漫画の編集者Mのブログ

  • 23Apr
    • 新人漫画家へ/魔性の女にボロボロにされる男の話を見てみたい。

      個人的には魔性の女に入れあげてボロボロにされる男の話を読んで見たい。新人漫画家がそんな読み切りを描いたら、担当者はびっくりするだろうか?でも、想像内の平凡な話を見せられるより良いかもしれない。だいたいにおいて、悪の方が魅力的なのだ。善人は、どうしてもパンチがない。魔性の女は熟女とは限らない。アイドル並みに可愛くて16歳の高校生だったりする。でもって、男に無理難題を押し付けたりして陰でニンマリする。自分がかわいいので、男がいくらでも言うことを聞くと高をくくっている。実際に、そうなったりする。。。こういう奴は始末に負えない。でも、そんな一見普通の良い子に見える腹黒なヤツって、きっと魅力的だろう。そんな話、既にたくさん出回っていたりして。。。。長年漫画を読んでいると、ふとそんなろくでもない思いにとらわれることがある。手塚漫画って、けっこう悪人がたくさん出て来るのですよ、知ってましたか?巨匠は意外に人間の暗部をテーマにしている。そっちの方にリアリティを感じたのかも知れない。私もだんだん人間がひねくれてきたのだろうか?そんなことはないと思うが。。。。新人漫画家の人は、さわやかで健全な漫画を描きましょう。その方が好かれるかも。

  • 16Apr
    • 新人漫画家へ/平成の終わりに。。。。

      バブルが崩壊。平成は、いきなりヘビーな始まり方だったが、コミック業界的にはまだまだ頑張っていて、漫画雑誌や単行本の最高部数を叩き出している。それから30年余。コミックは漫画アプリやウェブでも読まれるようになり、どこでも読める便利な娯楽になった。その分、ゲームなどライバルも多い。打ち合わせ風景はあまり進歩せず、ネームや原稿がデジタル化されたのは大きな変化だ。取材も簡単なものなら、ネットで検索できるし、デジアシなら遠隔地でもOK。机の上で、完結させることも可能に。しかし、突っ込んだ取材は、やはり現地に行って、人に会わないとだめ。アナログである。打ち合わせもファミレスやら喫茶店やらで、あまり変わり映えがしない。電話も依然として有効な手段である。メールやSNSも、死ぬほど使われている。ネームは、ファックスよりもやメールが多用されるようになった。ペーパーレスで、画面を見ながら確認。やっぱり便利になったんだろうなあ。。。。。原稿の受け取りも手渡しからバイク便へ。そして、メールで送信。編集者は、どこにいる?机にいるだけでも仕事は出来そうである。しかし、それは幻想。一次情報は人にあり、現場は現場に行かないと空気感は分からず、ネットに出ていない情報こそ、漫画のネタになったりする。やはり、汗は搔かないと良いものは出来ない。「集めて編む」のが編集者の仕事です。作家にも出来る限り会って、一体感を保ちつつ、作品のレベルを担保せねばならない。打ち合わせはアイデア出しだけでなく、カウンセリングも兼ねている。健康状態、経済状態も確認せねばならない。一時も気が抜けない。そういう仕事である。気が付いたら、平成が終わろうとしていた。令和になっても同じことをやっているだろう。

  • 25Mar
    • 新人漫画家へ/名作をひとことで言えば。。。

      「ボヴァリー夫人」不倫の話だ。「巌窟王」復讐に燃える主人公が復讐してるうちに嫌になってしまう。「ガリヴァー旅行記」世界にはとんでもない輩がいる。「椿姫」死んだ女を思う切ない話。「カラマーゾフの兄弟」キャラクター小説。「審判」情報化社会の不可解さ。「こころ」懺悔話。「舞姫」これも懺悔。「ゴリオ爺さん」死ぬまで金の話。「罪と罰」自意識過剰。「ルバイヤート」死は友達。「赤と黒」どうしても成り上がりたい。「さらば愛しき女よ」探偵が体を張ってる。。。。。。別に皮肉を言っている訳ではなく、そんな印象を持ったという話。名作といえども人間ドラマ。漫画とは違うが共通点も多い。読んでみると意外に人間臭く、古臭さを感じさせない作品が多い。悔しいが、古典とは自分が生まれる前からあって、自分が死んだ後も残っているもの。上記のものは、それに該当する。漫画作品も、そういう古典がこれから生まれていくと思う。それを見届けることは出来ないが、きっとあるだろう。未来の古典候補は、火の鳥、ブラックジャック、サイボーグ009、ゴルゴ13、ドラゴンボール、タッチ、うる星やつら、ワンピース、ドラえもん、おそ松くん、巨人の星、あしたのジョー、モンスター、ナルト、デスノート。。。。。。。などなど。連載が終わっても、作者が亡くなっても、読み継がれていくもの。

  • 17Mar
    • 新人漫画家へ/何を描くかより、どう描くか?

