花を殺したという仮説は成り立たないんじゃないか。絶園の樹の分身がはじまりの樹に操られるとは考えにくい。
絶園の樹がたまたま愛花を殺し、それを利用できると考えたはじまりの樹がオレと葉風を結びつけたと考えるほうが自然になる」

『愛花の死にはじまりの樹は関係ない。逆に絶園の樹のほうに大きな責任があるということになる。そして、絶園の樹の復活を感じて絶園の魔法使いが生まれたのなら、その復活を積極的にすすめた鎖部左門は間接的に愛花の死に手を貸したことになる』


すべてがひっくり返る。左門のはじまりの樹を倒すべきという理屈はそのまま真広が絶園の樹を倒すという理屈に反転される。鎖部左門の負けだ。


☆新たに発生した「樹」植物状の物体は接触した建造物や人口物をすべて塵にしていた。文明を食べているのか。


(真広)
気に入らない。葉風に都合よく出来過ぎている。こんなきれいに逆転が決まるなんてどんな奇跡だ。左門に手を貸しても愛花を殺した犯人は見つけられない、だがもしこれが、はじまりの樹がしくんだことなら、あたかも絶園の魔法使いが実在するかのように見せかけてオレが葉風に肩入れする状況を作った可能性も

(吉野)
魔法探査に引っかからないようにするだけで、絶園の魔法使いがいると錯覚させることは可能。
はじまりの樹が犯人なら撃つべき相手は葉風。でもそれならもっと簡単に供物は見つかっているはず。今は、はじまりの樹を、葉風を信じるべき。

(左門)
もはや私に打つ手はないが真広が魔具を持ったまま動かないならまだ望みはある。葉風が戻る前に絶園の樹の復活が間に合えば。

(葉風)
こればかりは自分で見つける、はじまりの樹に祈りはせん。たとえ本当にはじまりの樹が真広の妹の死を招いたのだとしても、私はそらに戻らねばならん。戻らねば何もできん、何も償えん。

☆供物はなかなか見つからない。葉風は、

はじまりの樹がそこまで都合よく奇跡を呼べるのならとうに供物は見つかっているのではないか。これほどまでに私が求め、見つかるのを望んでいるというのに。

 絶園のテンペスト12-2絶園のテンペスト12-3

☆その時、空に光が。そして音、まさか、そんなことが.....ミサイルが落下していた。

「供物が手に入った。そちらに戻るぞ」 吉野が人形を骨に掛け葉風が位置を確定する。

(葉風)
ここで折れてなるものか。たとえそれがはじまりの樹が望まぬことであっても、真広の妹を殺した犯人は必ず見つけてやる。私は私のために戦った者を決して裏切らん。

「木の中の木、大樹の中の大樹、はじまりにありし、はじまりの樹、我が名は鎖部葉風、私は戻る、ここより先へ。時の狭間を超えるため、かくも気高き名において、聞きとどけよ」

 絶園のテンペスト12-4絶園のテンペスト12-5

時間の檻が破れた

「我が名は鎖部葉風、はじまりの姫君。二年の時を超え帰って来たぞ」

(と裸~着ているものまで再構成する余裕はなかった。てかサービスW)

葉風は、初めて見た真広と吉野に、真広はいかにもな顔だちだが、吉野は幼い感じで、ああも抜け目なく立ちまわれる悪党には見えないと言う。そして真広に、

必ず貴様の前に犯人をひれ伏せさせる。今はそれでこらえてくれ。私は世のことわりの加護を受け時間さえ超えた者、私が願うならたとえ犯人が絶園の樹であろうと、見つけられんわけがない。見つけられんならそれが、はじまりの樹が犯人の時だけだ。その時は、私を殺せ。貴様の妹を殺したのは私も同然だ

わかったよ。なら吉野、お前も愛花の彼氏をおしえるって約束.....

   絶園のテンペスト12-14

☆はじまりの樹に結界が破られる。嵐が...

葉風は何も命じてはいない。そして絶園の樹がはじまりの樹に応戦しようとする。

このままでは富士山麓は壊滅する。はじまりの樹が絶園の樹を襲う。はじまりの樹はここだけでなく、世界中で覚醒を始めていた。

葉風は、自分が復活の儀式の供物を使って絶園の樹を抑えると同時に、はじまりの樹の覚醒を止めるから儀式の場所を教えろと左門に言う。

世界の関節が外れた

 絶園のテンペスト12-15絶園のテンペスト12-16

吉野がそして真広も襲われ倒れる。

葉風が戻ったとたん用済みと排除されたのか、これがはじまりの樹のことわりなのか(左門)

「木の中の木、大樹の中の大樹、まだ我の言葉を聞きとどける意思があるのならこたえよ」

葉風は左門に真広を絶対に助けろと命じ、吉野を修復しながら魔具を持ち儀式場へ向かう。

絶対に死なせない。

荒れ狂うテンペスト、

   絶園のテンペスト12-12

「わからん、はじまりの樹は、いったい私に何を望んでいるのだ」


『ああ、あの叫びが胸を打つ。かわいそうに、みんな溺れてしまった。私がもし力のある神様だったら、海なんか陸の下に沈めてしまったのに。そして、立派な船も乗っていた人たちも、海に飲み込ませはしなかった』

次回、「夢の理」

★感想
え、わっ、吉野が死んじゃう。真広も.....葉風が時間の檻を破って戻って来た鮮やかな場面も、裸の姿も、なぜか応援したくなる、左門の見事な逆転負けも、夏村のいい感じも。吉野と真広が倒れたシーンで吹っ飛んでしまいました。あれじゃ死んじゃうよね。ビックリでした。テンペスト、ものすごいですね。富士山麓だけでなく、世界中がとんでもないことになってしまっているようですね。どうなるんでしょう。いや、葉風はどうするのでしょう。

最後の「ああ、あの叫びが....」は、シェイクスピアの「テンペスト」の一節です。復讐のために、魔法で嵐を起こして船を難破させようとしている主人公のプロスペローに娘のミランダが言った言葉。沈む船からの叫び声を聞いたミランダ(これまでのいきさつを知りません)は心を痛め、「この嵐が、お父様が魔法で起こしているものなら、どうか静めてください」と訴えます。実際は船に乗っていた人々は死んではおらず、父娘がいる島に流れ着くのですが。心やさしい娘に、プロスペローは、彼女の生い立ちとこれまでのいきさつを話して聞かせるという場面です。