「リップクリームはどの通りにありますか」

ショッピングモール、
ドラッグストアのレジにいた
オシャレなおかっぱヘアーの女性店員に聞いた

レジの外に出てきて
「この通りをまっすぐに行って
通路に出た右側にあります」

スタスタと行ってみると
100円のリップクリームがあった

あ、いつものこれこれ
手に取ってレジに持って行った

「わかりましたか、良かったです」
お会計を済ませた
その女性店員が
「今使うようでしたら
中を取り出しましょうか」

ありがとうございます。今使いたいです。

この優しさが嬉しかった

ただ
この出来事だけで
この日がいい日に思えた


午後2時
大山の山頂には誰もいなかった
少し遅めの昼ごはんで
ラーメンを作って食べた



山頂からの眺めは残念ながら真っ白

少し肌寒いのでジャンパーを羽織った


霧の中からトントントンと

山頂大地の木道整備の音が響きわたる


珈琲を飲んだら下山しょうかな


珈琲を飲んでいると

60才くらいのご夫婦らしき方が登って来られた

二人の会話から日本人ではない事がわかった


山頂碑でお互い写真を撮りあって

その近くに腰をおろした


僕がチラッとそちらに目をやると

ご婦人と目が合った


ご婦人が

「大山、美しい」と僕の方に向かって言った


「そうそう^ ^大山、美しいね」


二人は少しの休憩で

何も口に入れず下山を始めたので

持っていたチップスターを差し出した

「どうぞ食べて下さい」


「カムサハムニダ」

袋を開けて食べた


「ワタシ、韓国カラキマシタ」


「そうでしたか。また晴れた日に来て下さいね」

言葉通じたんかな?

そんな表情だった


チップスター2、3枚を

いっぺんに口に入れた婦人が

「オーー!オイシイ」

「カムサハムニダ」

と喜んでいた


気をつけて下山して下さいね。

これも言葉通じたかな?


とある日の

大山山頂でのやりとり


おつかれやま。。