      作品を考えるときに、ついつい新奇なアイデアや設定を追いかけがちです。が、平凡な設定で非凡な展開や個性的な人物を描いた方がラクです。いわば、どう料理するか?ですね。こんな状況なんだが、この主人公はどう切り抜けるんだろうか?とか。こんな状況とは、財布を忘れてデートに行ったでも、大事な会議に遅刻するでも良い。よくあることを、どう非凡に処理するか?または、どんどん事態がひどいことになって主人公が右往左往するか?あんまり日常とかけ離れた世界を描こうとすると、奇抜すぎて、理解されない恐れも。共感が得にくいわけですね。そこを工夫しないと、読んでもらえないかも知れません。とんでもない世界のようだが、自分と似たようなことで悩んでいる人がいるとかすれば、だいぶ印象が変わってきます。読み手を引きつけるテクニックというか、読んでもらえなければ困りますから。すっごい設定を考えたが、誰にも刺さらなかったというのでは、痛すぎます。世の中には設定オタクという人がいますが、そのユニークな出だしから、どのくらい面白く展開できるかに命を掛けている感じでしょうか?なかなか大変ですよね。あんまり、新奇なネタが浮かばない人でも、面白くしていく方法はありますから、想像力にコンプレックスを持ちすぎない方が良いです。そういう時は、人間を描くことに注力すれば良いのです。人間は人間が見たいのですから。

  • 02Mar
    • 新人漫画家へ/担当編集者の恋バナから。

      少女漫画の世界では、担当編集者の個人的な恋バナを元に作品が描かれることも。 男の漫画ではあまりないのですが、お互いの恋愛体験は、打ち合わせが盛り上がる要因にもなりますし、他人の経験は作品作りにはオイシイネタでもあります。作家と担当編集者が女性同士だと恋バナが一段と盛り上がる。そんな明け透けな打ち合わせは意外に多いです。編集者は絵が描けるわけでもなく、原作が書けるわけでもなく、漫画家よりも非力な存在です。しかし、自分の妄想やアイデア、企画を漫画家を使って実現するという手もあります。作品のアイデアは作家自身のものか、担当者が持ってきたものか、二人で一緒に考えたものかのいずれでしょう。自分ではとても思いつかないような、とんでもない、ある意味、反社会的なネタを担当が持ってくるケースもあります。自分から書き出すのは気が引けるが、担当に言われたと言えば、気がラクですし。読者からすれば、どっちのネタかなんてどうでも良いのですが。担当編集者から突っつかれて、自分の中に眠っていた部分が目覚めることも。今までは、無意識にそれを避けていたのかも知れません。自分が、そんなひどいキャラを描くのは抵抗がある。自分がそんな世界観を表現するのは畏れ多い。自分はそんな作品を描くような作家でもないし、まだ時期が早すぎる。とかとか、色々理由はあるでしょう。でも、そこを後押しするのが編集者の役目でして。かくして、作者自身も想像もしなかった作品が世に出ることになる。それが成功すれば、作者の総取り。いいんじゃないですか。

  • 01Mar
    • 新人漫画家へ/ドラマの構造は落差

      たぶん前にも書いていると思うが、ドラマの構造は落差。いまからすぐにA地点に行きたいが。。。。ジャケットはクリーニングに出してしまってない、母親から電話がかかってくる、さらに宅配便が来る、お金をおろしていなかった、そもそも日時を書いたメモが見つからないが、本当に今日なのか。。。。何もなければすぐ出発できるのに、様々な理由で出来ない。その邪魔が落差。何もかもスムーズにいっていってしまうと、ドラマにならない。障害上等。得たいものに手が届かない。現在の状況と、望むものとのあいだにある落差がドラマを作る。読者は主人公がその差を埋めるところを見たいわけです。そんな簡単に叶っちゃ面白くない。高嶺の花に思える女の子だから、主人公の男の子は頑張るわけで。誰もがこの二人ならちょうどいいよねって思うようじゃ、ドラマになりません。どうやってあの子の心を射止めるんだろう?って、感じじゃないと見る気が起きません。現実は、どうやっても無理って感じでも、フィクションの中では、大願成就しないと。主人公の責任は重大です。読者の期待が掛かっている訳ですから。この落差の法則は、どこでも当てはまる。試験であろうと、お見合いであろうと、野球の試合であろうと。。。。落差が人間が頑張る原動力かもと思うわけです。いつも、目の前のこれでちょうどいいいいやばかりに頼ると進歩がありません。平板な道には味わいは少ないですよ。

  • 17Feb
    • 新人漫画家へ/転生ものが人気である。

      いったいいくつあるのか分からないが、漫画、アニメ、小説の世界で転生ものが大人気。そのうちブームが終わるかと思っていたが、そうはならないらしい。なぜ、そんなことに?推測だが、ファンタジーという何でもアリのものに、転生という枷がはまったから?または、転生というタグ付けが分かりやすかったから?リーンカーネーションは仏教の教義でもあるために受け入れられやすかったから?とにかく、漫画の設定として使いやすかったから?まあ、色々あるでしょう。ひとつの大きなジャンルが出来たことは喜ばしいことだ。かつて、料理ものは、漫画に向かないと言われたのに、今は一大ジャンルになっている。変われば変わったものだ。時代が変われば、漫画の常識も変わる。異端異端と言われているうちにメジャーになることは良くある。転生がどこまで伸びるか楽しみだ。今は不満だらけ。ここではないどこかに行きたい。過去は後悔だらけなので、マジやり直したい。転生が出来るなら、もっと素敵な人生を送りたい。こういったモヤモヤは、すべて漫画の材料。悩みが切実であればあるほど、人の心を引き付けます。……………………………………………………………………………………恋人の彼(彼女)の本心を知りたい。知って心から安心したい。不安な毎日は耐え難い。。。。。。それ、本当に知りたいですか?知ったら、人間不信になるかも知れませんよ。それでも突き進みたいというなら、止めませんが。。。。何かと引き換えに、他人の本心を知ることが出来るというのは、設定的にアリですね。悪魔的な何者かがあなたの希望(欲望)をかなえてくれる。素敵ですね。ラストが心配ですが。。。。

  • 16Feb
    • 新人漫画家へ/バディものはオイシイ。

      バディもの、組み合わせは男と男、女と男、女と女。どの組み合わせでもいいが、男と女だと恋愛ものと区別がつきにくい。ポピュラーなのは、男と男の組み合わせ。漫画に限らず、漫才でも多いパターン。漫才だとボケとツッコミの役割分担をしていることが多い。そのパターンは漫画の中でも使える。小説でも、シャーロック・ホームズシリーズで、ホームズとワトソンは名コンビ(?)だ。テレビシリーズでも、「相棒」の右京と冠城は名(?)コンビ。ほかにもたくさん。つまり使いやすいということ。対照的な二人を設定するのがコツ。正反対のキャラなのに、一緒に組んで動かなきゃならないという枷がある。意見も感覚もまるで違うのに。。。。行動も何も妥協や戸惑いの連続。挙句の果てはケンカ。。。。その両者の葛藤が(見ている方に)心地よい。「こいつらも大変だなあ……」と他人事ながら思うわけです。それでも、フィクションですから、キチンと事件は解決する。真っ当にやっても面白くないですから。男と女の組み合わせの恋愛ものでも、やはり正反対のキャラクターの方が面白い。ぶつかり合うことも補完しあうこともあるでしょう。現実には、同じようなベクトルの方がうまく行きそうな気もしますが、けっこう正反対キャラの組み合わせも多い。「自分にないものを持っている相手」というところがポイントです。これは、男と男の組み合わせでも使える。役割分担、これキャラクターを作る上で、けっこう大事な概念ですね。みんな同じでは、やはり面白くない。出来ることが違う方が広がりが出る。そんなことを考えているうちに、漫画のキャラクターも出来て来るのでは?キャラクターは、ひとりでは動きません。空回りします。相方がいて初めて動き出します。そういうものです。ひとりだけ立ててうまく行かないと感じてる人がいたら、そいつの相方を出しましょう。文句を言う相手でも、愚痴を言う相手でもいい。上司でも部下でも同僚でもいい。相手がうるさがる、うんざりする、向こうに行ってしまう。。。。そういう一連の相手のリアクションがキャラを立てる秘訣です。そこで、さらにこの人はどう動くか?自然と話が転がっていきます。

  • 09Feb
    • 新人漫画家へ/表現衝動は大切だ。

      もう40年近く漫画家のそばにいるのだが、自分で漫画を描こうという気にはなれない。目の前の作者のようにうまく描けないから描かないのではなく、そういう欲望がない。「このくらいなら自分でも描けそうだ」とも思わない。実は小学校高学年の頃には、画家について油絵を習っていたこともある。にしても、そういう気にはならない。漫画が(普通の人より)分かる、理解しているというのと、表現したい、漫画を描きたいということは、まったくの別物だ。いまは、それが良く分かる。今の立ち位置は、分析家と伴走者とプロデューサーのミックスみたいな感じだ。それゆえ、表現衝動、表現欲求の力強さには、心底感心している。自分には出来ないなと、いつも思う。これは本音です。人生を賭けて漫画を描いてゆく。。。。。。自分には、そんなリスクは取れない。考えたこともない。。。。すぐそばで出来上がっていくネームや原稿を、どれほど眩しく感じたことだろう。この人は、自分とは違う世界の人だ。たとえ、13歳だとしても。表現者に若すぎるということはない。表現する人と、そばで見ている人がいるだけだ。年齢は関係ない。あまたの新人漫画家を叱咤激励してきたが、本当は罪作りなことをしてきたのではないかと思うこともある。他人様の人生に口出すなんて、神をも畏れぬ行為である。そうかも知れない。でも、人の作品に関わることで生きて来たので、それはそれで「業」のようなものかも知れない。とりあえず、作品を世に生み出す手助けをする産婆のようなものとしよう。表現衝動が1ミリもない私の言葉にどれほど重さがあるのか?それでも、読んでやる気になったり、何かに気づいてもらえれば幸いです。

  • 04Feb
    • 新人漫画家へ/幸運な一致。

      描きたいものを描いて人気がある。これは素敵なことだ。でも、描きたいことを描いて人気がなかったら、何も起きない。。。。。。。。世間に向けて自分の作品を発表することへのハードルは、以前より格段に下がった。中には、好きな世界を好きなように描いてユーザーの人気を博し、コミックスが出たり、さらに映像化されるものも出ている。しかし、それはごくごく一部の幸運な一致。あまたの自由意志の作品は空しく埋没。下手すると、誰にも見られていない可能性すらある。とにかく描くことで満足が得られるなら、それでも良い。作品は人の目に触れてなんぼである。が、お金を稼ぎたいとか、長く描きけたいとかになってくると、少し事情が違ってくる。やはり、読者に受けるように描いていく必要がある。それは、悪しき商業主義への敗北なのか?読者にしっぽを振ることなのか?そんなことはないだろう。自分の作品を待っている読者がいるということは、作者冥利に尽きるはずである。やりがいでしょう。描きたいように描く。悪いことじゃない。でも、受けるように描くのも、また悪いことじゃない。二元論を言っても始まらない。ライバルは多いのです。競争に勝たなければ残れない。コミックの世界は参入は容易で、残るのが難しい世界。そう認識しておけば、間違いありません。プロフェッショナルな作品が、果たして描きたいように描いているかどうか。テーマ、キャラクター、コマ運び、コマ割り、引き、絵柄、ストーリー、演出、情報、読み応え、製作時間。。。。。。。。。一度検証してみて下さい。

  • 30Jan
    • 新人漫画家へ/アートと商品の間で。

      売れても売れなくても、これはアートなんだから良いのだ。対して、これは商品だから売れなくてはならない。漫画は後者なんですが、時に自分の作品はアートであると思っている人もいます。アートは、趣味とも言えるかも知れない。趣味だから、好きなものを描く。それでいいのだ。人の反応よりも自分の満足度が上。アマチュアとも言いますね。。。。。現場では、売れないものは罪なんです。売れなくてもいいんです、なんて口が裂けても言えない感じ。ぬるいこと言ってんじゃねえよって雰囲気。利害関係者が周囲にいる以上、ベストを尽くすのは当たり前。今日は調子が出なくってとか、最近スランプなんでとか、モチベーションが低下していてなんて、言い訳は許されない世界です。そもそも、そんな心根で良い作品が出来る訳がないんですが。。。。。。しのぎを削るような世界には、そんな甘えは許されません。趣味で描くのは、ぜんぜん問題なし。でも、いったん商業ベースに乗ったら、覚悟を決めるべし。覚悟のない作品は見れば分かります。今晩も必死にペンを走らせている漫画家がたくさんいるはず。そういう連中が相手なんですよ。海千山千。どういう手を使っても面白いものを捻り出そうって輩ばっかりです。趣味でも可。プロになる気なら、本気でやって下さい。

  • 27Jan
    • 新人漫画家へ/最近聞いた言葉。

      ある漫画家が新人漫画家に言いました。「新人漫画家に一番必要ないものは?」「〇〇〇〇」、「△△△△」、「□□□□」。。。。。「答えはプライド。今すぐ捨てて下さい」なんとストレートな物言いでしょう。感心しました。つまり、新人漫画家がこれからやっていく上で、余計なプライドが仕事をやりにくくするということなんだと思います。特に何か新人賞を取ったくらいの人は、胸に秘めた相応の自信や自負はあるでしょう。でも、それが邪魔するというのです。。。。。新人あるある。担当編集者の言うことに素直になれない、読者の反応を素直に認められない。。。。。自分の考えは正しい、編集者の判断は間違っている、読者は自分の作品の良さが分からない。。。。。。言いたいことは分かりますが。。。。漫画は読まれてなんぼです。編集者も仕事でやっているんです。あなたの作品の弱点はすぐに気づきます。そして、それを指摘するのも仕事。。。。別にあなたが憎くてやってるんじゃない。。。。新人漫画家が、ひとたび他人の意見に耳を貸したら、負け?自分の作品に他人のアイデアを入れたら、もう自分の作品じゃない?自分の作品をアシスタントが手伝ったら、純粋に自分の作品じゃなくなる?そんなことないんじゃないですか?耳に痛くても、良い意見はいただけば良いのです。締め切りに間に合わせるために人の力を借りるのは合理的です。自分で世間を狭くしてどうする?長い期間活躍したかったら、出来るだけ他人を利用した方が得策です。せっかくの好意を無にすることはないです。意見を言ってもらいたくても、言ってもらえなくなる時は来ます。。。。(まじ)意見を言ってもらえるうちは、期待されているからだと思いましょう。(ほんと)自分のチカラだけでやっていけるのは素晴らしいことだと思います。が、それまでの蓄積を吐き出した後は、たいていすっからかんになるのです。インプットしようにも時間がない、取材しようにも伝手がない。。。。。なんてことになるのです。二十歳前後の若いうちの経験・蓄積なんて知れたものです。漫画家になったらずうっと勉強していかなくちゃならんのです。流行ってる映画やテレビも見る。演劇も見に行く。小説も読む。取材もする。インタビューも受ける。講演も引き受ける。。。。。他の仕事も同じですが。。。。自分の持っているわずかばかりのものを守ることに汲々として失敗しても、気にすることはありません。むしろ、そこからがスタート。あたらしく学んでいけばOK。他人の意見も少しは聞きましょう。それが、大人ってもんです。

  • 14Jan
    • 新人漫画家へ/隣の不幸は鴨の味。

      町内にとんでもないゴミ屋敷があって近隣の人が困っている。三軒先の家の親父が超潔癖症で近隣が迷惑している。知り合いの子供の親のクラスにモンスターペアレントがいるそうだ。ようやく決まった就職先で深夜までクレイマー対策に追われる。隣の家の息子が株で大金を溶かしてしまったらしい。とか他人事ながら大変だなあ、自分に飛び火しないように。なって思ったりします。要は不幸が充満していようと、自分のことでなければ、人は平気だし、快感ですらある。ワイドショーの人気は廃れない。漫画も同じですね。そんなこと自分ではやらないし、自分の身には降り掛かったら困る。あくまで、他人事であって欲しい。だから、代わりに漫画の中のキャラクター達には困ってもらう。それを高みの見物。「頑張れー」なんて言いながら。ちょっと人としてどうなんだとも思います。が、それこそがエンターテイメント。現実で出来ない事こそ、漫画の中でやる価値があります。思考実験、あるいは試行実験。フィクションは侮れません。ぬるい日常を描いても、何も感じません。そんなこと起きたら困るだろうということばかり起きて欲しい。あ、たまには素敵なことも必要ですが。現実は複雑すぎて、本当のことは、なかなか見えません。個人の手には負えません。そこで、漫画くらいは、明確に描いて欲しい。すっきりさせて欲しい。こっちは、個人で完全にコントロールできます。その犯人の心の中には、どんな風景があるのか?モンスターペアレントにも止むにやまれぬ事情があるかもしれない。少なくとも、拠って立つものはある筈だ。世間の嫌われ者にも、同情すべきところはあるのでは?100パーセントの悪人も100パーセントの善人もいない。誰の心にもグレイな部分はある。黒い心が顔を出すことがあるかも知れない。一方的にものを見るのではなく、何かあるはずだと考えていくと意外な真相が見えて来るかも知れません。ワイドショーでは触れない部分にこそ、ネタがあるかも。あくまで憶測、想像ですが。想像力は自由だ。

  • 07Jan
    • 新人漫画家へ/ヒットを出そうとする必死な思いが何かを呼び寄せる。

      絵もそこそこ。話もそこそこ。特にダメなことはないが、すっごく面白いわけでもない。そういう作品は、けっこう多い。個人個人の差はそんなに大きくはないとすると、何が差を生むのか?火事場のバカぢから的なサムシング。気合かもしれないし、根性かもしれないし、志かもしれないし、想いかもしれない。そういう心情が眠っていた何かを呼び覚ます。何かを引き寄せる。ひらめいたように感じても、降ってきたように思っても、たぶん自分の中にもともと眠っていたもの。とっておきの何かを発見する瞬間だと思う。自分内埋蔵金?たぶん、そんな感じ。でも、ぼんやりとしていては、たぶん見つからない。祈るような気持ちで取り組んでいて初めて遭遇するものだと思う。人間の脳は、よほどのことがないと、パワー全開にはならないらしい。エネルギーむちゃむちゃ食いますからね、脳は。ふだんは温存、温存。でもって、ここぞという時にふたが開く。たぶん、平常の生活では開かんでしょう。よほど追い詰められないと。そういう事情だと思う。できる、何とかなる、何とかしたい。。。そう念じて、自分を信じるのも大事だと思う。思う気持ちの強さは、思わぬチカラを呼び覚ますもの。ヒット作は、人知を超えたところにあったりする。夢中でやっているうちに、出来ているもの。

  • 06Jan
    • 新人漫画家へ/引っかかりを作る。

      すらすらストレスなく読める。大事なことです。でも、あまりに流れが良くて、どこも引っかかるところがないと、それはそれで物足りない。贅沢な話ですね。文章や歌詞でも、ちょこっと難しい言葉や、違和感のある言葉、存在感のある言葉を入れるのは有効。目が一瞬でも止まるんですね。クリエーターは意識して使っているようです、目や耳に残る言葉。漫画でも、あえて変形コマを使う、ちょっと変わった描き文字を使う、背景に特殊効果を試みる、微妙な表情をさせる、いきなり場面転換する、長めのセリフ回しを入れる、ちょっと長めの間を取る、主人公に誰かの格言を語らせる、会話に数式を入れる、しゃべらせずに表情だけで見せる、後姿だけで語る、難しい言葉を入れて煙に巻く。等々、セリフも含めて、いろんなテクニックがあると思います。ちょっと、流れをゆっくりさせたい時、注目させたい時なんかに使うといいかも。別に法則的なものはないですが、ある種のテクニックです。どんな引っ掛かりのある言葉を配置するかもセンス。「トレビアン」って、フランス語で、とっても素晴らしいという意味ですが、特定の人が使うと個性になる。「ありがとう」って言う代わりに、「メルシーボクー」とか「謝謝」とか言ったり。漫画は絵と吹き出し内のセリフで出来てますから、セリフの中に個性的な単語や言い回しを含ませるのは、けっこう大事です。日常会話の中にパソコン用語を使う、流行りのフレーズを入れる、社会科学用語で語る、心理学用語を使う、大和言葉の色遣いにたとえる、漱石の小説の一文を引用する、隠語を使う、まあ、色々ありますね。「セリフも絵のうち」って、言葉もありますから、目に飛び込んでくる文字面も意識していただけると、幸いです。そう言えば、コピーライターって、そういう「言葉を扱う仕事」でした。タイトルを考えるとき、決め台詞を考えるとき、ひっかかりがあるって、けっこう大事ですよ。よろしくお願いします。

  • 01Jan
    • 新人漫画家へ/物語の出発点

      いきなり壮大なドラマを構築するのは大変。とりあえず、すぐに着手できる、いわば小さなドラマを考えるのも手です。出発点は、ふとした違和感や疑惑。一個のネタを出発点にして、一点突破でドラマを構築する。例)自分は本当の子供ではないのでは?例)父親が兄ばかり可愛がるのは納得いかない。例)兄の嫁を好きになってしまった弟。例)姉の彼氏が好きになれない。例)弟は彼女の正体が分かってない。例)母親が行方不明だが父親には理由を教えてもらえない。例)彼女が難病らしいが教えてくれない。例)出来すぎた妻にまさかの浮気疑惑?例)結婚式当日に花婿が来ない。例)母親が再婚するが新しい父親は好きになれない。などなど、誰もが直面しそうな問題提起(?)を丁寧に追っていけば、ドラマは出来ます。ふとした思いを深堀していった結果、主人公はパンドラの箱を開けることになるのかも。それでも、一度サイを投げたら、もう後戻りはできない。自分の身の上に起きたら一大事ですが、他人事なら、他人の不幸はカモの味ってね。娯楽気分で眺めることができますね。特に家族間の問題は誰も逃れることが出来ないので、切迫感が出ます。大きな設定を考え出す余裕がないなら、問題を自分に引き付けて考えるのもアリです。誰だって、家族、恋人、夫婦間で、何かしら問題を抱えているハズですから。それを妄想によって極大化すれば、ドラマの出来上がり。疑惑は疑惑、勝手に膨らませればOK。現実の事件ではないのですから、責任取る必要はありません。「~だったら困る」「~だったらマズイ」「~だったらどうしよう」で良いと思います。取り越し苦労をフィクションの形にするわけです。

  • 31Dec
    • 新人漫画家へ/なぜ読み切りをやるのか?

      新人が本格的な連載を始める前に、たいていは、読み切りや、前後編、短期集中連載というのをやります。力を試したくてうずうずしているのに。。。なんて人もいるでしょうけど、編集部も作家も期待と不安がないまぜになっている。そこで慣らし運転が必要になってきます。短いもので試すのが良い理由。短くてもドラマをきちんと畳めるか?納期(締め切り)に間に合わせられるか?クオリティーを保持できるか?ユーザー(読者)の反応をみられる。失敗したとしても、傷は浅くて済む。毒出しが出来る。等々、リスクヘッジの面からしても良いことずくめ。「毒出し」とは、作者が自意識過剰の状態になっていて、作品への妙なこだわりとかが抜けていない状態を脱する過程。一本描くと、憑き物が落ちたようにすっきりすることが多い。想像と実際の違いが体得できるとでもいうのでしょうか?アタマでっかちな思考が、現実の反応を得て、リアリズムの世界観に慣れるというか。人気がなかったり、売れないと、どんな高尚な理屈も、どんな思い入れも無力化するということですね。こういう作業を省いてしまうと本格的な連載が始まった時に軌道修正しにくかったり、何が何だか分からなくなってしまう恐れがあるからです。始める側にとっても、新人にいきなり大きな仕事を任せるのはリスクが高すぎます。まずは、小さく始めよ。読み切りや、短期集中企画で、自分のネタを使い切る恐れがあるので、あまり気乗りがしないという向きもあるかもしれません。その時は、リメイクして、長めのものに作り直せばよいのです。基礎票があれば、ダメということはないハズ。あの話が読みたいという声があれば無視できませんし。読み切りから先に進まない人は、長い物語が出来ないと思われているのかも。読み切りの中に、そういう要素が少ないか見えにくい。あるいは、読者の反応が悪いので、大きな博打は打てないと見切られている?一本が出来上がってくるのに、あまりに時間が掛かる。などなどが考えられます。もちろん、個別の事情が絡むこともあるので、一概には言えませんが。作者に十分な時間がないとかもあるので。あんまり、「読み切り時代」が長いと、次第に気持ちが腐ってきます。いつまで、こんなことやってるんだろうって?そこは、考えどころですね。そのステップから上に行くのには何が必要か?誰かに率直に聞く必要があります。担当者に聞いても、言葉を濁すようなら、事態は芳しくないと考えられる。次の打ち手が望まれますね。ひとりで悩んでないで、誰かを使うことです。2018年にさようなら。皆様の2019年が良い年になりますように。

  • 30Dec
    • 新人漫画家へ/反省するより続ける。

      大晦日が近づくと、今年のもろもろの反省をしたくなります。その気持ちは分かりますが、反省にふけるより、いつものように前を向く。感傷的な気持ちを振り切り、たかが月末、たかが月初と思う事です。自分に年末年始の特別感を強いるほど、ふだんからやっているのか?いつも通りに、考え、描く。アプリの漫画の現場で思ったこと。アプリ漫画は「見るもの」。紙のコミックスは「読むもの」。透過光から浮き出る画像は、静止した紙の上に定着したモノクロのインクとは違います。テレビの画像と、それをプリントしたものの相違とも違う。人は、紙の印刷物には、それなりの態度で接するらしい。熱心度とでも言えばよいか。脳が紙の画面と液晶画面を別物と認識しているのか?これは、まったくの印象なので、エビデンスはありません。あくまで、私個人の印象です。特にカラーの画像だと、アプリ上の印象は、さらに「見るもの」という印象。「読む」という行為に加えて「見る」楽しみが加わる。「見て楽しむ」もの。そんな印象を持っています。モノクロの画像は、色の面でハンデがあるため、より細緻な表現に走ったとも言える。なかなか分からない部分ではあります。ごちゃごちゃ理屈をこねるより漫画は、「見て楽しければ良い」という考えもあります。スマホの画面での漫画は、紙のモノクロ漫画に対して日が浅いのでまだまだ変化していく可能性はあります。いったいこの先、どこに向かうのか?2019年も目が離せません。

  • 28Dec
    • 新人漫画家へ/どこに軸足を置くか?

      漫画の描き方に決まりはない。・キャラクターから考える。・世界観(設定)から考える。・企画から考える。・ジャンルから考える。。。。どこから考え始めてもOK。キャラクター中心だとして、主人公はひとりか、またはバディものか、それとも群像劇か。世界観(設定)から入るなら、中世ヨーロッパが舞台だとか、近未来の日本にするかとか。企画から入るなら、婚活アプリの虚々実々の闇をえぐる問題提起型の作品にするとか。ジャンルから入るなら恋愛もの、それも最初は衝突から始まるまったく真逆の2人の恋路とか。まずは、何がいちばん描きたいかによるかも知れません。上に挙げた四つの要素のバランスはさまざまにせよ、いずれも入れなくてはなりませんね。さもないと物語が成立しません。いま主人公が立っている世界は、どこなのか?そこでは、どんな問題があって、主人公はどうするのか?何がOKで、何がまずいのか?敵は誰か、味方は誰か?この先、どんなマズイことが起きそうか?等々、きっちりと決めていかないと、作品世界が穴だらけになってしまう。というか、成立しなくなる。細部は特にリアルでなくてはいけません。。。。あたかも、その世界が実在するかのような、肌触り、手触りが欲しい。できたら、主人公が使っているシャンプーの銘柄や匂いも分かるといい。履いているスニーカーの底は減っているのか、いないのか?いまいくら所持しているのか?晩御飯は何を食べる予定なのか?とかとか、その世界での主人公の暮らしぶりをリアルに感じたい。架空とはいえ、そこに実在する世界です。物理法則もあるだろうし、法律もある。太陽が昇れば、月も出る。主人公も周りの人も確かに生きています。パラレルワールドみたいな感じ?細部まで浮かんでくるようなら、主人公を動かすのは、そんなに難しくはないのでは?だいたいは、予想がつくってわけですね。では、健闘を祈ります。ランキングに参加していますクリックをお願いしますにほんブログ村にほんブログ村

  • 25Dec
    • 新人漫画家へ/流派は色々。

      出来上がったものが面白ければ良いわけで、途中経過は問わないと言いたいが、そうもいかない。どうやって作れば良いのか?企画から入る、作家の適性・興味から入る、流行っているものから考える。どれも正解です。どういうアプローチをするにしても、山の頂にたどり着けば良いわけで。結果オーライ。身も蓋もありませんね。でも、人気商売ですから、そんなもんです。一本連載してて、もう一本頼まれたので、仕方なく付き合いで描いた方が当たるなんてことが起きる世界です。適度な脱力がうまく行ったんでしょうね。いつも偉そうなことを書いていますが、結果が良ければ、それが正解なんですよ。でも、指針となるハウツーは欲しいですよね。このブログの中に一個でもピンと来るものがあれば、儲けものくらいに思っていただければ幸いです。